目次
この記事の対象と結論
「法人を辞めたい」と思っても、法人そのものから退職する手続きはありません。何を終わらせたいのかで、取るべき行動が変わります。
経営から離れたいなら代表取締役の退任や株式譲渡、事業を残したいならM&A、会社を消滅させたいなら解散・清算が候補です。債務を払えない場合は、破産や特別清算なども検討対象になります。
借入の連帯保証がある経営者は、役員を辞めるだけでは足りません。代表者の地位、株式、事業、会社の債務、個人の保証を分けて整理してください。順番を誤ると、経営権を失ったあとも保証だけが残るおそれがあります。
「法人を辞める」の意味を最初に分ける
代表取締役を辞めても法人は残る
代表取締役を退任しても、法人が消えるわけではありません。後任の代表者が経営を引き継ぎ、会社は同じ法人格のまま存続します。
雇われ社長で株式を持っていない場合は、退任によって経営から離れられる可能性があります。一方、オーナー経営者は事情が複雑です。代表を退いても株主としての立場が残り、会社との関係が切れないことがあります。
借入の連帯保証も別問題です。代表者変更の登記をしただけで、金融機関との保証契約が消える仕組みではありません。後任者への引継ぎや解除には、金融機関等の判断が関わります。
辞任届を出せば生活を立て直せると思っていたのに、返済請求を受ける立場だけが残る。そうした状態は避けたいところです。退任日を決める前に、保証契約の扱いまで確認する必要があります。
株主を辞めるには株式の処理が要る
株主には、従業員のような退職制度がありません。会社法127条では、株主は保有する株式を譲渡できるとされています。ただし、譲渡制限株式では会社の承認が必要です。
中小企業では、経営者が株式の大半を保有しているケースが少なくありません。この場合、株式を後継者や第三者へ譲ることで、所有者としての立場から離れる道があります。
ただ、株式を譲る契約と連帯保証の解除は別の契約関係です。株式の買い手が「保証も引き継ぐ」と合意しても、それだけで金融機関との保証契約が切り替わるわけではありません。
中小企業庁の「中小M&Aガイドライン第3版」でも、経営者保証の解除または移行は最終的に金融機関等が判断すると説明されています。正式な手続きは、クロージング後に代表者が変更されてから進むことがあります。
事業だけを手放す方法もある
会社全体を譲ることが難しくても、事業の全部または一部を別会社へ譲る方法があります。これが事業譲渡です。
事業譲渡では、譲る資産や契約を選べます。その半面、承継対象の特定、不動産登記、契約の移転、許認可の取得などが必要です。従業員や取引先との関係も、個別に整理する場面が出てきます。
会社法467条では、事業の全部または重要な一部を譲渡する場合、効力発生日の前日までに株主総会の承認を受けると定めています。「重要な一部」の目安は、譲渡する資産の帳簿価額が総資産額の5分の1を超える場合です。
会社を残したまま事業だけを譲ると、売り手法人には借入や税金などが残る可能性があります。譲渡代金を何に充てるのか。その後、法人をどう処理するのか。ここまでを一続きで設計します。
法人を消滅させるなら解散と清算が要る
営業を止めたり、事務所を閉めたりしただけでは法人は消滅しません。株式会社を自主的に終える場合、一般には株主総会で解散を決議し、清算を進めます。
会社法471条は、株主総会の決議を解散事由の一つに挙げています。決議には、会社法309条2項11号の特別決議が必要です。原則として、議決権を行使できる株主の過半数が出席し、出席株主の議決権の3分の2以上の賛成を得ます。
解散後は、債権の回収、資産の換価、債務の支払いなどを進めます。債権者には官報公告と個別の催告をおこない、債権の申出期間を設けなければなりません。会社法499条により、この期間は2箇月を下回れません。
債務をすべて払えるなら通常清算が視野に入ります。払えない可能性があるときは、同じ流れで進められるとは限りません。資金を動かす前に、弁護士等へ法的手続きの見通しを確認してください。
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辞め方は「立場・事業・債務・保証」で選ぶ

選択肢ごとに残るものが違う
「法人を辞めるには」と検索した経営者が比べるべきなのは、手続きの名称だけではありません。手続き後に何が残るかです。
→ 横にスクロールできます
| 選択肢 | 会社 | 事業 | 主な確認事項 |
|---|---|---|---|
| 代表者の退任 | 残る | 原則残る | 後任・保証 |
| 株式譲渡 | 残る | 残る | 買い手・保証 |
| 事業譲渡 | 残りうる | 移転する | 債務・許認可 |
| 解散・通常清算 | 消滅へ進む | 終了 | 完済できるか |
| 法的整理 | 手続きで処理 | 終了等 | 弁護士へ確認 |
代表者の退任は、経営上の役割を終える方法です。株式譲渡は、会社の所有権を第三者へ移します。事業譲渡は事業を選んで移し、解散・清算は法人の消滅を目指します。
会社を残すのか、事業を残すのか。借入を返せるのか。連帯保証をどう扱うのか。この四つの問いに答えると、候補を絞りやすくなります。
黒字でも解散が最善とは限らない
資金があり、債務を完済できる会社なら、自主的な解散・清算を選べる可能性があります。ただし、会社に残っている価値まで消す必要があるかは別に考えます。
長年の取引関係、従業員、許認可、設備、営業地域での信用。決算書だけでは測りにくいものに、買い手が価値を見いだす場合があります。
経営者本人には当たり前に見える仕事でも、別の会社には新規参入の足場になるかもしれません。後継者が社内にいなくても、第三者への譲渡なら事業を残せる余地があります。
解散と譲渡の違いは、廃業とM&Aの比較|メリット・デメリットと判断基準を解説でも整理しています。清算費用だけで決めず、譲渡可能性と比べてから選ぶと後悔を減らせます。
赤字や債務超過でも譲渡余地はある
債務超過だから買い手が現れない、と決まるものではありません。買い手は純資産だけを見ているとは限らないからです。
顧客基盤、従業員、商流、設備、許認可などを引き継ぐことで、買い手が時間を短縮できる場合があります。単独では返済が難しくても、買い手の事業と組み合わせれば収益構造が変わるケースもあります。
当社が支援して成約した案件には、運送業で売上1億円台、債務超過3,000万円規模、従業員10名前後の会社があります。売上5億円規模に対し、借入が売上を上回る状態の運送会社も成約しています。
財務概要が残る9件では、およそ3分の2にあたる6件が債務超過でした。売上規模は3,800万円規模から6億円台までです。規模の大小だけで譲渡の可否は決まりません。
買い手が見る項目は業種によっても変わります。詳しくは債務超過の会社を買ってくれる会社の探し方をご覧ください。
支払不能なら法的整理も外さない
解散を決議しても、会社の債務が消えるわけではありません。資産を換価しても債務を払えないなら、通常清算で終えられない可能性があります。
破産法2条11項は、弁済期にある債務を一般的かつ継続的に弁済できない状態を「支払不能」と定義しています。支払不能にある債務者については、裁判所が申立てにより破産手続きを開始することがあります。
特別清算は、すでに解散して清算中の株式会社を対象とする手続きです。会社法510条では、清算の遂行に著しい支障があるときや、債務超過の疑いがあるときが開始原因とされています。
破産手続きを主に扱う専門家と、事業を残す前提の再生を扱う専門家では得意分野が異なります。状況によっては法的整理が適切な場合もあります。M&Aに絞らず、両方の見通しを並べて判断するのが現実的です。
連帯保証を残さず経営から離れるための確認
役員辞任と連帯保証解除は別の手続き
民法446条では、保証人は主たる債務者が履行しないときに、その債務を履行する責任を負います。保証契約は書面または電磁的記録で締結されます。
さらに、連帯保証人には催告の抗弁と検索の抗弁がありません。民法454条によるものです。会社に先に請求するよう求めたり、会社の財産へ先に執行するよう求めたりできる通常保証とは、責任の重さが異なります。
そのため、代表取締役を辞めたあとでも保証契約が残れば、元経営者へ請求が及ぶ可能性があります。会社の登記と保証契約は切り離して確認してください。
最初に見るのは、借入契約書と保証書です。原本が見つからなければ、手元にある写しや金融機関からの通知書を集めます。保証の対象、上限、契約日を確認する材料になります。
株式譲渡でも保証は自動解除されない
株式譲渡では会社の法人格が変わりません。借入金などの債務も、原則として会社に残ります。経営者が保有株式を譲っても、金融機関との保証契約まで自動で消滅するわけではありません。
中小M&Aガイドライン第3版では、株式譲渡と事業譲渡のどちらでも、経営者保証の解除や引継ぎを最終契約の主要項目として扱っています。解除されなかった場合の契約解除や補償についても、契約上の検討対象です。
一方、契約当事者が保証解除を約束すれば完了する、という構造でもありません。金融機関等による判断が必要です。買い手の信用力が十分でない場合など、解除や移行が円滑に進まないリスクも示されています。
最終契約の文言、クロージング条件、金融機関への説明資料、解除確認までの流れを一体で組みます。契約書の作成や法的な交渉は、依頼者が委任する弁護士等が担います。
事業譲渡でも保証が消えるとは限らない
事業譲渡では、譲渡する資産や契約を選択できます。だからといって、売り手法人の借入や経営者保証がなくなるとは限りません。
譲渡代金で借入を返済できるのか。残る法人の資産で未払金や税金を処理できるのか。足りない場合にどの手続きを使うのか。先に数字を置いて考えます。
商号を引き続き使う場合にも注意が要ります。会社法22条1項では、譲受会社が譲渡会社の商号を続けて使用すると、譲渡会社の事業から生じた債務を弁済する責任を負うとされています。同条2項の登記または通知による例外もあります。
また、残存債権者を害すると知って事業を譲渡した場合、会社法23条の2により、譲受会社が承継財産の価額を限度に履行を求められることがあります。債務だけを不当に残す設計は避けなければなりません。
保証解除を含むM&Aには業界ルールがある
M&A支援機関協会は、2025年1月1日施行の自主規制ルールで、最終契約書の草案に経営者保証の解除を譲受け事業者へ義務付ける条文案を盛り込むよう定めました。譲受け事業者の資力調査や、成立後のリスク説明も規定されています。
これとは別に、2024年10月1日から特定事業者リストが運用されています。不適切な譲受け事業者の情報を加盟社間で共有する仕組みです。
M&A取引の実行日から60営業日以内に経営者保証が解除されない場合、掲載対象になりえます。ただし、リストへの加盟状況や自主規制ルールへの対応は、依頼候補ごとに確認が必要です。
当社では、金融機関との協議に必要な資料の整備、事業価値の説明資料の作成、M&Aの条件設計を通じて、経営者ご本人の協議を支えます。法的な交渉が必要な場面では、経営者が依頼する弁護士等と役割を分けます。
これまで成約に至った案件では、いずれも連帯保証の解除まで見届けています。ただし金融機関の同意が前提です。すべての会社で同じ結果になると言い切れるほど単純ではありません。
解散・清算を選ぶときの順序と費用

まず支払い能力を判定する
会社を閉じる意思が固まっていても、最初に解散日を決めるとは限りません。先に、債務をすべて払えるかを確かめます。
確認する資料は次のとおりです。
1. 直近の決算書と試算表
2. 預金と回収予定の売掛金
3. 借入残高と返済予定
4. 税金と社会保険料の未払額
5. 給与、退職金、買掛金
6. 保証契約書と担保の資料
7. 設備や在庫の処分見込額
帳簿上の資産額を、そのまま支払原資にしないでください。在庫や設備は、帳簿価額より低い金額でしか売れない場合があります。売掛金にも回収不能や入金遅れがありえます。
反対に、事業をまとめて譲れば、設備をばらばらに処分するより高い価値が付くこともあります。清算価値と事業継続価値の両方を試算します。
任意の解散には法定の手順がある
債務を払える見込みが立ったら、株主総会で解散を決議し、清算人を定めます。定款や株主総会で別の定めがなければ、解散時の取締役が清算人になります。会社法478条1項1号に基づく取扱いです。
主な流れは次のようになります。
1. 株主総会で解散を決議する
2. 解散と清算人を登記する
3. 財産目録などを整える
4. 官報公告と個別催告をする
5. 債権を回収して債務を払う
6. 残余財産を株主へ分配する
7. 決算報告の承認を受ける
8. 清算結了を登記する
解散と清算人の登記は、原則として解散の日から2週間以内です。清算結了の登記は、決算報告が株主総会で承認された日から2週間以内とされています。
債権者が債権を申し出る期間は2箇月以上です。この期間があるため、法人を閉じる作業は営業停止と同時には終わりません。
解散登記だけでも費用が生じる
株式会社の任意解散では、登録免許税法により登記費用が定められています。
| 登記 | 登録免許税 |
|---|---|
| 解散の登記 | 3万円 |
| 清算人の登記 | 9千円 |
| 清算結了の登記 | 2千円 |
3件の合計は4万1千円です。これとは別に、官報公告の実費や司法書士報酬などが発生します。税務申告を依頼する場合の報酬も別に見積もります。
一方、法人破産では裁判所へ納める費用と弁護士費用が必要です。東京地方裁判所が公表する令和8年1月1日版の資料では、法人の自己破産の申立手数料は1,000円です。
管財事件の自己破産申立事件では、予納金基準額として最低20万円に加え、法人1件あたり16,264円が必要とされています。予納郵券は4,950円です。事案により金額が変わる場合があります。
本人申立てや債権者申立ての管財事件は別の基準です。また、弁護士費用には全国一律の報酬基準がありません。費用を払えない不安があるときほど、資金を使い切る前に見積もりを取る必要があります。
解散後に債務超過が分かった場合
清算中に債務超過の疑いが判明した場合、そのまま通常清算を終えることは難しくなります。特別清算や破産など、裁判所が関与する手続きの検討が必要です。
会社法511条2項では、清算株式会社に債務超過の疑いがあるとき、清算人は特別清算開始を申し立てなければならないと定めています。特別清算を使えるのは清算株式会社です。
会社の資金を役員や一部の債権者へ先に移すと、後の手続きで問題になるおそれがあります。関連会社へ事業や資産を安く譲る行為も慎重に扱うべきです。
払えるか判断できない段階なら、解散決議や資産処分を急がないでください。事業譲渡等で価値を残せるか、法的整理に備えて資金を確保すべきかを先に比べます。
法人を辞めると決める前にやる実務
資金繰り表で残された時間を確認する
決算書が黒字でも、今月の支払いができるとは限りません。預金残高だけを見るのも危険です。入金と支払いを日付順に並べます。
最低限、次の金額を確認してください。
- 預金口座ごとの残高
- 売掛金の入金予定
- 給与と外注費
- 税金と社会保険料
- 借入金の返済額
- 家賃とリース料
- 仕入代金と買掛金
資金が尽きる日が見えれば、使える選択肢も見えてきます。M&Aの準備に使える時間があるのか。法的整理の費用を残す必要があるのか。判断を先送りできる期間を数字で捉えられます。
支払期限を過ぎている場合は、今日のうちに資料を集めてください。明日までに、弁護士と再生型M&Aの専門家へ同じ数字を示し、法的整理と譲渡の見通しを並行して確認します。
相談前に資料を隠さずそろえる
相談時点で書類が完全に整っている必要はありません。けれど、悪い数字を外して見せると判断を誤ります。
優先して用意するものは次のとおりです。
1. 決算書と直近の試算表
2. 借入先別の残高一覧
3. 毎月の返済予定
4. 資金繰り表
5. 保証書と担保資料
6. 税金・社会保険料の状況
7. 従業員と給与の一覧
8. 許認可と主要契約
経営者から会社への貸付金、会社から経営者への貸付金も開示します。簿外債務、訴訟、未払残業代など、買い手の判断に影響しそうな事項も対象です。
相談する経営者は珍しくありません。資料が散らかっていることを恥じるより、分かる範囲から出すほうが早く進みます。足りない書類は、その後に順序を付けて補えます。
従業員や取引先への説明は時期を選ぶ
従業員や取引先へ早く伝えたい気持ちは自然です。ただし、方針が固まる前の説明は混乱を招くことがあります。
噂が先に広がると、従業員の退職、取引条件の変更、仕入停止などにつながるかもしれません。事業譲渡を目指していたのに、人材や取引が失われて価値が下がることもあります。
反対に、給与を払えない見込みがあるのに、説明を遅らせ続けるのも適切ではありません。従業員の生活に直接影響するからです。労働基準法24条では、賃金は毎月1回以上、一定の期日に支払うと定めています。
誰に、いつ、どこまで伝えるか。雇用を引き継ぐ可能性があるか。退職が必要なら賃金や退職金をどう扱うか。弁護士や社会保険労務士等と確認し、説明内容をそろえます。
専門家は役割で選ぶ
法人の出口では、一人の専門家だけで全領域を扱うとは限りません。役割を分けると相談先を選びやすくなります。
→ 横にスクロールできます
| 専門家 | 主に扱う領域 | 確認すること |
|---|---|---|
| 弁護士 | 法的整理・交渉 | 倒産案件の経験 |
| 司法書士 | 法人登記 | 解散登記の範囲 |
| 税理士等 | 税務・決算 | 清算税務の経験 |
| M&A支援機関 | 買い手探索・条件設計 | 再生案件の成約 |
| 社会保険労務士 | 労務・社会保険 | 退職時の実務 |
破産手続きを主に扱う専門家と、事業を残す前提の再生を扱う専門家では、見ている出口が違います。どちらかを否定する関係ではありません。
相談先を選ぶ際は、借入と連帯保証がある債務超過会社を扱った経験を確認します。着手金、成功報酬、途中で成立しなかった場合の費用も書面で見てください。
あさひ国際会計株式会社は、中小企業庁のM&A支援機関登録制度に登録しています。中小M&Aガイドライン第3版対応の登録支援機関です。相談は無料で、着手金はありません。
報酬は成功報酬のみです。成約時に譲渡代金から精算するため、売り手の手元からの持ち出しは0円となります。成功報酬まで無料という意味ではありません。
年間60件以上のM&A仲介の成約実績があり、赤字・債務超過案件はおおむね2〜4週間で成約しています。相談から最短5日でクロージングした実績もあります。ただし、必要な期間は会社の状況や買い手候補によって変わります。
よくある質問
法人を辞めるには退職届を出せばよいですか
従業員として退職するだけなら、雇用関係を終える手続きが中心です。代表取締役を辞める場合は役員の辞任と登記、オーナー株主なら株式の処理も検討します。会社自体を終えるには、解散と清算など別の手続きが必要です。借入の連帯保証は退職届や辞任登記だけでは解除されません。
借入が残っていても法人を解散できますか
解散決議をすることと、清算を完了できることは別です。会社の資産で債務を払えるなら、通常清算を進められる可能性があります。払えない場合は、破産や特別清算などが検討対象です。連帯保証があると、法人の処理後に経営者個人へ請求が及ぶこともあります。詳しくは廃業したら連帯保証はどうなる?残る理由と整理の道をご覧ください。
債務超過の法人でもM&Aはできますか
債務超過だけで譲渡不可とは決まりません。顧客、従業員、設備、許認可、商流などに事業価値があれば、買い手が検討する余地があります。ただし、譲渡代金だけで借入を完済できない場合もあります。会社に残る債務と連帯保証を含め、取引後の処理まで設計する必要があります。
法人破産の費用を払えない場合はどうなりますか
裁判所へ納める費用に加えて、弁護士費用がかかります。会社の預金を使い切ると申立費用を用意できなくなるおそれがあります。売掛金の回収予定や換価できる資産を確認し、資金を動かす前に弁護士へ費用と申立方法を相談してください。M&Aの可能性も残っているなら、事業価値の確認を並行して進めます。
まとめ
法人を辞めるには、まず何から離れたいのかを明らかにします。代表者の地位、株式、事業、法人格は、それぞれ別に処理するものです。
借入の連帯保証があるなら、会社の出口と個人保証の出口を同時に設計する必要があります。 代表を辞めたあとに保証だけが残る進め方は避けてください。
最初に集めるのは、決算書、資金繰り表、借入一覧、保証書です。その資料をもとに、通常清算、法的整理、M&Aの見通しを比べます。資金が尽きてからでは選べる道が狭くなります。
この記事を書いた人
あさひ国際会計株式会社 代表取締役 金子広夢
東京都中央区日本橋兜町17番2号 兜町第6葉山ビル4階/中小企業庁 M&A支援機関登録制度 登録支援機関
連帯保証の解除を見据えた再生型M&Aを専門に、年間60件以上のM&A仲介の成約実績があります。
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