目次
この記事の対象と結論
経営者保証ガイドラインは、2014年2月1日から運用されています。 全国銀行協会の公表資料に基づく日付です(2026年8月18日確認)。廃業を考え、会社の借入が家族の暮らしに及ぶことを心配している経営者にも関係します。
ただし、開始日を過ぎたことで保証が消えたわけではありません。既存の保証を見直す場面と、払えない保証債務を整理する場面では、確認する要件が異なります。
廃業に伴う保証債務の整理では、会社側の債務整理も要件です。借入日だけで利用を諦めず、会社と個人の契約を分けて確認してください。連帯保証への不安から相談する経営者は珍しくありません。廃業を決めきれていない段階でも、整理は始められます。
経営者保証ガイドラインの運用開始と特則の適用は別の日付
経営者保証ガイドライン本体の運用開始日は、2014年2月1日です。事業承継時の特則は2020年4月1日から適用されています。いずれも全国銀行協会の掲載資料で確認された日付です(2026年8月18日確認)。
制定された日と使い始めた日を区別する
正式名称は「経営者保証に関するガイドライン」です。全国銀行協会と日本商工会議所が事務局を担う研究会で制定されました。
制度の内容を定めた日と、運用を始めた日は異なります。検索結果に違う年が出ていても、直ちに矛盾するわけではありません。何が始まった日なのかを読み分けます。
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| 出来事 | 日付 | 日付の意味 |
|---|---|---|
| 本体の制定 | 2013年12月5日 | 内容を定めた日 |
| 本体の運用開始 | 2014年2月1日 | 運用を始めた日 |
| 承継特則の適用開始 | 2020年4月1日 | 承継時の扱いを補足 |
日付の出典は、全国銀行協会のガイドラインと関連資料です(2026年8月18日確認)。原文は全国銀行協会「経営者保証に関するガイドライン」に掲載されています。
「いつから使える制度か」への答えは、運用開始日です。一方、自分の保証がいつ外れるかは別の話になります。契約の内容や会社の状況を確認し、金融機関の判断を経る必要があります。
事業承継の特則は後継者への引継ぎを扱う
経営を後継者に渡すときには、前経営者の保証をどう扱うかが問題になります。その場面を補うのが、事業承継時の特則です。
特則は2019年12月に公表されました。原文には「本特則は、令和2年4月1日から適用することとする」とあります。本体の運用開始を延期した記述ではありません。出典は全国銀行協会掲載の事業承継時の特則です(2026年8月18日確認)。
前経営者と後継者の双方から、二重に保証を求めないことが原則です。ただし、特則に定める例外もあります。
代表者が交代しただけで、以前の保証が消えるわけではありません。引継ぎを考えるなら、経営を渡す時期と保証の扱いをあわせて検討します。退任する日だけを先に決めると、会社を離れた後も保証の確認が残るおそれがあります。
最近の制度開始を本体の開始日と混同しない
経営者保証をめぐっては、融資やM&Aに関する別の仕組みも設けられています。新しい制度の記事を読んでも、ガイドライン本体が最近できたとは限りません。
制度名と開始日を追う前に、自分が求める対応を言葉にしてください。
- 今後の借入に個人保証を付けたくない。
- 返済中の借入から個人保証を外したい。
- 払いきれない保証債務を整理したい。
- 事業の引継ぎと保証解除を検討したい。
廃業を考える方は、保証債務の整理が主な論点になる場合があります。融資を受けるための条件だけを読んでも、廃業後の負担は判断できません。
開始日を調べる目的も、少し違うはずです。「昔の借入だから使えないのか」「廃業を決めるまで待つのか」。その疑問は、契約の対象範囲と相談の時期に分けて考えます。
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運用開始前の借入も、契約日だけで対象外と決めない
運用開始前に結んだ保証契約も、見直しや整理を検討する対象になりえます。ただし、借入が古いことを理由に保証が軽くなるわけでもありません。現在の契約と、求める対応に応じた要件を確認します。
最初の借入日より現在の保証契約を確かめる
長く事業を続けている会社では、借入や借換えを重ねています。最初に保証の書類へ署名した記憶だけでは、現在の責任の範囲を把握しきれないこともあります。
出発点は、手元の契約です。
借入先が同じでも、複数の借入に別々の書類がある場合があります。返済予定表だけでは、保証人や保証範囲が分からないこともあるため、契約書と照合してください。
- 現在の借入先と残高を確認する。
- 各借入に対応する保証契約書を探す。
- 借換えや条件変更の書類を集める。
- 自分以外の保証人の有無を調べる。
書類が見つからなければ、その点を相談時に伝えて構いません。資料の不足と、ガイドラインが使えないことは別です。不明な箇所を推測で埋めるより、未確認と記しておくほうが、その後の確認につながります。
借入時の経緯が複雑なら、分かる範囲で順番に並べます。契約を交わした日と返済を始めた日が混ざらないよう、書類の名称も残してください。
運用開始によって保証契約が取り消されたわけではない
ガイドラインは、一定の条件のもとで保証の扱いを検討する枠組みです。運用が始まっただけで、金融機関との保証契約が消滅するものではありません。
制度の開始日と、自分の保証が終了する日は別です。
利用を申し出た段階でも、整理案の合意や実行が済んだとは限りません。「制度があるから支払わなくてよい」と自己判断すると、契約上の請求との食い違いが生じます。
進捗を確かめる際には、言葉を分けて記録します。
- 相談を受け付けてもらった段階か。
- 必要な資料を確認している段階か。
- 整理案について合意した段階か。
- 合意した内容を実行し終えた段階か。
口頭で前向きな説明があっても、対象の契約や条件が未確定なら確認が残ります。誰から、何について説明を受けたかを記録してください。
廃業や代表者の退任も、保証解除とは別の出来事です。会社の営業を終える予定だけで、個人の保証まで終わるとは考えないようにしましょう。
借入・保証・担保を対応させると残る負担が見える
会社の借入一覧には、個人の保証や自宅の担保が十分に書かれていない場合があります。借入残高だけを眺めても、廃業後の暮らしへの影響までは読めません。
借入ごとに、保証人と担保を対応させます。自宅を担保にしているなら、個人保証の整理とは分けて確認してください。保証債務の扱いと担保の扱いが、同じ結論になるとは限らないためです。
| 確認する項目 | 書き出す内容 |
|---|---|
| 借入 | 借入先と現在残高 |
| 保証 | 保証人と対象契約 |
| 担保 | 財産の名義と設定状況 |
| 返済状況 | 遅れや条件変更の有無 |
ある借入の見直しが進んでも、別の借入まで同じ扱いになるとは限りません。複数の金融機関から借りている場合は、確認済みと未確認を分けて残します。
会社が返せる金額と、個人が負う可能性のある金額をつなぐ作業です。詳しくは経営者保証ガイドラインが使える条件とはをご覧ください。
廃業時の保証債務整理には会社側の申立てが要件となる
廃業に伴い保証債務を整理する場合は、会社が法的整理または準則型私的整理を申し立てていることが要件です。同時に申し立てる場合や、手続きがすでに終結した場合も含まれます。会社側の整理と、保証人の状況をあわせて確認します。
保証を付けない融資の要件を廃業時に当てはめない
新たな融資で経営者保証に頼らないための経営状況と、保証債務を整理するための要件は異なります。ガイドラインでは、前者を第4項、後者を第7項で扱っています。
第4項で示される経営状況は、次の内容です。
- 会社と経営者の関係を明確に分ける。
- 財務基盤を強化する。
- 財務を正しく把握し、適時に開示する。
最後の項目は、情報を出す行為だけを指すものではありません。財務状況を正確に把握し、適時適切に開示して、経営の透明性を確保する内容です。出典は全国銀行協会のガイドライン第4項です(2026年8月18日確認)。
会社のお金と生活費が混ざっていないか。会社から経営者への貸付けを説明できるか。日々の経理に置き換えると、こうした確認につながります。
一方、廃業時に資産を開示すれば保証債務が免除される、という意味ではありません。借入を続ける場面の要件だけで、返済できなくなった保証の整理を判断しないでください。
第7項の要件には会社の法的整理か準則型私的整理が含まれる
ガイドライン7.(1)では、会社が法的整理または準則型私的整理を申し立てていることを求めています。利用と同時に申し立てる場合も対象です。手続きが進行中の場合や、すでに終結している場合も含まれます。
会社の営業を止めただけでは、この要件を確認したことになりません。会社側でどの手続きをとるのかを明らかにする必要があります。
確認する要件は、次のとおりです。
1. 保証契約が第3項の要件を満たしている。
2. 会社が対象となる債務整理を申し立てている。
3. 対象債権者に経済的な合理性が見込まれる。
4. 所定の免責不許可事由やそのおそれがない。
法的整理には、破産や特別清算などが含まれます。定められた手順や基準に沿って進める私的整理が、準則型私的整理です。銀行と返済の相談をしただけの状態とは区別されます。
免責不許可事由については、破産法第252条第1項の第10号を除く規定が対象です。会社の法的整理または準則型私的整理の申立てを含め、要件をすべて確認します。財産を正直に開示するだけで足りるものではありません。
出典は全国銀行協会「経営者保証に関するガイドライン」7.(1)です(2026年8月19日原文確認)。
債権者が回収できる金額も比較する
保証債務の整理では、経営者の生活事情に加え、債権者がどれだけ回収できるかも検討します。会社と個人の資産・債務を踏まえ、整理案に経済的な合理性があるかを見るためです。
営業を止めて財産を処分する場合と、事業を引き継ぐ場合を比べます。事業として渡すことで価値を保てるなら、回収の見込みが変わる可能性があります。金額の根拠が要ります。
- 会社財産の処分見込みを整理する。
- 事業を譲る場合の対価を検討する。
- 営業継続と整理の費用を見積もる。
- 個人の資産と債務を確認する。
売却価格が高く見えても、そのまま返済に回せるとは限りません。成立までに支払う費用や整理費用を差し引いて、比較します。
入金時期も確認してください。譲渡代金を受け取るまで資金が持たなければ、想定した計画で進められないおそれがあります。見積額と入金予定日をセットにすると、実行できる案かを検討しやすくなります。
赤字や債務超過だけでは利用の可否は決まらない
廃業を考える会社では、財務基盤が傷んでいることがあります。そこで保証に頼らない融資の要件だけを読み、対象外だと結論づけるのは早計です。
保証債務の整理では、会社が法的整理または準則型私的整理を申し立てることも含めて確認します。赤字や債務超過は、会社側の整理案を作るための情報です。それだけで利用できるとも、できないとも判断できません。
たとえば、帳簿上の財産が多くても、実際には売れない在庫が含まれていることがあります。反対に、帳簿だけでは見えにくい取引関係や技術が、事業を引き継ぐ判断につながる場合もあります。
決算書の数字と、今の事業の姿を照合してください。利用の可否を急いで決めるより、何の要件が未確認なのかを整理するほうが先へ進めます。
詳しくは経営者保証ガイドラインの債務免除要件、廃業時に問われる会社と個人の整理をご覧ください。
利用の検討は廃業を決めきる前から始められる
保証債務の整理を検討する相談は、廃業日が決まっていなくても始められます。正式な利用には要件の確認が必要ですが、資金と事業価値が残る段階で比較すれば、選択に使える材料をそろえやすくなります。
相談を始める時期と正式な利用の時期は分けて考える
「廃業すると決めていないから相談できない」と考える必要はありません。会社を続けたい気持ちと、これ以上借入を増やしたくない気持ちが並んでいても構いません。
まず、現金の動きを確かめます。
決算書が黒字でも、入金より支払いが先に来れば資金は不足します。将来の売上見込みだけで、検討に使える時間を決めないようにしてください。
1. 手元の現金と預金を確認する。
2. 入金予定を確度ごとに分ける。
3. 支払予定を期日順に並べる。
4. 資金が不足する時期を見積もる。
廃業や譲渡にも、準備中の支出があります。営業を続けた場合と止めた場合で、支払うものがどう変わるかを比較します。
正式な整理へ進む際には、会社側の申立てなどを含む要件を確認します。相談を先に始めることと、要件を満たさずに保証を免除してもらうことは別です。判断の準備を早める、と考えてください。
自宅と生活費は早期着手による回収見込みと関係する
ガイドラインには、早期に再生や清算に着手した場合の残存資産の考え方があります。残存資産とは、保証債務の整理後に保証人の手元に残す財産のことです。
原文では「一定期間の生計費に相当する額や華美でない自宅等」が挙げられています。対象債権者の回収見込額の増加額の範囲内で、残すことを検討する内容です。出典は全国銀行協会のガイドライン5.(3)③です(2026年8月18日確認)。
早く相談すれば自宅を残せる、という約束ではありません。自宅の価値や担保の状況も関係します。住まいを残したいなら、その希望と判断に要る資料をあわせて伝えてください。
- 自宅の所有名義を確認する。
- 担保が付いているか調べる。
- 住宅に関する借入残高を整理する。
- 今後の生活費を見積もる。
家族には「残したい」と「残せる見込み」を分けて説明します。希望だけで住居費の計画を作ると、後から選択を急ぐことになりかねません。住み続ける場合の負担も含めて考えます。
家族へ財産を移す前に記録と法的な確認をする
暮らしを守ろうとして、預金や不動産を家族名義に変えたくなるかもしれません。しかし、財産の移転が債務整理の支障になるおそれがあります。
名義を変える前に、現在の財産を記録してください。すでに売却や移転をしている場合も、経緯を隠さず伝えます。後から説明できる資料が残っているかを確かめましょう。
- 財産の名義と所在を記録する。
- 売却代金の入金先と使途を残す。
- 親族との貸し借りを整理する。
- 不明な出金を通帳と帳簿で確認する。
家族から借りた分だけ先に返したい、という気持ちにも注意が要ります。特定の相手だけへの返済について、法的な検討が必要になる場合があるためです。
個別の法的評価は、依頼者が委任する弁護士等の専門家が担います。経営者側では事実と記録をそろえ、予定している支払いや処分も伝えてください。家族を守るための行動が、後の説明を難しくしないように進めます。
廃業とM&Aは会社の返済計画と個人保証を一緒に比べる
廃業とM&Aを比較するときは、会社の返済に使える資金と、個人保証の扱いをあわせて確認します。事業の引継ぎが成立しても、それだけで保証解除まで終わるとは限りません。
会社を閉じる場合も残す場合も費用を差し引く
会社をたたみたいと思っていても、財産で借入を返せるかによって進め方は変わります。会社全体の継続が難しくても、一部の事業を引き継げる可能性はあります。
比較するときは、どちらの案にも支出を入れてください。廃業なら終了までの費用、M&Aなら引継ぎまでの運転資金が必要になります。
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| 比べる案 | 会社側の確認 | 個人側の確認 |
|---|---|---|
| 返済して廃業 | 完済と終了までの資金 | 保証契約の終了 |
| M&Aで引き継ぐ | 譲渡条件と継続資金 | 保証解除の条件 |
| 債務整理を伴う廃業 | 申立てと回収見込み | 保証債務の整理 |
表の選択肢は、会社と個人で別々に結論を出すものではありません。会社がどれだけ返せるかは、個人保証の整理にも関係します。
従業員の働き先や取引先への影響も、比較に含めます。引継ぎを目指すなら、雇用や契約の承継条件を確認します。営業を終えるなら、支払いと説明の順番を整える必要があります。気持ちだけで抱えず、計画に書き込んでください。
株式譲渡と事業譲渡では借入が残る場所を確かめる
株式譲渡では、株主が変わっても会社自体は存続します。借入金も会社に残るため、買い手が返済をどう進めるかを確認します。
事業譲渡は、引き継ぐ事業や財産を選ぶ方法です。譲渡後の会社に残る債務には、返済や整理の計画が要ります。事業を渡した後の会社まで、見通しを作ってください。
どちらの方法も、保証の確認が伴います。売り手と買い手の合意だけで、金融機関と経営者との保証契約が消えるわけではありません。
確認する資料も、譲渡価格だけでは足りません。
- 何を買い手に引き継ぐか。
- どの債務が会社に残るか。
- 譲渡代金を誰が受け取るか。
- 個人保証をどの条件で扱うか。
対価が不当に低い財産移転は、債権者との関係で問題になるおそれがあります。借入を残したまま財産だけを移す判断は避け、価格の根拠と整理全体の整合性を確認します。
出典は中小企業庁の中小M&Aガイドライン掲載ページです。ここで述べた扱いは第3版に基づきます(2026年8月18日確認)。
解除の約束と金融機関の同意を分けて確認する
M&Aの契約では、経営者保証の解除や引継ぎに関する買い手の義務を取り決めます。対応がなされなかった場合の扱いも、検討する事項です。
ただし、契約条項があることと、金融機関が解除に同意したことは別の事実です。買い手の資力や借入への対応が不明なら、保証が残るリスクがあります。
進捗を確認する際は、次の内容を記録します。
- 対象の保証契約が特定されているか。
- 金融機関の判断に必要な条件は何か。
- 買い手の対応期限は決まっているか。
- 解除完了を何の書面で確認するか。
事業を引き渡す日と、解除手続きが完了する日は異なる場合があります。間に手続きが残るなら、担当者と条件を明らかにしてください。「買い手に任せた」という状態のまま終わらせないためです。
詳しくは経営者保証ガイドラインのM&A活用法|保証解除の条件と流れをご覧ください。
買い手を待つ間の資金が足りなければ別の出口も検討する
M&Aを検討している間も、営業にかかる支払いは続きます。買い手候補がいることと、成立まで資金が持つことは別です。
交渉や調査が進んでいても、成立が決まったわけではありません。入金を見込んで支払いを約束する前に、契約や条件の確かさを確認してください。
判断の材料は、次の内容です。
- 引継ぎまでに支払う費用
- 譲渡代金を受け取れる時期
- 成立に向けて残っている条件
- 不成立の場合に必要な整理費用
待つほど資金が減り、他の選択肢を進めにくくなる場合もあります。状況によっては、法的整理が適切です。破産や清算を含めた判断を避けず、事業を残す可能性と並べて検討します。
破産手続きを主に扱う専門家と、事業を残す再生を扱う専門家では、得意分野が異なります。どの方針でも、会社と個人の負担を最後まで見通せるかを確認してください。
相談の準備は借入・資金繰り・希望を伝えるところから
相談時には、現在の借入と保証、資金が不足する時期、残したいものを伝えてください。書類がそろうまで待たず、不足している資料も含めて状況を整理できます。
会社と個人の資料を分けてそろえる
会社側の資料は、返済に回せる資金と営業の状態を見るために使います。個人側の資料は、保証の範囲や暮らしへの影響を確認するためのものです。
会社については、次の資料を用意します。
- 決算書と直近の試算表
- 入出金予定が分かる資金繰り表
- 借入残高と返済予定が分かる書類
- 財産と未払いの一覧
個人については、保証契約書に加え、資産と債務が分かる資料を集めます。自宅を残したい場合には、所有関係や担保の資料も必要です。
古い資料しかなければ、いつの時点のものかを記してください。決算後に借入が増えた、売掛金が回収できていない、といった変化は別に添えます。
整った資料より、今の状態との違いが分かる資料のほうが判断に役立つことがあります。空欄をなくすために数字を推測せず、確認できていない項目を残しておきましょう。
初回に伝えるのは支払期限と迷っていること
「廃業したいが従業員が心配」「自己破産しかないと思っている」。相談の入口は、その言葉で構いません。結論を用意する必要はありません。
一方、支払期限は具体的に伝えてください。準備に使える期間は、資金が減る速さによって変わります。何の支払いが難しいかも、分かる範囲で書き出します。
1. 続けるか閉じるか、現在の考えを書く。
2. 手元資金と近い支払日を書く。
3. 借入先と保証の有無を書く。
4. 家族や従業員への希望を書く。
すでに金融機関や専門家から説明を受けている場合は、その内容も添えます。「できないと言われた」という結論だけでなく、何が問題だったのかを残してください。
対象外とされた制度が違う場合や、資料不足で判断が止まっている場合もあります。同じ説明を繰り返す負担を減らすためにも、経緯を短く記録しておくと話を進めやすくなります。
当社は資料整備とM&Aの条件設計で後方支援を担う
あさひ国際会計株式会社は、再生型M&Aの仲介をおこなっています。連帯保証の解除を見据え、事業価値の説明資料やM&Aの条件を整えます。
金融機関への説明に必要な財務資料を整備することも、当社の役割です。経営者ご本人が協議するための後方支援にあたります。交渉の主体は経営者ご本人と、必要に応じて依頼する弁護士等の専門家です。
法的な判断や手続きは、依頼者が委任する専門家が担います。相談時には、担当範囲を次のように確認してください。
- 財務資料を誰が整備するか。
- 事業の譲渡条件を誰が設計するか。
- 法的判断と手続きを誰に依頼するか。
- 保証の進捗を誰が確認するか。
会社の売却価格だけを決めても、廃業後の負担は見通せません。借入の扱いと保証の確認を含めて、何が決まり、何が残っているかを資料にします。事業を譲った後の会社の処理も、検討から外さないようにします。
相談料・仲介報酬・整理費用を分けて見積もる
当社への相談は無料で、着手金はありません。仲介報酬は成約時に譲渡代金の中から精算するため、売り手の手元からの持ち出しは0円です。費用条件は2026年8月11日の自社確認情報に基づきます。
成功報酬まで無料という意味ではありません。契約前に計算方法や報酬額を確認し、譲渡代金から差し引いた後の金額を把握してください。
弁護士等への依頼費用や、会社の整理に必要な費用は別に見積もります。仲介報酬の条件だけを見て、手続き全体に資金が要らないと考えないようにしましょう。
- 当社の仲介報酬と精算方法
- 別途依頼する専門家の費用
- 会社の整理に必要な費用
- 譲渡や廃業までの運転資金
支払う資金が足りない場合は、不足額と支払時期を相談時に伝えてください。費用を含めて成立する計画かを確認します。資金がないまま依頼範囲を広げると、途中で進められなくなるおそれがあります。
初回相談で廃業やM&Aを決める必要はありません。 比較するために何が足りないかを、明らかにするところから始められます。
よくある質問
経営者保証ガイドラインはいつから運用されていますか?
運用開始日は2014年2月1日です。制定日は2013年12月5日で、事業承継時の特則は2020年4月1日から適用されています。全国銀行協会の関連資料に基づく日付です(2026年8月18日確認)。本体の運用開始と特則の適用開始を分けて確認してください。
運用開始前の借入も見直せますか?
開始前に借りたという理由だけで、対象外とは判断しません。現在の保証契約や会社の状況を確認します。返済中の保証を見直すのか、払えない保証債務を整理するのかによって要件が異なります。借入当時の記憶だけで判断せず、現在の契約書を確認してください。
廃業を決めていなくても保証債務の相談はできますか?
廃業を迷っている段階から相談できます。ただし、ガイドラインによる保証債務の整理には、会社が法的整理または準則型私的整理を申し立てていることが要件です。同時申立てや、すでに手続きが終結した場合も含まれます。相談の開始と正式な利用を分け、会社側の手続きもあわせて検討します。
申し出てから保証がなくなるまでどのくらいかかりますか?
借入先の数や会社側の手続き、資料の状態によって異なります。相談を始めた日から一律に決まる期限はありません。資料確認、債権者の検討、合意した内容の実行に、それぞれ時間がかかります。手元資金が持つ期間を伝え、どの段階に何が残っているかを確認してください。
まとめ
借入と保証の書類を集め、資金が不足する時期を書き出してください。廃業を迷っている段階でも、あさひ国際会計株式会社への無料相談で、事業の引継ぎと保証債務の整理を検討するための資料を整えられます。
この記事を書いた人
あさひ国際会計株式会社 代表取締役 金子広夢
東京都中央区日本橋兜町17番2号 兜町第6葉山ビル4階/中小企業庁 M&A支援機関登録制度 登録支援機関
連帯保証の解除を見据えた再生型M&Aを専門に、年間60件以上のM&A仲介の成約実績があります。
他社で断られた案件のご相談も承っています。ご相談は無料です。
無料相談はこちら / お急ぎの方はお電話でも承ります 03-5657-7496
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—END FIGURES—
▶ 関連資料:『連帯保証について、相談前に整理しておくこと』(全11ページ・無料)をダウンロードいただけます。
▶ あわせて読まれています:『破産で変わること、変わらないこと』(全14ページ)(無料)