目次
この記事の対象と結論
債務超過とは、個人についていえば、持っている財産の価値より借金などの負債が多い状態です。ただし、その状態だけで自己破産が決まるわけではありません。返済に使える収入や支払期限もあわせて判断します。
廃業を考え、「会社の借入を保証した自分も破産するしかない」と感じている経営者もいるはずです。会社の債務超過と、社長個人の返済責任は分けて確認します。 会社の不足額をそのまま個人の借金と考えず、保証契約を調べるところからです。
廃業や連帯保証について相談する経営者は珍しくありません。方針が決まっていなくても相談できます。個人の財産を売ったり、家族から借りたりする前に、会社と個人の数字を分けて整理してください。
個人の債務超過は財産と負債の残高を比べて考える
個人が債務超過かどうかは、同じ時点の財産と負債を比べて考えます。毎月の家計が赤字か、支払日に返済できるかとは、確認する対象が異なります。
財産をいまの価値に直して負債を差し引く
基本の考え方は「財産の価値-負債の残高」です。差額がマイナスなら、財産を負債が上回っている状態と整理できます。
財産には現金や預貯金のほか、売却できる不動産なども含めます。手元の現金だけを見ると、持っている財産を少なく見積もるおそれがあります。一方、買ったときの価格を使うと、評価が高すぎる場合もあるでしょう。
見るのは、いまの価値です。
住宅を持っているなら、住宅の価値とローン残高を別々に記載します。住宅があることだけでは、返済に使える財産があるかは分かりません。売却に費用がかかる場合は、その分も手取りの見通しに反映させます。
最初から細かな評価額をそろえようとしなくても構いません。金額が分からない財産は「未評価」と書き、何を確認すれば分かるかを添えてください。不明な財産をゼロとして計算すると、実態と離れてしまいます。
家計の赤字と支払不能は見る角度が違う
家計の赤字は、一定の期間に入るお金より出るお金が多いことです。債務超過は、ある時点の財産と負債の差を示します。収支と残高の違いです。
財産より借金が多くても、収入から返済を続けられる場合があります。反対に、価値のある不動産を持っていても、売却が間に合わず支払いに詰まることがあります。
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| 見たい状態 | 比べるもの | 確認する資料 |
|---|---|---|
| 債務超過 | 財産と負債 | 財産一覧と借入残高 |
| 家計の赤字 | 収入と支出 | 月々の家計収支 |
| 返済の難しさ | 支払能力と期限 | 入出金予定と請求書 |
法律上の支払不能にあたるかは、個別の事情を踏まえた判断になります。負債が財産を上回ることと、支払能力が足りないことを混同しないでください。
廃業を考える経営者の場合、現在の役員報酬がなくなる可能性にも目を向けます。今月の返済ができても、会社を閉じた後の収入が未定なら、同じ返済を続けられるとは限りません。
個人事業主と法人の社長では借入の整理が異なる
個人事業主が事業のために借りたお金は、本人の負債として確認します。事業用と生活用に帳簿を分けていても、債務者が別になるわけではありません。
法人の社長は、会社と個人を分けるところからです。会社に借入があるというだけで、その全額を個人の直接の借金として扱うと、責任の範囲を見誤ります。
整理するときは、次の区分を使ってください。
- 個人名義で借りているお金
- 会社名義で借りているお金
- 個人が保証している会社の借入
- 個人の財産を担保にした借入
同じ借入が複数の確認区分に関わることもあります。その場合は契約をひも付け、別々の借金として重ねて合計しないようにします。
会社側の債務超過を確認したい方は、詳しくは債務超過とは?赤字との違い・判断方法と会社を残す選択肢を経営者向けに解説をご覧ください。
社長個人の財産は名義と回収できる価値を確認する
経営者個人の財産は、誰のものかと、いくら使えるかを分けて整理します。自社株や会社への貸付金は、帳簿に載っている金額で回収できるとは限りません。
自宅の価値と住宅ローンを重ねて差し引かない
自宅については、まず所有名義を確認します。家族との共有なら、自分の持分と家族の持分を分けたうえで、評価額を検討してください。
財産一覧では、自宅の価値を財産欄に記載します。住宅ローンは負債欄です。自宅の価値からローンを引いた額を財産欄に入れるなら、同じローンを再度差し引かないようにします。
計算の仕方をそろえましょう。
売却できそうな価格と、返済に回せるお金も異なります。売却費用や担保の状況によって、手取りが変わるためです。会社の借入の担保にもなっている場合は、住宅ローンだけを見て判断できません。
確認する項目は、次のとおりです。
- 自宅の所有者と持分
- 現在の売却価格の見込み
- 住宅ローンの残高
- 会社の借入に関する担保の有無
家を売った後の住まいも考慮します。借入の返済だけで手元資金を使い切ると、引っ越しや生活の立て直しが難しくなるおそれがあります。処分を決める前に、暮らしへの影響も含めて検討してください。
自社株と会社への貸付金は回収の見込みを添える
会社へ貸したお金は、個人にとって返してもらう権利です。ただし、会社に返済原資がなければ、帳簿の残高どおりに回収するのは難しくなります。
個人の財産一覧には、貸付残高と回収見込額を分けて記載してください。「会社の帳簿にあるから全額戻る」と考えると、廃業後の生活資金を多く見積もってしまいます。
自社株も同様です。
出資した金額と、現在売れる価格は一致するとは限りません。債務超過でも事業に価値が認められる場合はありますが、株式の価格は買い手の評価や譲渡条件によって変わります。
評価を整理するときは、次の情報を残します。
- 帳簿や契約で確認した残高
- 回収できると見込む金額
- 見込みの根拠となる資料
- 金額がまだ決まらない理由
会社への貸付金の回収と株式の売却代金は、まとめて確認する場面もあります。別々に期待額を積み上げると、同じ事業の価値を重ねて数えるおそれがあるためです。どの資金から支払われる予定かまで確認しましょう。
家族の財産を本人の返済原資に混ぜない
配偶者や子どもの財産を、社長本人が返済に使える財産として当然に数えることは避けてください。家族であることと、借入の責任を負うことは別の問題です。
一方、家族が保証人になっている場合や、財産を担保に入れている場合もあります。本人の契約とは別に、家族側の契約を確認します。保証と担保では、負担の内容も異なります。
名義と実際の所有関係がはっきりしない財産は、取得時の経緯を残してください。購入資金を出した人や、その後の管理状況も確認材料になります。通帳などの資料をそろえ、法的な判断は弁護士等と確認する流れです。
不安から急いで家族へ名義を変えるのは避けたい行動です。後の債務整理で、財産を移した経緯が問題になるおそれがあります。
家族にまだ話せていない事情も、相談時に伝えて構いません。誰に責任があり、暮らしに何が起こりうるかを整理すると、説明する内容を決めやすくなります。
廃業で個人に残る負担は保証契約から確かめる
会社を閉じても、借入や連帯保証が自動的に消えるわけではありません。社長個人の負担を考える際は、会社の債務超過額よりも、本人が結んだ契約の確認が先になります。
債務超過額と保証している借入残高は一致しない
会社の債務超過額は、会社の資産を負債が上回る差額です。社長が保証している借入の残高とは、計算の対象が違います。
会社の負債には、社長が保証していないものが含まれる場合があります。反対に、保証対象の借入残高が債務超過額を上回る場合も考えられます。「不足している差額だけを社長が返す」とは判断できません。
確認は契約ごとです。
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| 整理する対象 | 主な確認事項 | 根拠となる資料 |
|---|---|---|
| 会社の借入 | 債務者と現在残高 | 借入契約・残高資料 |
| 個人の連帯保証 | 対象と責任の範囲 | 保証契約 |
| 個人の直接借入 | 返済義務と期限 | 個人の借入契約 |
| 担保に入れた財産 | 所有者と対象債務 | 担保関係の資料 |
契約書が見つからない場合は、記憶で埋めず「未確認」と記載します。保証があると思っている借入と、書面で確認した借入を分けるためです。
借入先が複数あるなら、保証の条件も同じとは限りません。以前の説明をほかの契約へ当てはめず、手元の資料で確認できる範囲を明らかにしてください。
保証債務には請求の状況と期限を添える
会社が返済を続けている段階と、本人へ請求が届いた段階では、対応の急ぎ方が変わります。保証は個人の直接借入と別欄に置き、現在の請求状況を記録します。
別欄にするのは、保証を負債から除外してよいという意味ではありません。会社の返済状況と関係する負担を、直接借入と区別して確認するためです。
保証対象の借入残高を調べたら、会社が返済できる見込みも確認します。担保からの回収なども関わるため、本人の最終的な負担額が残高だけで決まるとは限りません。
通知が届いている場合は、次の情報を残してください。
- 書面の名称と届いた日
- 請求元と対象の契約
- 請求されている金額
- 回答期限と支払期限
書面は封筒ごと保管します。電話で説明を受けた内容も、日付とともにメモしてください。支払期限が近い場合は、資料がそろうまで待たず、最初にその期限を伝えます。
退任や会社の譲渡だけで保証の確認を終えない
社長を辞めることと、保証契約が終わることは別の問題です。株式を譲る場合も、金融機関の同意や保証解除の手続きを確認します。
買い手との契約に保証解除の約束があっても、その約束だけで債権者に対する責任が消えるとは限りません。誰が、どの条件で、いつ解除するのかまで詰めておく必要があります。
M&Aの成約と保証解除は、別々に完了を確認する事項です。
譲渡を検討する段階で、解除の条件と確認資料を整理してください。解除まで期間が空く場合は、その間の返済と責任の扱いも確認対象になります。
確認が曖昧なまま譲渡すると、経営から離れた後も保証の負担が残るおそれがあります。売却代金だけで条件を比べず、保証の扱いを含めて契約内容を検討しましょう。
詳しくは個人保証の解除、M&A仲介に頼める?契約前の見極め方をご覧ください。
廃業の判断は事業の引継ぎと個人の債務整理を並べて考える
廃業を考える経営者は、事業を残せるかと、借入をどう整理するかを並行して検討します。状況によっては法的整理が適切な場合もあり、M&Aだけを前提にする判断は避けます。
引き継げる事業があればM&Aを比較に入れる
設備などを個別に処分するより、事業として引き継ぐほうが価値を認められる場合があります。継続中の取引や従業員の仕事に、買い手が価値を見いだすためです。
ただし、買い手が見つかることと、借入を整理できることは別途確認します。譲渡価格だけでは、会社や個人に残る負担は分かりません。
株式譲渡では、会社自体が存続する形になります。事業譲渡では、何を引き継ぎ、何を元の会社に残すかを決めます。事業譲渡の代金が会社へ入る場合、それをそのまま社長個人の生活費として数えることも避けてください。
当社が支援して成約した案件には、売上が1億円台の運送業があります。債務超過は3,000万円規模、従業員は10名前後でした。出典は当社の成約資料で、2026年8月16日の集計時に確認した実績です。
債務超過だけで譲渡の可能性を閉じる理由にはなりません。ただし、同様の結果を見込めるかは、事業の内容や資金の残り方によります。
従業員や取引先への影響も、条件に含めて考えます。雇用や取引がどこまで続くのかを確認してから、関係者へ伝える内容と順序を決めましょう。
すでに負った保証を整理するには会社側の手続きも関わる
経営者保証に関するガイドラインは、一定の要件のもとで保証の解除や保証債務の整理を求める枠組みです。申し出るだけで免除される制度ではありません。
これから保証を付けない場面と、すでに負っている保証を整理する場面では、確認する要件が異なります。廃業を考える経営者は、後者との関係を検討することになります。
保証債務の整理については、会社側の手続きも条件に含まれます。会社が法的債務整理手続または準則型私的整理手続を、同時に申し立てているか、申し立てる見込みであることです。
出典は全国銀行協会・日本商工会議所の「経営者保証に関するガイドライン」7.(1)です。提示された原文の確認日は2026年8月20日です。
個人の財産を正直に開示するだけで、保証が外れるという理解は避けてください。会社側の整理との関係に加え、ほかの要件や債権者の同意も検討します。
M&Aを検討している場合も、どの整理と組み合わせるかが論点です。単に事業を譲ったという事情だけで、この枠組みを利用できると決めつけないようにします。
資金が尽きる時期から検討できる選択肢を絞る
選択肢を比較するときは、成立まで使える資金と時間を確認します。成立の見込みが分からない譲渡を待つ間にも、営業や生活の支払いは続くためです。
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| 検討する方向 | 主に確認する条件 | 個人側の確認事項 |
|---|---|---|
| 事業の引継ぎ | 買い手と継続資金 | 保証解除と手取り |
| 保証債務の整理 | 要件と会社側の整理 | 合意内容と履行 |
| 個人の自己破産 | 支払能力と財産 | 免責と生活への影響 |
選択肢は、どれかだけを選ぶ関係とは限りません。事業の引継ぎを調べながら、不成立の場合に備えて会社と個人の整理を準備することもあります。
検討を続ける条件を決めておきましょう。買い手が具体化しているか、支払期限までに資金が入るかなど、確認できる事実を使います。
個人の借入を増やして会社を支える判断にも注意が向きます。追加資金で何が変わるのかが不明なら、会社と家計の双方が苦しくなるおそれがあります。使う金額だけでなく、使った後の出口まで示して検討してください。
自己破産を検討するときは暮らしへの影響と費用を具体化する
自己破産には財産や信用情報への影響がありますが、生活上の権利がすべて失われるわけではありません。手元に残る財産と、手続きに使う費用を分けて確認します。
残せる現金と預貯金を混同しない
個人の自己破産では、一定の財産が処分対象から外れます。生活のために残される財産を、自由財産と呼びます。
破産法34条3項には、対象の財産について「破産財団に属しない」とあります。関連する条文に基づき、99万円までの現金は自由財産として扱われます。出典は破産法34条3項1号などで、2026年8月15日に確認された内容です。e-Gov法令検索「破産法」に根拠条文があります。
現金と預貯金は別扱いです。
この現金の額に、預貯金は含まれません。預金を引き出せばそのまま残せると判断せず、財産全体の扱いを確認してください。手続き前の資金移動についても、経緯の説明が求められる場合があります。
自宅や自動車をどう扱うかも、所有関係や担保の状況に関わります。生活や仕事で使っている事情は、そのまま伝えましょう。残したい財産を隠す行動は、その後の手続きを難しくするおそれがあります。
信用情報への登録と仕事の制限には範囲がある
破産に関する情報は、借入やクレジット契約の審査に影響する可能性があります。廃業後の暮らしを考える際は、新たな借入に頼らない支払計画も検討します。
全国銀行個人信用情報センターは、官報情報の登録期間を「破産手続開始決定等を受けた日から7年を超えない期間」としています。出典は全国銀行協会「全国銀行個人信用情報センター 個人情報の取扱い」で、2026年8月15日に確認された内容です。全国銀行協会の説明で確認できます。
登録期間は機関や情報の種類で異なります。上記の期間をすべての信用情報へ当てはめたり、期間が過ぎれば借りられると考えたりするのは避けてください。
仕事については、一部の資格・職業で復権までの制限があります。廃業後に予定する仕事があるなら、その資格との関係を確認します。
一方、破産した事実が戸籍に記載されることはありません。選挙権・被選挙権も失いません。裁判所の説明資料で示されている内容です。出典は盛岡地方裁判所「破産(自己破産)の手続について」で、2026年8月15日に確認されています。
裁判所費用と弁護士報酬を分けて見積もる
自己破産の費用は、裁判所へ納めるお金だけではありません。依頼する弁護士への報酬も含め、会社と個人それぞれの見積もりを確認します。
東京地方裁判所の令和8年1月1日版資料では、個人の自己破産・免責の申立手数料は1,500円です。出典は同裁判所「破産手続費用一覧」で、2026年8月20日に確認された金額です。
同資料では、弁護士を代理人とする個人管財事件の予納金基準額は最低20万円です。さらに個人1件につき20,397円が加わります。自己破産申立ての予納郵券は4,950円で、大型合議事件は別額です。いずれも令和8年1月1日版、2026年8月20日確認の基準となります。
東京地方裁判所の費用資料には、事案に応じた変更も示されています。本人申立ての管財事件には別の基準があるため、上記を誰にでも当てはまる総額として使うことはできません。
弁護士報酬に全国一律の基準はなく、ここで一律の相場は示せません。費用が足りない場合は、次の項目を分けて見積もりを確認してください。
- 現時点で支払える金額
- 依頼時に支払う金額
- 申立てまでに用意する金額
- 分割などを相談できる範囲
支払いの扱いは依頼先や事案によります。払えない分が自動的に免除されると考えず、不足額と期限を伝えて進め方を検討します。
詳しくは破産費用はいくらかかる?法人・経営者個人の内訳と払えない場合の選択肢をご覧ください。
相談には会社と個人の資料を分けて支払期限を添える
相談の準備は、直近の支払期限と、会社・個人それぞれの資金を整理するところからです。資料が欠けていても、判明していることと未確認のことを伝えれば、確認の順序を決めやすくなります。
支払期限を過ぎているなら資料の完成を待たない
支払期限が過ぎた通知や、近日中の請求がある場合は、その内容を先に伝えてください。財産一覧を完成させるより、対応できる時間を把握するほうが急がれる場面です。
手元のメモは、次の順序で作ります。
1. 会社と個人の手元資金を分ける
2. 支払予定を期日順に並べる
3. 入金予定日と見込みを添える
4. 資金が足りない支払いに印を付ける
入金は、金額だけでなく日付を確認します。未契約の譲渡代金や希望する売上を、すでに使えるお金として計算しないようにしましょう。
従業員の給与や家賃が迫っている場合も、その日付を明記します。取引先への支払いを止める判断や、一部の相手だけに返済する判断は、法的な問題につながる場合があります。
感情だけで支払先を決めないためにも、支出の全体を示してください。誰に迷惑をかけるかという不安を、期限と金額の情報に置き換える作業です。
会社用と個人用の資料を分けて集める
数字の根拠へ戻れる状態なら、見栄えのよい資料集にする必要はありません。資料の作成日が違う場合は、いつの残高かを添えてください。
会社側では、次の資料が出発点になります。
- 直近の決算書と試算表
- 借入残高と返済予定の資料
- 預金残高と資金繰りの資料
- 保証契約と届いている通知
個人側は、家計と保証の情報をそろえます。
- 預貯金などの財産一覧
- 住宅ローンなどの借入残高
- 毎月の収入と生活費
- 家族の保証や共有財産の資料
会社に貸したお金がある場合は、個人側の一覧にも記載します。会社の帳簿と金額が合わないときは、差額を無理に埋めず、確認が残っていると伝えてください。
廃業後の生活費は、現在の家計を土台に見直します。会社が負担していた費用が個人負担に変わるなら、その分も含めます。会社の支払いと家計を分けると、今後も続く支出が見えやすくなります。
法的判断と事業の引継ぎで担当する役割を確かめる
相談先を検討する際は、どの業務を誰が担当するかを確認します。事業の譲渡と個人の債務整理では、判断する内容が異なるためです。
| 担当する役割 | 主な業務 |
|---|---|
| 弁護士等の専門家 | 保証責任・債務整理・法的判断 |
| 税理士等の専門家 | 税額・申告・譲渡後の税務 |
| M&A仲介会社 | 買い手探索・条件設計・資料整備 |
破産手続きを主に扱う専門家と、事業を残す再生を扱う専門家では、得意分野が異なります。状況によっては法的整理が適切な場合もあります。譲渡を希望する場合でも、不成立のときまで検討できる体制かを見てください。
あさひ国際会計株式会社では、再生型M&Aの仲介をおこなっています。事業価値の説明資料を作り、連帯保証の解除を見据えた条件を設計します。
当社の役割は後方支援です。
金融機関等との協議・交渉の主体は、経営者ご本人です。必要に応じて依頼する弁護士等の専門家が法的な対応を担います。当社は、本人の協議に使う資料の整備やM&Aの条件設計を担当します。
相談時には、業務の範囲と費用を確認してください。保証の扱いを誰が確認するのか、どの書面で完了を確かめるのかまで説明を受けると、役割の抜けを見つけやすくなります。
手元資金が少ない事情も相談時に伝える
相談に使えるお金がないと感じると、連絡を先延ばしにしがちです。手元資金の不足は、方針と日程を考えるための情報なので、最初に伝えて構いません。
当社への相談は無料で、着手金はありません。報酬は成功報酬のみです。成約時に譲渡代金の中から報酬を精算するため、売り手の手元からの持ち出しは0円です。 成功報酬そのものが無料という意味ではありません。
この説明は当社の仲介報酬についてのものです。別途依頼する専門家の費用や税金などは、発生の有無と支払元を分けて確認します。
譲渡代金を受け取る人と、費用を負担する人も確かめてください。会社に入る代金を個人の手取りと混同すると、想定していた生活資金が残らないおそれがあります。
電話で話しにくい場合は、無料相談フォームから状況を伝えることもできます。「廃業を考えている」「連帯保証がある」という段階から相談できます。
よくある質問
個人が債務超過なら自己破産しなければいけませんか?
債務超過という状態だけで、自己破産を選ぶことにはなりません。今後の収入から返済を続けられるか、財産を換金できるか、支払期限に間に合うかを確認します。会社の連帯保証があるなら、会社側の返済や整理の見通しも判断に関わります。
現在の役員報酬を返済原資にしている場合は、廃業後も続く収入かを確かめてください。返済の見通しが立たない状況では、法的整理が適切な場合もあります。
会社が債務超過なら社長個人も債務超過ですか?
会社と個人は別に計算するため、会社が債務超過でも社長個人が同じ状態とは限りません。個人の財産と直接の借入を整理し、会社の借入に対する保証は、対象契約と請求状況を確認します。
自社株や会社への貸付金がある場合は、回収できる価値も見直します。帳簿に金額が載っていることと、そのお金を返済や生活に使えることは別です。
住宅ローンが自宅の価値より多いと、すぐに家を失いますか?
住宅ローン残高が自宅の価値を上回ることだけで、直ちに家を失うと決まるわけではありません。返済を続けられるか、担保がどう設定されているか、ほかの債務が家計にどう影響するかを確認します。
返済が難しくなっている場合は、ローン残高に加えて届いている通知を整理してください。会社の借入の担保にもなっているなら、その契約も確認対象になります。
事業を譲れば個人の連帯保証も外れますか?
事業や株式の譲渡だけで、連帯保証が自動的に外れるとは限りません。金融機関の同意が前提となり、解除の条件と手続きの完了を別に確認します。
当社では、これまで成約に至った案件では、いずれも連帯保証の解除まで見届けています。ただし金融機関の同意が前提であり、すべての会社で同じ結果になると言い切れるほど単純ではありません。
まとめ
会社の借入、個人の借入、保証している借入を分けて書き出し、直近の支払期限を添えて当社へご相談ください。状況によっては法的整理が適切な場合もあるため、事業の引継ぎの余地と、個人に残る負担をあわせて整理しましょう。
この記事を書いた人
あさひ国際会計株式会社 代表取締役 金子広夢
東京都中央区日本橋兜町17番2号 兜町第6葉山ビル4階/中小企業庁 M&A支援機関登録制度 登録支援機関
連帯保証の解除を見据えた再生型M&Aを専門に、年間60件以上のM&A仲介の成約実績があります。
他社で断られた案件のご相談も承っています。ご相談は無料です。
無料相談はこちら / お急ぎの方はお電話でも承ります 03-5657-7496
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