この記事の対象と結論

債務超過になっても、非上場の会社に上場廃止の基準は適用されません。上場企業についても、債務超過という言葉だけで、上場廃止や事業停止の時期までは判断できません。

借入の連帯保証を抱え、廃業を考えているなら、まず確かめたいのは自社の支払日と残る資金です。「会社をたたんだら、自分も自己破産するしかないのか」。その不安には、会社の借入と個人の保証を分けて向き合います。

上場廃止、会社の倒産、経営者の自己破産は、それぞれ別の問題です。 決算書の数字だけで結論を急がず、事業を続ける道、譲る道、たたむ道を比べてください。相談する経営者は珍しくありません。廃業するか決めていない段階でも、状況の整理から始められます。

債務超過による上場廃止と、会社の倒産はどう違うか

上場廃止は、株式が証券取引所での売買の対象から外れることです。会社の財産を清算する手続きとは異なり、上場廃止だけで法人や事業が消えるわけではありません。

債務超過は財務の状態、上場廃止は市場での扱い

会社の資産より負債が多い状態を、債務超過と呼びます。貸借対照表では、純資産がマイナスになっているかが出発点です。借入の返済が重いことと、債務超過であることも同じではありません。

一方、上場廃止は株式市場のルールに関わります。債務超過が問題となる場合も、適用される基準に沿った判定が必要です。決算発表の見出しだけでは判断材料が足りません。

言葉ごとに、見ている対象を分けてみてください。

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言葉 見ている対象 確認すること
債務超過 会社の財務 資産と負債の差
上場廃止 株式の市場取引 適用基準と手続き
資金不足 支払うための現金 入出金と支払日
破産 財産と債務の清算 手続きの必要性

「債務超過だから、もう営業できない」と受け止めると、判断を急ぐおそれがあります。財務の状態に加えて、仕事と現金の動きを確かめます。

上場企業の判定には、市場と公表内容の確認が必要

上場企業の債務超過を調べる場合は、その会社が上場する市場を確認します。続いて、取引所と会社が公表した内容を読み合わせる順序です。

確認する項目は次のとおりです。

  • どの市場の基準が適用されるか
  • どの決算時点の財務が対象か
  • 債務超過の解消状況はどうか
  • 取引所がどの判断を公表したか

古い解説にある期間だけを抜き出すと、判断を誤るおそれがあります。対象市場や適用時期を省いた説明を、自社の経営判断に置き換えないでください。

また、改善計画の発表と、その実行は別です。資本支援を予定していても、資金が入った段階とは条件が違います。上場維持に向けた計画を読むときも、予定と実行済みの事実を分けて確認します。

上場廃止後も事業が続く場合がある

株式が取引所で売買されなくなっても、事業が続く場合はあります。商品の販売や従業員の勤務が、上場廃止と同時に終わるとは限りません。

ただし、事業への影響がないという意味でもありません。信用への不安から、取引条件や資金調達に影響する可能性があります。影響の程度は、取引先や金融機関との関係によって変わります。

逆に、営業しているから安心とも判断できません。注文が残っていても、仕入れ代金を払えなければ仕事が止まるおそれがあります。

債務超過の会社を考えるときも、同じ見方が役立ちます。純資産だけで結論を出さず、受注の継続性と支払いの見通しを確認すること。会社が抱える問題を、ひとつの言葉でまとめないための見方です。

非上場企業の判断期限は、自社の資金から考える

非上場の中小企業では、上場維持の判定を待つ必要はありません。判断を左右するのは、支払いを続けられる期間と、改善策の実行にかかる時間です。

決算時点で現金があっても、その後に大きな支払いが来る場合があります。決算書だけでは足元をつかめません。直近の預金残高と支払予定を重ねて見ます。

詳しくは債務超過とは?赤字との違い・判断方法と会社を残す選択肢を経営者向けに解説をご覧ください。

上場企業のニュースに出てくる改善期間は、自社が使える時間を示すものではありません。次の給与や仕入れの支払日から、検討に使える日程を判断してください。廃業を迷っている間も、現金の動きは続いています。

廃業を迷う会社は、債務超過額と支払予定を並べて見る

廃業を検討する段階では、債務超過額に加え、現金がいつ不足するかを確認します。財務の改善を待つ間にも支払日は来るため、帳簿と資金繰りを並べて見る必要があります。

決算書の数字を現在の実態に近づける

直近の決算書は、状況を説明する土台です。ただ、決算後に赤字が続いていれば、財務はさらに変わっている可能性があります。まず作成時点を確かめてください。

帳簿上の資産にも確認が要ります。売掛金は回収できるか。在庫は売れるか。事業を止めたとき、設備が帳簿どおりの金額で売れるとは限りません。

見直したい対象は、次のような項目です。

  • 回収が遅れている売掛金
  • 長く売れていない在庫
  • 使っていない設備の評価
  • 計上が漏れている未払金

確認した結果、数字が悪くなるとつらく感じるかもしれません。それでも、実態に近い数字なら必要な対応を考えられます。帳簿をよく見せるための作業ではありません。

金額がまだ分からない項目は、推測で埋めずに残してください。「未確認」と分けておけば、相談後に調べる順番も決めやすくなります。

入金予定と、今使える現金は分けておく

売上の計上日と、現金が入る日は違います。請求済みでも、支払日までに回収できなければ、そのお金では給与や仕入れ代金を払えません。

入金の確度も分けます。注文を受けた段階のお金と、入金日まで確認できているお金を同じ扱いにすると、資金の不足を見落としかねません。

手元の表には、次の内容を記載します。

  • 現在使える預金残高
  • 入金予定日と回収見込み
  • 支払日ごとの必要額
  • 不足が生じる日と金額

使途が決まっている預り金なども、自由に使える運転資金とは区別してください。口座残高のすべてを営業継続に回せるとは限りません。

支払いが迫っているなら、長期の再建計画より先に直近の入出金を整理します。資料の完成を待つ必要はありません。不足が見える日と、その計算の前提を伝えるところから始められます。

追加借入だけでは純資産のマイナスは解消しない

借入をすると、現金と返済義務がともに増えます。手元資金は増えても、それだけで純資産のマイナスが解消するわけではありません。

資金不足を一時的に補うことと、返済できる会社になることは別の課題です。追加資金を考えるなら、使い道と返済原資をつなげて確認します。

値上げや不採算取引の見直しが進むなら、資金をつなぐ意味が生まれる場合があります。反対に、赤字の原因が変わらなければ、借入が増えても苦しさが続くおそれがあります。

個人のお金を会社に入れる場合も、家計を切り離して考えてください。生活費まで使い切ると、会社の整理と家族の暮らしが同時に行き詰まります。投入できる額を、気持ちだけで決めないことです。

すでに会社へ貸しているお金があるなら、その残高も記録します。会社への貸付と個人の保証は、別の項目として整理してください。

引き継ぐ価値があっても、営業資金が尽きれば難しくなる

買い手が評価する事業でも、引き継ぎまでの資金がなければ譲渡の検討は難しくなります。価値があることと、日程が間に合うことは別の条件です。

資金が不足する日が見えたら、そこまでに決める事項を逆算します。買い手の検討だけでなく、契約の確認や金融機関の判断にも時間がかかるためです。

急ぐときほど、未確定の入金をあてにしないでください。「譲渡が決まりそうだから払える」と約束する前に、代金が入る条件を確かめます。期待だけで支払予定を立てると、取引先にも影響します。

すでに支払いが遅れているなら、相手と金額も伝えます。検討する順番が変わります。

法律上の対応を急ぐ必要があるかも、確認する段階です。相談時には債務超過額より先に、「いつ何が払えないか」を話して構いません。

続ける・譲る・たたむ判断は、収益と残る時間で分かれる

事業の将来収益と、そこまで持ちこたえる資金が選択肢を分けます。債務超過額だけで継続か廃業かを決めると、残せる仕事や必要な整理を見落とすおそれがあります。

自力で続けるなら改善策を入出金まで落とし込む

「売上を増やす」という目標だけでは、継続の判断材料が足りません。どの取引で利益が残り、いつ現金になるかまで具体化します。

経費削減にも、実行までの時間がかかります。契約を終える費用が先に出ることもあるため、改善後の利益と途中の支出を分けて見てください。

継続の見通しを考える材料は、次のとおりです。

  • 利益が残る受注があるか
  • 改善策の実行時期が決まっているか
  • 実行までの運転資金があるか
  • 返済を含めて資金が回るか

計画を動かせる人がいるかも確かめます。社長が営業と資金繰りを抱えて疲弊しているなら、数字上の改善を実行する体制が不足しているかもしれません。

経営者の体力も条件です。休めないことを前提にした計画では、続けられる見通しを立てにくくなります。誰が何を引き受けるかまで考えてください。

譲渡では、買い手が引き継いだ後の事業を考える

純資産がマイナスでも、事業に価値が残っている場合があります。継続する顧客との取引や、仕事を担える従業員が評価されることもあります。

買い手が見るのは、引き継いだ後の運営です。売り手だけでは負担が重くても、買い手の設備や体制を使えば、続けられる可能性があります。

ただし、相手が見つかるという前提で資金を使い切らないでください。買い手の検討と、成立しなかった場合の整理を並行して考えます。

評価の材料は資料で示します。受注が続く理由と、実際の収支がつながっていれば、買い手も引き継ぎ後を検討しやすくなります。

詳しくは債務超過の会社を買ってくれる会社の探し方をご覧ください。

「借金のある会社を誰が買うのか」と感じても、事業そのものを見直す余地はあります。借入の重さだけで、その可能性まで消してしまわないでください。

たたむときも、営業終了後の支出は残る

営業を止めると、新しい売上は減っていきます。一方、残っている支払いまで同時に終わるとは限りません。廃業後の支出を含めて資金を見積もります。

確認する対象は、主に次の項目です。

  • 従業員に支払う賃金
  • 店舗や事務所の契約上の負担
  • 設備や在庫の処分費用
  • 借入と未払金の残高

債務を払いきれない場合は、会社と経営者の法的な整理も検討対象になります。状況によっては法的整理が適切な場合もあります。M&Aが成立するまで待つことで、負担が増える場面もあるためです。

破産法第1条は、目的に「経済生活の再生の機会の確保」を掲げています。出典は破産法第1条です。清算に加え、債務者の生活を立て直す機会も法の目的に含まれています。

事業を残す可能性を調べることと、整理への備えは両立します。譲渡の検討が、必要な法的対応を遅らせないように進めてください。

比較する項目をそろえると判断を話し合いやすい

「続けたい」と「もう休みたい」が行き来することがあります。事業と家族の生活を同時に抱えていれば、簡単には決められません。

選択肢を比べるときは、同じ項目で並べます。

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選択肢 主な判断材料 残る確認
自力で継続 改善後の資金収支 追加資金と返済
M&Aで引き継ぐ 事業価値と買い手 借入と保証の扱い
廃業して整理 返済原資と終了費用 残債務と生活資金

従業員への影響も、具体的に見てください。雇用を続ける可能性と、未払賃金を増やさないことは、どちらも確認する課題です。

家族や取引先を思うほど、結論を先送りしたくなることもあります。それでも、各案の不足資金と期限を書き出せば、次に調べることが見えてきます。

すべての条件が整うまで決断を保留するより、未確認の条件を明らかにする。相談では、その作業から始められます。

会社を譲る場合も、借入と連帯保証は別に確認する

会社の譲渡が決まっても、経営者の連帯保証が自動的に外れるわけではありません。譲渡の成立と、金融機関による保証解除の確認を分けて管理します。

株主や代表者が変わっても保証契約は残りうる

株式を譲ったことや、社長を退任したことだけでは、個人の保証契約が終わったとは判断できません。会社の所有者と保証人は、別の立場です。

「買い手が引き継ぐと言っているから大丈夫」と受け止める前に、金融機関の同意を確かめます。売り手と買い手の約束だけで、金融機関に対する責任まで変わるとは限りません。

借入ごとに整理する項目は次のとおりです。

  • 借入先と残高
  • 保証人と保証契約の内容
  • 担保に入っている財産
  • 解除に必要な確認事項

借入先が複数なら、ひとつの了承で全体が終わったと考えないでください。各契約の扱いを確認する必要があります。

保証の書類が見つからない場合も、そのまま伝えます。誰が保証人なのか曖昧な状態では、譲渡後に残る負担も見通せません。

事業譲渡の代金は、そのまま社長の生活費にならない

会社が事業を譲る場合、譲渡代金は通常、その会社が受け取ります。経営者個人が自由に使えるお金とは限りません。

譲渡後に会社へ何が残るかも確認します。借入や未払金が残るなら、その返済と整理が必要です。事業の引き継ぎ先が決まっても、会社を閉じる準備まで終わるわけではありません。

代金の使い道は、次の順序で整理します。

1. 代金を受け取る主体を確かめる
2. 税金や費用の見込みを確認する
3. 残る債務と返済原資を整理する
4. 個人の保証への影響を確認する

詳しくは債務超過の会社は売却できるか。価格と進め方をご覧ください。

提示価格が高くても、残る費用や債務が多ければ、手元の状況は変わります。価格とあわせて、会社と個人に残るお金を確認してください。

保証を付けない場面と、保証債務を整理する場面は違う

経営者保証に関するガイドラインには、場面の異なる要件があります。これから保証を求めない場面と、すでに負っている保証債務の整理は区別します。

新たな保証を付けない場面では、法人と個人の分離などが検討されます。一方、保証債務の整理では、会社側の債務整理手続きも要件に関わります。

同ガイドラインの7.(1)では、会社側について次の条件が示されています。法的債務整理手続または準則型私的整理手続の申立てを、同時におこなっているか、おこなう見込みであることです。

資料を開示するだけで、保証が外れる仕組みではありません。会社と個人の状況を合わせて、要件に当てはまるかを確認します。

M&Aに伴う保証解除でも、金融機関の同意が前提です。会社を譲る話が進んでいることを理由に、個人の負担まで解決したと受け止めないでください。

契約上の約束と、解除の完了は別に確かめる

契約書に保証への対応が書かれていても、実際の手続きが終わったかは別の確認事項です。担当者と期限を曖昧にすると、譲渡後も保証が残るおそれがあります。

実行前に確認したい内容は次のとおりです。

  • 買い手に必要な資金力があるか
  • 金融機関の同意状況はどうか
  • 未完了の場合の責任はどうなるか
  • 解除を示す書面をどう確認するか

買い手の意向と実行能力も分けます。「対応する」という説明を聞いたら、資金の準備や手続きの進み具合まで確認してください。

交渉の主体は経営者本人と、必要に応じて依頼する弁護士等の専門家です。仲介会社に任せる資料作成と、専門家が担う法律上の判断を区別して進めます。

保証解除の扱いが決まらないまま契約を急ぐ場合は、その理由も確認してください。どの条件が満たされれば実行できるのか、書面で認識をそろえる段階です。

廃業を考え始めたら、財産を動かす前に記録を残す

廃業を検討している段階では、財産や契約を動かす前に現状を記録してください。譲渡を検討する場合も、清算へ進む場合も、説明できる資料が判断の土台になります。

会社のお金と家族の生活費を混ぜない

連帯保証が不安になると、手元に現金を残したくなるかもしれません。けれども、説明できない送金を会社から個人へおこなうと、後の整理で問題となるおそれがあります。

役員への返済や家族への送金も、会社の資金状況とあわせた判断が必要です。「以前に貸したお金だから」と独断で先に回収することは避けてください。

記録を残したい内容は、次のとおりです。

  • 送金の相手と理由
  • 根拠となる契約や請求書
  • 会社と個人の貸し借り
  • 財産を処分した場合の条件

家族の生活費をどう確保するかは、隠さず相談する事項です。会社から資金を移すことで解決しようとせず、個人の収支と保証の負担を整理します。

すでに送金したものがあれば、その経緯も残してください。後から説明を作るより、実際の記録に沿って確認するほうが状況を把握しやすくなります。

価値のある資産を移しても、残る借金の対応は必要

仕事を残したいという理由で、設備や取引を別の会社へ移せば済むわけではありません。価格や手続きによっては、債権者との関係で問題が生じる可能性があります。

引き継ぐ目的があっても、元の会社に残る債務への対応が要ります。譲渡の対価が適切か、誰の同意が必要かを確認してください。

契約や許認可も、そのまま引き継げるとは限りません。譲渡の形と事業の種類によって確認事項が変わります。設備が渡れば営業も続けられる、という理解では足りない場面があります。

買い手候補から急いで資産を渡すよう求められたら、契約確認を先に進めます。代金の支払条件が曖昧なまま引き渡すと、事業と返済原資の両方を失うおそれがあります。

急ぐ事情があるときこそ、その日程を共有してください。省ける作業と、先に確認すべき条件を分けて考えます。

債務超過の会社を閉じるには、清算の進め方も確認する

営業の終了と、会社の債務を整理し終えることは別です。届出を出せば借入や保証もなくなると考えると、支払いの問題が残ります。

会社法第511条第2項には、「清算株式会社に債務超過の疑いがあるとき」という文言があります。この場合、清算人には特別清算開始の申立て義務が定められています。出典は会社法第511条第2項です。

対象は清算中の株式会社です。営業中の会社すべてが、債務超過を理由に直ちに同じ手続きを取る、という意味ではありません。

自社がどの段階にあるかで、必要な対応も変わります。借金を払いきれない可能性があるなら、通常の廃業作業だけで進めず、法律上の判断を確認してください。

状況によっては法的整理が適切な場合もあります。事業を残す希望と、債務を適切に整理する必要性をあわせて検討し、弁護士が法律上の判断を担う体制で進めます。

従業員と取引先には、決定事項と未確定事項を分ける

周囲への説明で困るのは、何をどこまで伝えるかです。まだ決まっていない譲渡や雇用を、決定事項として話さないようにしてください。

従業員には生活があります。給与の支払見込みと、今後の勤務に関する情報を整理する必要があります。取引先には、納品や支払いへの影響を踏まえた説明が求められます。

説明に向けて、次の区分でメモを作ります。

  • 決まっている事項
  • 現在確認している事項
  • 次に説明できる時期
  • 相手に依頼する事項

雇用を残したいという希望は、買い手候補に伝える条件です。ただ、引き継ぎ後の雇用条件が未確認なら、継続を約束する段階ではありません。

罪悪感から話を先送りすると、相手が備える時間も短くなります。説明する時期や範囲を検討し、分かっている事実から向き合ってください。

あさひ国際会計への相談では、事業と保証の見通しを整理する

あさひ国際会計株式会社では、連帯保証の解除を見据えた再生型M&Aを扱っています。廃業か譲渡かを決めていなくても、事業の状況と残る資金から検討を始められます。

資料がそろっていなくても、支払期限から話せる

初回相談に完成した再建計画は要りません。事業の内容と困っていることを伝えてください。「債務超過と言われたが、数字が分からない」という状態でも構いません。

手元にあれば、次の資料が整理に役立ちます。

  • 直近の決算書と試算表
  • 預金残高と入出金予定
  • 借入の返済予定表
  • 保証契約や担保の資料

不足する書類は、その名称と入手先を確認していきます。探し終わるまで相談を待つ必要はありません。

すでに支払期限を過ぎているときは、その事実を最初に伝えてください。検討できる日程が変わります。社長個人の生活費が足りない場合も、会社の問題と分けて共有します。

「残せる仕事を調べたい」「たたむ費用が不安」など、今の希望も伝えて構いません。希望と実行できる条件を並べながら、確認する順番を整理します。

資料の整備とM&Aの条件設計で後方支援する

当社の役割は、事業価値を説明する資料の作成や、M&Aの条件設計などの後方支援です。金融機関への説明に必要な情報を整え、経営者ご本人の協議を支えます。

債権者との協議・交渉は経営者本人が主体です。法律上の判断や代理交渉が必要な場面では、依頼を受けた弁護士等の専門家が担います。

税金の計算や申告も、担当する専門家による確認が必要です。仲介業務と法務・税務の作業を分け、誰がどこまで担当するかを整理します。

依頼内容を確認するときは、次の項目を見てください。

  • 事業価値をどう説明するか
  • 残る借入をどう整理して示すか
  • 保証の扱いを誰が確認するか
  • 費用と担当範囲が明示されているか

法律上の対応を急ぐ必要がある場合は、その判断を優先します。状況によっては法的整理が適切な場合もあり、M&Aだけを前提に進めるものではありません。

成約実績は、自社の見通しと分けて受け止める

当社が支援して成約した案件には、債務超過の会社もあります。社内成約資料には、売上1億円前後の会社が含まれます。債務超過は5,000万円規模、借入は8,000万円規模です。

近い財務状況なら同じ結果になる、という意味ではありません。残る事業と買い手の条件によって、検討は変わります。

これまで成約に至った案件では、いずれも連帯保証の解除まで見届けています。2026年8月16日に当社で確認した実績です。ただし金融機関の同意が前提であり、すべての会社で同じ結果になると言い切れるほど単純ではありません。

自社の見通しは、自社の資料から考えます。実績を参考にしつつ、事業価値と資金の期限を確認してください。保証の扱いまで検討できているかが、譲渡条件を見る際の確認事項です。

相談料と成功報酬、別途費用を区別する

当社への相談は無料で、着手金はありません。成功報酬は成約時に譲渡代金の中から精算します。そのため、売り手の手元からの持ち出しは0円という費用設計です。2026年8月11日に確認した当社の案内内容に基づきます。

成功報酬そのものが無料という意味ではありません。契約前に、報酬の算定方法と譲渡代金から差し引く内容を確認してください。

弁護士等へ別途依頼する費用や、税金まで含む説明でもありません。別に必要となる支出は、金額と支払時期を確認します。費用を用意できない不安も、契約前に伝えて構いません。

譲渡代金や成約の見込みが定まらない段階では、精算条件の確認も必要です。相談を始めただけで、すべての支払いにめどが立つわけではありません。

追加の持ち出しが難しい場合は、使える資金を共有してください。依頼できる範囲と残る選択肢を、支払期限に合わせて検討します。

よくある質問

債務超過になったら、すぐに上場廃止になるのですか?

債務超過という事実だけで、直ちに上場廃止になるかは判断できません。上場する市場の基準と、取引所が公表した判断を確認する必要があります。会社の発表も読み合わせてください。非上場企業には上場廃止の基準は適用されませんが、支払いを続けられるかは別に確認します。

非上場の中小企業なら、債務超過を気にしなくてもよいですか?

上場廃止の対象にはなりませんが、財務と資金繰りの確認は必要です。営業赤字が続いていれば、現金も減っている可能性があります。帳簿上の資産が回収・売却できるかを見直し、直近の預金残高と支払予定を使って判断してください。債務超過額だけでは、使える時間までは分かりません。

会社が債務超過なら、社長も自己破産することになりますか?

会社の債務超過だけで、経営者の自己破産が決まるわけではありません。個人の保証契約と、請求への対応能力を確認します。譲渡と保証解除を検討する場合もあれば、会社と個人の債務整理を検討する場合もあります。状況によっては法的整理が適切な場合もあるため、会社の数字と個人の生活資金を分けて整理してください。

廃業を決めてからでないと、M&Aの相談はできませんか?

廃業を決める前でも相談できます。営業が続いている間のほうが、受注や従業員の引き継ぎを検討しやすい場合があります。ただし、譲渡を目指せば支払いの問題も解決するとは限りません。あさひ国際会計への相談では、廃業を迷っていることと、資金が不足する見込みの日をそのままお伝えください。

まとめ

預金残高と次の支払日を確認し、個人の保証契約を手元に集めてください。廃業を決めきれない段階でも、その情報をもとに、あさひ国際会計へ事業の引き継ぎと保証の整理をご相談いただけます。

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この記事を書いた人

状況によっては法的整理が適切な場合もあります。他社で断られた経験や、すでに受けた専門家の助言も踏まえ、残る選択肢を検討します。

あさひ国際会計株式会社 代表取締役 金子広夢
東京都中央区日本橋兜町17番2号 兜町第6葉山ビル4階/中小企業庁 M&A支援機関登録制度 登録支援機関
連帯保証の解除を見据えた再生型M&Aを専門に、年間60件以上のM&A仲介の成約実績があります。
他社で断られた案件のご相談も承っています。ご相談は無料です。

無料相談はこちら / お急ぎの方はお電話でも承ります 03-5657-7496

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最終更新日: 2026年10月23日