目次
この記事の対象と結論
会社の借入を連帯保証しており、倒産すれば自宅まで失うのではないか。そんな不安を抱える中小企業の経営者に向けた記事です。
会社倒産で自宅を守る余地はあります。ただし、自宅の名義や担保、連帯保証の内容によって結論は変わります。会社の破産だけで、個人名義の自宅まで直ちに処分されるわけではありません。
経営者保証に関するガイドラインには、早期に事業再生や清算へ着手した場合、「華美でない自宅等」を残存資産に含める検討の余地が示されています。事業譲渡で回収原資を増やし、保証債務を整理する道もあります。
自宅を守る可能性は、資金が尽きる前に会社・保証・住居をまとめて整理できるかで変わります。 名義変更などを急がず、契約書、登記、資金繰りを確認するところから始めてください。
会社が倒産したとき自宅に影響する条件
会社の借金だけなら個人財産とは区別される
株式会社などの法人は、社長個人とは別の権利主体です。銀行から借りた資金は、原則として会社が返済義務を負います。
そのため、会社が支払不能になっただけで、個人名義の自宅が当然に会社の返済へ充てられるわけではありません。個人財産へ影響するかは、連帯保証や担保の有無を見て判断します。
中小企業の融資では、代表者が会社の連帯保証人になっていることがあります。保証契約があると、会社の債務と社長個人の生活がつながります。
民法446条では、主たる債務者が履行しないとき、保証人が履行する責任を負うと定めています。保証契約は書面でなければ効力を生じません。電磁的記録も書面として扱われます。
まず、保証書の写しを探してください。記憶だけでは判断できません。
借入が複数ある会社では、借入先や契約ごとに保証条件が異なる場合があります。すべての借入を一つの表にまとめると、個人に及ぶ金額が見えてきます。
連帯保証があると社長へ直接請求が及びうる
通常の保証人には、先に主たる債務者へ請求するよう求める「催告の抗弁」があります。主たる債務者に返済能力があると証明し、先にその財産へ執行するよう求める「検索の抗弁」もあります。
連帯保証人には、この二つの権利がありません。民法454条による違いです。
会社の返済が止まると、金融機関から連帯保証人である社長へ請求が及ぶ可能性があります。会社財産の処分が終わるまで、請求を待ってもらえるとは限りません。
個人で保証債務を返せない場合、自宅を含む個人財産が問題になります。個人の自己破産を選べば、自宅は換価の対象になる可能性があります。
ただし、会社の破産と社長の自己破産は別の手続です。会社が破産したからといって、社長個人の破産まで自動的に始まるわけではありません。
保証債務をどのように整理するかは、個人の収入や資産、会社側の整理方法も踏まえて検討します。詳しくは廃業したら連帯保証はどうなる?残る理由と整理の道をご覧ください。
自宅が会社借入の担保なら影響は直接的になる
個人名義の自宅でも、会社の借入を担保する抵当権や根抵当権が設定されていることがあります。この場合、会社の返済停止が自宅へ直接影響します。
確認するのは、不動産の登記事項証明書です。土地と建物を分けて見ます。
- 所有者の氏名
- 抵当権者の名称
- 担保する債務の内容
- 根抵当権の極度額
- 共同担保となる不動産
自宅と会社の工場が同じ土地にある場合もあります。土地は親族名義で、建物は社長名義という例もあるため、一方だけでは判断できません。
住宅ローンの抵当権だけが付いているときは、ローン残高と自宅の時価を比べます。売却した後に価値が残るかどうかで、個人の財産状況が変わるからです。
会社借入の担保と住宅ローンの担保が重なっている場合は、順位も確認します。登記を見れば、どの権利が先に設定されたかをたどれます。
配偶者名義でも取得経緯を確認する
配偶者や親族名義の自宅なら、会社の倒産と無関係だと決めつけるのは早いでしょう。名義に加えて、取得資金や返済の実態を見る必要があります。
たとえば、社長が購入資金を全額負担したのに、登記だけ配偶者名義になっているケースです。会社から住宅ローン相当額を支出していた場合も、説明が求められる可能性があります。
確認しておきたい事実は次のとおりです。
1. 自宅を取得した時期
2. 頭金を負担した人
3. ローンを返済した口座
4. 名義を変更した時期
5. 売買代金を支払った記録
資金繰りが悪化した後の名義変更は、慎重に扱う必要があります。実際の代金を伴わない移転や、時価とかけ離れた譲渡は、後の法的手続で問題になるおそれがあるためです。
焦って名義を動かさないでください。現在の状態を記録し、弁護士等へ事実を開示してから判断する順序が適しています。
自宅を守る余地は契約と財産の確認から見える
保証契約書で責任の範囲を確かめる
保証の有無は、銀行との取引履歴や担当者の説明だけでは判断しません。金銭消費貸借契約書、保証契約書、保証書の写しをそろえます。
保証契約には、個別の借入だけを対象とするものと、一定範囲の債務をまとめて対象にする根保証があります。
個人根保証契約では、民法465条の2により極度額の定めが必要です。極度額は保証責任の上限です。ただし、現在の請求額と同じとは限りません。
借入や手形割引による債務を含む個人貸金等根保証契約には、元本確定期日の規定もあります。民法465条の3では、締結日から5年を超える期日を定めても、その定めは効力を生じません。
期日の定めがない場合、締結日から3年を経過する日が元本確定期日になります。これは保証が自動的に終わる日ではありません。確定した元本への保証責任は残ります。
契約書が見つからない場合でも、分かる範囲で借入一覧を作ります。
→ 横にスクロールできます
| 確認項目 | 記載する内容 | 主な資料 |
|---|---|---|
| 借入先 | 金融機関名 | 返済予定表 |
| 借入残高 | 現在の残高 | 残高証明 |
| 保証人 | 氏名と範囲 | 保証契約書 |
| 担保 | 不動産など | 登記事項証明書 |
自宅の時価とローン残高を同じ日にそろえる
自宅を残せるか考えるには、感情面と財産面を分けて整理します。まず必要なのは、自宅の時価と住宅ローン残高です。
時価よりローン残高が多ければ、売却しても返済しきれない可能性があります。反対に、時価が残高を上回れば、その差額が個人財産として評価されることがあります。
会社借入の担保が付いていれば、その残高も加えて見ます。査定価格だけを見ても、処分後に何が残るかは分かりません。
数字は同じ時点でそろえてください。数年前の査定額と現在の残高を比べると、判断がずれます。
確認する順序は次のとおりです。
1. 土地と建物の登記を取る
2. 住宅ローン残高を確認する
3. 会社借入の担保を確認する
4. 現在の時価を見積もる
5. 売却後の差額を試算する
住み続ける場合は、その後の返済力も見ます。会社からの役員報酬がなくなった後、家計収入で住宅ローンと維持費を負担できるか。ここまで計算して初めて、生活再建の案になります。
会社と個人のお金の混在を解きほぐす
資金繰りが厳しくなると、社長個人の預金で会社の支払いを補うことがあります。反対に、会社口座から個人の生活費を直接払っているケースも見られます。
この状態が続くと、どの財産が会社に属するのか説明しにくくなります。過去の資金移動を消すのではなく、帳簿と通帳を照合して内容を整理します。
確認対象は次の項目です。
- 会社から社長への貸付金
- 社長から会社への貸付金
- 役員報酬と配当
- 自宅家賃などの会社負担
- 個人口座を通った売上
- 親族との資金移動
経営者保証に関するガイドラインは、保証を求めない融資に向けた経営状況として、法人と経営者の明確な区分・分離を挙げています。
財務状況を正確に把握し、適時適切な情報開示で経営の透明性を確保することも示されています。これは、既存の保証債務を整理する要件とは別の項目です。
混同しないようにしてください。融資時の保証を減らす考え方と、会社が窮境に陥った後の保証債務整理では、確認される要件が異なります。
親族への財産移転を先に進めない
自宅を家族へ移せば差押えを避けられる、と考える経営者もいます。しかし、名義変更だけで担保権や保証債務が消えるわけではありません。
債権者を害する目的が疑われる移転は、後から問題になるおそれがあります。無償譲渡や不自然に安い売買は、取得経緯の説明も難しくなります。
住宅ローンの契約上、所有権の移転に金融機関の承諾が関係する場合もあります。登記だけを先に変えると、別の問題が生じかねません。
先におこなうのは財産の移転ではなく、現状の保存です。
- 登記事項証明書を取得する
- 預金残高を記録する
- 保険と車の資料を集める
- 資金移動の履歴を残す
- 契約書を借入先別に分ける
事実を隠さず提示できれば、弁護士等も法的な影響を検討しやすくなります。相談する経営者は珍しくありません。恥ずかしさから数字を伏せるほうが、使える選択肢を減らします。
経営者保証ガイドラインで自宅を残す条件
「華美でない自宅等」が検討される仕組み
経営者保証に関するガイドラインは、全国銀行協会と日本商工会議所を事務局とする研究会が制定した枠組みです。平成25年12月5日に制定され、平成26年2月1日から運用が始まりました。
同ガイドラインは、経営者が早期に事業再生や事業清算へ着手した場合の残存資産にも触れています。
対象債権者の回収見込額が増える範囲内で、一定期間の生計費に相当する額や「華美でない自宅等」を残存資産に含めることを検討する内容です。
自宅を無条件で残せる制度ではありません。
早く整理へ着手した結果、破産した場合より債権者の回収額が増えるか。自宅の価値や担保はどうなっているか。こうした事情が関わります。
残存資産を決める際は、破産手続における自由財産や、標準的な世帯の必要生計費との整合性なども勘案されます。
原文は全国銀行協会「経営者保証に関するガイドライン」で確認できます。
保証債務の整理は四つの要件をすべて見る
保証債務の整理を申し出られる保証人について、ガイドライン7項(1)は四つの要件を示しています。いずれか一つだけを満たせばよい仕組みではありません。
1. 保証契約が第3項の要件を満たす
2. 会社側の債務整理手続が進んでいる
3. 対象債権者に経済合理性が見込める
4. 免責不許可事由が生じていない
2番目の要件には、会社が法的債務整理手続または準則型私的整理手続を申し立てていることが含まれます。保証整理と同時に申し立てる場合も対象です。
すでに手続が係属している場合や、手続が終結している場合も含まれます。
法的債務整理手続として挙げられているのは、破産、民事再生、会社更生、特別清算です。準則型私的整理手続には、中小企業活性化協議会の再生支援スキーム、事業再生ADR、特定調停などがあります。
3番目では、会社と保証人の資産・債務を総合的に見ます。破産手続による配当より多くの回収が見込めるなど、対象債権者にとって経済合理性が期待できることが要件です。
4番目は、保証人に破産法252条1項の一定の免責不許可事由が生じておらず、そのおそれもないことです。
「会社と個人のお金を分けていれば自宅が残る」という仕組みではありません。保証を求めない融資の要件と、保証債務を整理する要件を分けて確認する必要があります。
早期着手が回収原資と事業価値を左右する
会社の事業価値は、資金が尽きた瞬間にゼロになるわけではありません。ただし、時間とともに失われやすい性質があります。
給与が遅れれば、従業員が退職するかもしれません。仕入れが止まれば受注を完了できず、取引関係も弱くなります。許認可を支える人が離れると、買い手が引き継げる範囲が狭まる業種もあります。
まだ人材、受注、設備、技術、顧客との関係が残っていれば、買い手候補が評価する余地があります。譲渡によって回収原資が増えると、保証債務の整理を検討する材料にもなります。
債務超過だから売れない、とは限りません。
当社が支援して成約した案件のうち、財務概要を確認できる9件では、およそ3分の2が債務超過でした。たとえば、運送業で売上1億円台、債務超過3,000万円規模、従業員10名前後の会社もあります。
規模も一律ではありません。当社の成約案件では、売上3,800万円規模から6億円台まで確認されています。
詳しくは債務超過の会社を買ってくれる会社の探し方をご覧ください。
自宅を所有することと住み続けることを分ける
自宅を残存資産に含める検討ができても、住宅ローンまでなくなるわけではありません。会社収入が途絶えた後も返済を続けられるかを確かめます。
固定資産税、修繕費、保険料などもかかります。家族の収入だけで維持できない場合、所有を続けることが生活再建の負担になるかもしれません。
会社借入の担保が自宅に付いていれば、保証債務の整理だけでは足りない場合があります。担保権の扱いも個別に確認します。
判断材料を並べると、次のようになります。
→ 横にスクロールできます
| 確認すること | 残す場合 | 売却する場合 |
|---|---|---|
| 住宅ローン | 返済を継続 | 売却代金で返済 |
| 維持費 | 家計で負担 | 原則として終了 |
| 担保 | 権利関係を確認 | 配分を確認 |
| 住居 | 現在地を維持 | 転居先を確保 |
自宅を守るとは、所有権だけを維持することとは限りません。家族が無理なく住める状態を作れるか。その視点も残してください。
事業継続・M&A・法的整理を同じ資料で比べる

返済条件を見直して事業を続ける場合
本業で利益を確保できる見込みがあり、借入返済の負担が一時的に重い場合は、事業継続を前提とした改善を検討します。
希望的な売上予測だけでは足りません。月ごとの入出金を置き、返済後に現金が残るかを見ます。
確認する数字は次のとおりです。
- 月次の営業収支
- 借入返済後の残高
- 給与の支払予定
- 税金と社会保険料
- 確度の高い受注
- 不要資産の売却見込み
事業を続けるほど現金が減る状態なら、返済条件の見直しだけで立て直すのは難しくなります。事業の採算改善と資金繰り改善を同時に計算してください。
金融機関へ説明する主体は経営者本人です。法的な対応が必要なら、依頼を受けた弁護士等が担当します。
あさひ国際会計株式会社は、金融機関との協議に必要な資料の整備や、事業価値を説明する資料の作成を通じて、経営者ご本人の協議を支えます。
M&Aでは保証契約が自動的に消えない
M&Aには、株式譲渡や事業譲渡などの手法があります。
株式譲渡では、会社の法人格が変わりません。借入などの債務は会社に残るため、買い手は簿外債務や偶発債務を含めて詳しく調べる傾向があります。
事業譲渡では、譲渡する財産や契約を選べます。一方、承継対象の特定や契約の切替え、許認可の取得などが必要です。
会社法467条では、事業の全部または重要な一部の譲渡について、効力発生日の前日までに株主総会の承認を求めています。社長一人の判断だけで進められない会社もあります。
どの手法でも、経営者保証の扱いは最終契約で取り決める主要項目です。ただし、売り手と買い手が合意しただけでは、金融機関と経営者との保証契約は消えません。
解除や移行には金融機関等の判断が関わります。正式な手続は、クロージング後に登記上の代表者が変わってから進む点にも注意が要ります。
M&A支援機関協会の自主規制ルールでは、2025年1月1日施行の改正があります。最終契約書の草案に、経営者保証の解除を譲受け事業者へ義務付ける条文案を盛り込むことが定められました。
譲受け事業者の資力調査や、M&A成立後のリスク事項に関する説明義務も加えられています。
法的整理が適切な局面もある
事業を続けるほど損失が増える。買い手候補を探す時間もない。こうした状況では、破産や清算などの法的整理が適切な場合もあります。
会社が破産しても、社長個人の保証債務は自動的に消えません。会社側の手続と、保証人側の整理を分けて考えます。
個人の自己破産に進めば、自宅が換価対象になる可能性があります。一方、破産法34条3項などにより、99万円までの現金は自由財産として破産財団に属しません。対象は現金であり、預貯金とは別です。
破産法1条は、財産等の適正かつ公平な清算に加え、債務者の経済生活の再生機会を確保することも目的にしています。破産は、生活のすべてを失わせるための制度ではありません。
法人破産では、裁判所へ納める費用と弁護士費用がかかります。東京地方裁判所の令和8年1月1日版資料では、法人の自己破産の申立手数料は1,000円です。
管財事件の自己破産申立事件では、最低20万円に加え、法人1件あたり16,264円が必要とされています。予納郵券は4,950円です。金額は事案により変更されることがあります。
これは裁判所へ納める分だけです。弁護士費用には全国一律の報酬基準がなく、依頼先の料金体系によって異なります。
三つの出口は自宅だけで決めない
事業継続、M&A、法的整理には、それぞれ違う条件があります。
→ 横にスクロールできます
| 選択肢 | 事業の扱い | 保証の扱い | 自宅への視点 |
|---|---|---|---|
| 事業継続 | 改善して継続 | 条件を確認 | 返済力を検証 |
| M&A | 買い手へ承継 | 解除等を設計 | 残す余地を検討 |
| 法的整理 | 清算も含む | 個人側も整理 | 換価の可能性 |
自宅だけを守ろうとして会社の損失を増やすと、従業員や取引先への影響が広がります。税金や社会保険料の滞納が膨らめば、整理する論点も増えます。
家族の生活、従業員の雇用、取引先への影響を同じ時間軸で見てください。逃げずに向き合うためにも、資金が尽きる日を先に計算します。
一般的なM&Aは半年以上かかると言われますが、再生局面では、その時間を確保できない会社があります。
当社には、相談から最短5日でクロージングした実績があります。赤字・債務超過案件はおおむね2〜4週間で、相談した月のうちに成約することがほとんどです。
過去の実績であり、個別案件の期間を約束するものではありません。資料の状態や許認可、買い手候補、金融機関等の判断により進行は変わります。
比較の考え方は廃業とM&Aの比較|メリット・デメリットと判断基準を解説でも整理しています。
自宅を守る可能性を下げない実務の順序

最初に六つの資料を集める
初日から精密な再生計画を作る必要はありません。手元にある資料から始めます。
1. 直近の決算書と試算表
2. 預金通帳と資金繰り表
3. 借入金の返済予定表
4. 保証契約書の写し
5. 自宅の登記事項証明書
6. 住宅ローンの残高資料
次に、今後の支払いを日付順に並べます。給与、仕入代金、借入返済、税金、社会保険料、家計への送金を同じ表へ置いてください。
現預金が尽きる日が見えれば、使える時間が分かります。数か月あるのか、数週間なのかで、検討できる出口は変わります。
資料が欠けていても、相談自体を遅らせる必要はありません。未入手の資料を一覧にし、どこから取り寄せるか決めれば進められます。
支払いと財産を独断で動かさない
資金不足になると、親族や親しい取引先へ先に返済したくなるかもしれません。しかし、特定の相手だけへの返済は、後の手続で説明が必要になる場合があります。
会社財産の廉価売却や、会社資金の個人口座への移動も避けてください。新たな個人保証付き借入で時間をつなぐと、社長個人の負担が増えるおそれがあります。
専門家へ確認してから判断したい行為は次のとおりです。
- 自宅を親族名義へ変える
- 会社財産を安く売る
- 特定の相手だけへ返済する
- 会社資金を個人口座へ移す
- 新たな保証付き借入をする
- 全取引先へ事業停止を伝える
事業停止の連絡も順番が影響します。主要な従業員や取引先が一斉に離れると、引き継げた事業の価値を失う場合があるためです。
相談先は扱う問題で分ける
自宅、保証、会社の事業では、扱う専門領域が異なります。
弁護士は、破産や民事再生などの法的手続を扱います。保証債務の法的整理や、債権者への法的対応も相談対象です。
税務上の影響や申告は税理士へ確認します。不動産登記には司法書士等が関わる場合があります。
再生型M&Aの専門家が扱うのは、事業価値の整理、買い手候補の探索、譲渡スキームや条件の設計です。
破産手続きを主に扱う専門家と、事業を残す前提の再生を扱う専門家では、得意分野が異なります。相談時には希望と事実の両方を伝えてください。
- 自宅を残せる余地を調べたい
- 従業員の雇用を引き継ぎたい
- 経営者保証も整理したい
- M&Aの可能性を確認したい
- 法的整理とも比較したい
相談先を選ぶ際は、赤字・債務超過企業の譲渡経験と、経営者保証を扱った経験を確認します。成功報酬の計算方法や、着手金の有無も契約前に確かめてください。
再生型M&Aで当社が担う範囲
あさひ国際会計株式会社は、連帯保証の解除を見据えた再生型M&Aを専門としています。
事業の価値を数字と実態から整理し、買い手候補を探します。そのうえで、保証解除を見据えた譲渡条件を設計します。
金融機関との協議に必要な資料の整備や、事業価値の説明資料の作成もおこないます。協議の主体は経営者ご本人です。法的対応は、必要に応じて依頼する弁護士等が担います。
これまで成約に至った案件では、いずれも連帯保証の解除まで見届けています。ただし、金融機関の同意が前提です。すべての会社で同じ結果になると言い切れるほど単純ではありません。
当社には、年間60件以上のM&A仲介の成約実績があります。相談は無料で、着手金はありません。
報酬は成功報酬のみです。成約時に譲渡代金から精算するため、売り手の手元からの持ち出しは0円です。成功報酬そのものが無料になるという意味ではありません。
初回相談では、事業価値が残っているか、保証解除を見据えた条件を設計できるかを整理します。自宅などの個人財産について法的な判断が要る場合は、弁護士等と役割を分けます。
よくある質問
会社が破産すると社長の自宅も売られますか
会社の破産だけで、個人名義の自宅が直ちに売却されるとは限りません。ただし、社長が会社借入の連帯保証人である場合や、自宅が会社借入の担保になっている場合は影響を受けます。保証契約書と不動産の登記事項証明書を確認してください。
住宅ローンが残っていても自宅を守れますか
住宅ローンがある場合は、自宅の時価、ローン残高、担保設定、今後の家計収入を確認します。保証債務の整理で自宅を残す検討ができても、住宅ローンの支払いは別に残ります。会社からの収入がなくなった後も維持できるかまで計算します。
配偶者名義へ変更すれば差押えを避けられますか
資金繰り悪化後の名義変更は、自宅を守る対策にならない場合があります。代金を伴わない移転や、債権者を害する目的が疑われる移転は、後の手続で問題になるおそれがあります。名義を動かす前に、取得資金と返済履歴をそろえて弁護士等へ相談してください。
破産とM&Aはどちらを先に検討しますか
資金が尽きる時期と事業価値を同時に確認します。人材、取引先、設備、許認可などが残っていれば、赤字や債務超過でもM&Aを検討できる場合があります。一方、事業を続けるほど損失が増える局面では、法的整理が適切な場合もあります。
まとめ
会社の倒産と自宅の喪失は、同じ出来事ではありません。自宅の所有者、担保、連帯保証、住宅ローン、会社と個人の資金関係によって結果は変わります。
経営者保証に関するガイドラインには、早期に事業再生や清算へ着手した場合、「華美でない自宅等」を残存資産として検討する枠組みがあります。ただし、会社側が法的債務整理手続または準則型私的整理手続を申し立てていることなど、保証債務整理には複数の要件があります。
最初に、保証契約書と自宅の登記事項証明書を手元へ置いてください。次に、現預金が尽きる日を計算します。
その資料があれば、事業継続、再生型M&A、法的整理を同じ土台で比較できます。名義や資金を動かすのは、法的な影響を確認した後です。
この記事を書いた人
あさひ国際会計株式会社 代表取締役 金子広夢
東京都中央区日本橋兜町17番2号 兜町第6葉山ビル4階/中小企業庁 M&A支援機関登録制度 登録支援機関
連帯保証の解除を見据えた再生型M&Aを専門に、年間60件以上のM&A仲介の成約実績があります。
他社で断られた案件のご相談も承っています。ご相談は無料です。
無料相談はこちら / お急ぎの方はお電話でも承ります 03-5657-7496
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最終更新日: 2026年9月11日