目次
この記事の対象と結論
経営者保証が残っていても、事業承継を検討できる場合があります。ただし、事業を引き継ぐことと、前経営者の保証が外れることは別の確認事項です。
返済が苦しく、廃業や自己破産が頭から離れない。子どもや従業員にまで保証を背負わせたくない。その段階では、後継者探しと並行して、残る借入と個人の責任を整理します。
承継後も返済を続けられるのか。金融機関が保証の見直しに同意するのか。営業を続ける資金が足りるのか。この条件を照らし合わせ、親族・社内承継、第三者へのM&A、廃業と債務整理を比べる順序です。
廃業を考える段階で相談する経営者は珍しくありません。相談するために結論を出す必要はなく、迷っている理由も判断材料になります。
代表者を交代しても、経営者保証の確認は残る
前経営者の保証を外すには、承継の合意に加え、金融機関などの債権者による同意を確認します。代表者の変更だけで完了したと考えると、退任後も保証責任が残るおそれがあります。
社長という立場と、保証人という立場は別
会社の借入について、社長個人が返済責任を負う約束が経営者保証です。会社を経営する立場と、借入を保証する立場を分けて考えます。
「息子に社長を譲った」「買い手へ株式を渡した」。その事実だけでは、金融機関が保証を解除したかは分かりません。登記の変更と保証契約の変更では、確認する書類も相手も異なります。
借入ごとに、次の事項を書き出してください。
- 借入先と現在の借入残高
- 保証人になっている人
- 保証の対象となる債務
- 自宅などに設定した担保
- 返済条件の変更履歴
保証と担保も別の負担です。保証の解除が見込めても、自宅に設定した担保の扱いは個別に確認します。
契約書が見つからなければ、手元の返済予定表から始めて構いません。不明な欄は空けておきます。記憶で埋めるより、確認が必要な箇所を残すほうが実務を進めやすくなります。
後継者の「引き受ける」という約束だけでは足りない
後継者が借入の返済を続ける意思を示しても、前経営者の保証がその場で消えるわけではありません。債権者との保証契約をどう変更するかが残ります。
親族内では、会社も借入もまとめて引き継ぐつもりになりがちです。しかし、事業を続ける意思と、個人保証を負う意思は別。後継者自身が責任の範囲を理解して選ぶ必要があります。
就任後に保証の重さを知れば、承継計画が止まることも考えられます。役職や株式の話だけを先に決めず、返済予定と保証契約を一緒に共有してください。
前経営者と後継者への二重保証には、事業承継に焦点を当てた特則があります。ただし、二重に求めない原則を、前経営者の保証が自動で外れる仕組みと受け取らないことです。
詳しくは経営者保証は事業承継でどう外す?親族内・社内承継の解除実務をご覧ください。
廃業を選ぶ場合も、残る借入から目を離さない
営業をやめる判断と、残った借入を処理する判断は分かれます。廃業の届出や登記だけで、返済できない債務と保証の問題が片づくわけではありません。
閉じる場合は、会社の財産を処分した後に何が残るかを確認します。設備の帳簿上の金額と売却できる金額は、同じとは限りません。売掛金にも、回収が遅れるものや回収が難しいものがあります。
反対に、借入が多いだけで社長の自己破産まで決まったとはいえません。事業の譲渡や、会社と保証人の債務整理を検討する余地があります。
家族や従業員への責任を感じ、個人の貯金を投入したくなることもあるはずです。その前に確認したいのは、投入後の見通しです。
- 追加資金で何の支払いを賄うのか
- 資金不足の原因が解消するのか
- 次の入金まで営業を続けられるのか
- 家族の生活費をどこから出すのか
一時的に支払いを延ばせても、赤字や返済負担が変わらなければ資金不足は再び起こりえます。投入する額だけでなく、その資金で何が変わるかを確かめます。
事業承継と廃業は、返済力と資金の期限で比べる
事業承継の可否は、後継者がいるかだけでは判断できません。承継後の返済力と、引継ぎまでの資金を確認し、廃業した場合の負担と比較します。
親族・従業員への承継では、現場と資金繰りの両方を見る
子どもや従業員が仕事を熟知していても、借入を返しながら会社を運営できるとは限りません。現場を動かす力と、お金を管理する力は、それぞれ確認したい項目です。
後継者候補には、売上だけでなく資金不足の理由を伝えます。受注減少が原因なのか。採算が合わないのか。借入の返済が重いのか。原因によって、承継後に必要な対応は変わります。
資料は、目的を決めてそろえてください。
| 確認する資料 | 主に分かること |
|---|---|
| 直近の試算表 | 最近の損益 |
| 資金繰り表 | 資金不足の時期 |
| 借入返済予定表 | 今後の返済負担 |
| 保証契約書 | 個人の責任範囲 |
「自分が辞めれば人件費が減る」という計算にも確認が要ります。営業や資金管理を別の人が担うなら、その人件費も必要です。前経営者の仕事を無償として計算すると、承継後の収支を見誤ります。
後継者の希望と、実際に続けられる条件をすり合わせます。引き継ぐ意思があっても、保証や資金の条件が整うまで就任を急がない判断も考えられます。
第三者へのM&Aは、買い手が必要とする事業を探す
社内に後継者がいなくても、事業を必要とする第三者が見つかる可能性があります。買い手が評価する対象は、借入を差し引いた財産だけではありません。
継続取引のある顧客や、仕事を担う従業員の経験も検討材料になります。設備や拠点を引き継ぎ、買い手側の事業を広げられる場合もあります。
説明には根拠が要ります。「常連客が多い」なら継続取引の状況を示す。「技術がある」なら担当業務や引継ぎの見通しを示す。経営者の感覚を、買い手が判断できる資料に変える作業です。
当社が支援して成約した案件には、売上が1億円台の運送業があります。債務超過は3,000万円規模、従業員は10名前後でした。当社成約資料のうち、2026年8月に確認した匿名事例です。
債務超過だけで承継の可能性がなくなるとは限りません。ただし、似た財務状態でも結果は変わりえます。顧客や人員が残る見込みと、引継ぎまでの資金も判断材料です。
未払いが増えるなら、承継を待つ期限を決める
買い手探しの間にも支払いは続きます。営業を続けるほど手元資金が減る場合は、いつまで承継を検討できるかを先に把握します。
選択肢は、次のように比較できます。
→ 横にスクロールできます
| 選択肢 | 引継ぎ先 | 継続の条件 | 保証の確認 |
|---|---|---|---|
| 親族・社内承継 | 親族や従業員 | 経営力と返済力 | 前後の保証人 |
| 第三者へのM&A | 外部の買い手 | 事業価値と資力 | 解除条件と時期 |
| 廃業と債務整理 | 原則としてなし | 終了資金の確保 | 個人側の整理 |
買い手候補がいる段階と、譲渡代金の入金日が決まった段階では、資金計画の確度が異なります。期待している入金を前提に、支払約束を増やすのは避けたいところです。
従業員や取引先への影響を抑えるため、事業を残す道を探す意味はあります。一方、見通しのない継続で未払いが増えれば、影響を広げるおそれもあります。
状況によっては法的整理が適切な場合もあります。破産・清算を含む終了の道筋と比べ、営業を続ける条件を決めます。「迷惑をかけたくない」という思いを、今から増やさずに済む負担の確認につなげてください。
経営者保証の制度は、承継時の見直しと債務整理で要件が違う
承継に伴う保証の見直しと、返済が難しい保証債務の整理では、確認する要件が異なります。廃業を考えている場合は、会社側の債務整理が必要な場面かどうかも確認します。
事業承継の特則は、前後の経営者への二重保証を原則求めない
事業承継に焦点を当てた特則は、前経営者と後継者の保証の扱いを示しています。核心は「原則として前経営者、後継者の双方から二重には保証を求めないこと」です。
特則は2019年12月に公表され、2020年4月1日から適用されています。出典は経営者保証に関するガイドライン研究会の特則で、提示資料の原文確認日は2026年8月18日です。全国銀行協会掲載の特則
原則には例外もあります。また、二重に保証を求めないことと、後継者を含めて誰の保証も要らないことは同じではありません。
経営者本人が承継計画を説明する際は、保証の見直しも議題にします。後継者の就任日だけを決めると、個人の責任が後回しになりがちです。
説明の準備では、次の事項を明らかにします。
- 承継後の経営体制
- 借入の返済を続ける計画
- 前経営者が残る場合の役割
- 前後の経営者の保証を見直す希望
保証を誰に求めるかは、金融機関などによる検討を伴います。親族間の了解だけで日程を固定せず、確認結果を承継計画へ反映します。
保証債務の整理には、会社側の申立てが要る
既に負っている保証債務の整理には、会社側の手続きに関する要件があります。会社が法的整理または準則型私的整理を申し立てていることが、確認すべき条件です。
経営者保証に関するガイドライン7.(1)では、同時の申立ても対象です。会社の手続きが進行中の場合や、既に終結している場合も含まれます。会社側の整理手続きを伴わず、個人の資産開示だけで利用が決まる仕組みではありません。
保証債務の整理を申し出るには、次の要件をすべて満たす必要があります。
- 保証契約が第3項の対象要件を満たす
- 会社が法的整理か準則型私的整理を申し立てる
- 債権者にも経済的な合理性が見込める
- 所定の免責不許可事由やそのおそれがない
会社と保証人の資産・債務から、債権者が回収できる額を検討します。破産手続の配当より多くの回収が見込めるなど、債権者側にも経済的な合理性が必要です。
保証人については、破産法第252条第1項の免責不許可事由を確認します。同項第10号を除き、該当する事由が生じておらず、そのおそれもないことが要件です。会社による法的整理または準則型私的整理の申立てと、併せて確認する条件になります。
出典はガイドライン7.(1)で、提示資料の原文確認日は2026年8月19日です。全国銀行協会「経営者保証に関するガイドライン」
これに対し、保証を求めない融資に向けた経営状況は4.(1)の話です。こちらでは、次の点を挙げています。
- 法人と経営者の関係を明確に分離する
- 財務基盤を強化する
- 正確な財務把握と適切な開示で透明性を確保する
融資の場面と保証債務の整理を混同しないでください。詳しくは経営者保証ガイドラインが使える条件とはをご覧ください。
借換えで保証を不要にする制度も、利用条件と照合する
承継に伴う借換えで経営者保証を不要にする仕組みに、事業承継特別保証制度があります。既存の保証付き借入についても、制度による借換えを検討できる場合があります。
ただし、後継者が決まれば利用できるという制度ではありません。承継計画などの対象条件に加え、資産超過であることなどの要件があります。返済緩和中の借入の有無も確認対象です。
制度による借換えの説明は、全国信用保証協会連合会の公表資料にあります。ここでの制度説明は、2026年8月に確認された提示資料に基づきます。全国信用保証協会連合会「事業承継をお考えの方」
廃業を検討する会社では、債務超過や返済条件の変更が障壁になることがあります。制度名だけを頼りに、借換えできる前提で資金計画を組まないようにします。
照合したいのは、次の事項です。
- 予定する承継が対象条件に合うか
- 現在の財務状態が要件に合うか
- 既存借入の借換えを扱えるか
- 必要な時期までに手続きが進むか
制度を利用できない場合も、事業承継の検討がすべて終わるわけではありません。買い手側の資金計画や、残る債務の整理も含めて別の道筋を比べます。
M&A契約では、買い手の約束と保証解除の実行をつなぐ
M&Aで経営者保証の解除を目指す場合は、買い手の約束と金融機関の判断を分けて確認します。売買契約に解除の義務を書くだけでは、金融機関に対する保証責任は消えません。
株式譲渡と事業譲渡では、借入と代金の行き先が違う
株式を買い手に渡す形では、会社そのものは存続します。株主が変わっても、会社の借入は基本的にその会社に残ります。前経営者の保証は別途確認する対象です。
事業の一部または全部を売る形では、引き継ぐ対象を契約で定めます。これが事業譲渡です。事業が買い手へ移っても、売り手の会社に借入が残る場合があります。
代金の受取人にも違いがあります。社長個人が保有株式を売る場合と、会社が事業を売る場合では、お金が入る先が変わります。会社に入った事業譲渡代金を、社長の生活費として扱うことは避けてください。
承継案ごとに、次の事項を整理します。
- 借入が残る会社
- 譲渡代金を受け取る人や会社
- 雇用を引き継ぐ条件
- 契約や許認可の確認事項
- 前経営者の保証を解除する条件
事業譲渡なら、残る会社をどう整理するかまで検討します。売却価格が示されても、返済や税金などを差し引いた後の負担は別途計算が必要です。
買い手の資力は、買収代金だけで判断しない
買収代金を払えることと、承継後の返済を続けられることは別です。「借入も保証も引き受ける」という説明には、実行方法の裏付けを求めます。
借換えを予定するなら、審査や手続きの進捗を確認します。承継する会社の資金を返済に使うなら、営業に必要なお金が残るかも確認対象です。
資料で確かめたいのは、次の事項です。
- 買収代金の調達方法
- 承継後の運転資金
- 借入返済の計画
- 保証解除に向けた手続きの進捗
M&A支援機関協会の自主規制ルールには、譲受け事業者の資力調査に関する定めがあります。また、2025年1月1日施行の改正では、最終契約書の草案に解除義務の条文案を盛り込むことを定めています。対象は買い手に経営者保証の解除を義務付ける条文案です。出典は同協会の公表内容で、提示資料では2026年8月14日に確認されています。
別の仕組みとして、不適切な買い手の情報を加盟社間で共有する特定事業者リストがあります。運用開始は2024年10月1日です。M&A取引の実行日から60営業日以内に経営者保証が解除されない場合、掲載の対象になりえます。こちらも同協会の制度に関する2026年8月14日確認分です。
この期間は、売り手が無条件に待つべき期限を意味しません。個別契約の期限とリスクは別に検討します。当社は特定事業者リストの情報共有の仕組みには現在加盟していません。
解除が遅れた場合まで、契約前に検討する
買い手が「後で外す」と説明しているなら、解除の条件と時期を具体化します。何をもって解除済みと確認するかも、契約前に決めたい事項です。
確認は、次の順序で進めます。
1. 対象の借入と保証人を特定する
2. 金融機関が求める解除条件を確かめる
3. 契約と決済の条件へ反映する
4. 解除を確認する書類をそろえる
5. 担保の扱いと残る保証を確認する
決済後に解除する予定なら、その間も前経営者に責任が残る可能性があります。借換えができなかった場合や、期限を過ぎた場合の扱いも検討が必要です。
保証が複数あると、一部の解除を確認して安心してしまうこともあります。金融機関ごと、契約ごとに確認し、口頭での説明と正式な書類を区別してください。
交渉の主体は経営者本人と、必要に応じて依頼する弁護士等の専門家です。当社は、事業価値の説明資料や借入資料の整備を担います。M&Aの条件設計を通じた後方支援として、ご本人の協議に必要な準備を支えます。
詳しくは連帯保証の解除合意書とは?経営者保証を外す条項と手続きの注意点をご覧ください。
廃業を迷う段階では、支払日と保証の一覧から準備する
資金が厳しいときの準備は、支払予定から残された時間をつかむことが出発点です。資料がそろうのを待たず、事業承継の検討に使える期間を把握します。
会社と個人の保証を、契約ごとに整理する
借入総額だけでは、個人の負担を把握できません。同じ会社の借入でも、保証人や担保が異なる場合があります。
会社の一覧には借入先と残高を記載します。個人の一覧には、誰がどの契約を保証しているかを書いてください。家族が保証人になっている場合は、その人の契約も確認対象です。
手元にある資料を、次のように集めます。
- 借入と保証に関する契約書
- 最新の借入返済予定表
- 決算書と直近の試算表
- 会社と個人の資産に関する資料
- 金融機関から届いた通知
会社と社長の間の貸付も確認します。お金が動いた理由や返済の記録があれば、実態を説明しやすくなります。
不安から資産を隠したり、家族名義へ移したりするのは避けてください。保証債務の整理に影響するおそれがあります。生活を守りたいという希望は伝えたうえで、資産の扱いを専門家と検討します。
入金の確度を分けて、資金不足の日をつかむ
通帳残高の全額を承継準備に使えるとは限りません。給与や仕入代金を差し引けば、余裕がほとんどない場合があります。
資金繰り表では、受注見込みと確定した入金を分けます。請求済みでも入金が遅れているものは、予定どおり入る前提を見直してください。
日付ごとに並べる項目は、次のとおりです。
- 確度の高い入金
- 給与と仕入代金の支払い
- 借入返済と家賃の支払い
- 税金と社会保険料の支払い
- 承継や終了に必要な支出
そのうえで、どの支払日から不足するかを確認します。M&Aの話が進んでも、入金前に資金が尽きるなら、そのままの日程では進めにくくなります。
既に支払期限を超えている場合は、初回相談で先に伝えてください。届いている通知の内容も判断材料です。希望する承継の形だけを説明すると、緊急性が伝わらないことがあります。
特定の相手への返済や資産の売却を急ぐ場合も、先に影響を確認します。債務整理を検討する状況では、支払う相手と順序が問題になる可能性があるためです。
家族と従業員には、決定事項と希望を分けて伝える
「会社を残したい」という希望だけでは、雇用の継続を約束できません。買い手の意向や承継の形に応じて、必要な確認を進めます。
説明の時期にも配慮が要ります。不確かな話が広がると現場が不安定になる一方、説明が遅れれば生活の準備を妨げるおそれがあります。
伝える内容を、次のように分けておきます。
- 現在、確定していること
- 買い手と検討していること
- まだ決まっていないこと
- 次に説明する予定
家族には、会社の見通しと生活費を分けて説明します。自宅をどうするかも、名義だけで判断できません。担保や保証の内容を確認してから話す順序です。
取引先には、受けた注文を納められる体制と資金があるかを確認します。承継を検討中だからといって、納品の見通しがないまま注文を増やすことは避けたいところです。
罪悪感から、決まっていない結果まで約束する必要はありません。未確定の事項と次の確認時期を伝えることも、相手の生活や仕事に向き合う行動です。
相談では、成約後の保証と費用まで依頼範囲に入れる
経営者保証を伴う事業承継では、買い手探しに加え、個人に残る責任と費用を確認します。相談時点で依頼範囲を合わせておくと、成約後に未処理の負担が見つかるリスクを減らせます。
肩書きより、誰が何を担当するかを確認する
破産手続きを主に扱う専門家と、事業を残す前提の再生を扱う専門家では、得意分野が異なります。相談では「廃業も考えているが、残せる事業があるか確認したい」と伝えて構いません。
担当範囲は、次のように整理できます。
| 担当する人 | 主に扱うこと |
|---|---|
| 経営者本人 | 意思決定と状況説明 |
| 弁護士等の専門家 | 法的判断や債務整理 |
| 税理士等の専門家 | 税務と申告の確認 |
| M&Aの支援者 | 買い手探しと条件設計 |
業務の範囲は、実際の依頼内容によって変わります。保証が残る場合と、承継が成立しない場合に誰が対応するかも確認してください。
状況によっては、破産・清算などの法的整理が適切な場合もあります。M&Aの可能性を調べる間も、終了に必要な資金と手続きを検討できる体制にします。
当社への相談では、手元資金と近い支払日から状況を整理します。資料が足りなくても、分かっている事実をお伝えください。廃業するかどうかを決めてから相談する必要はありません。
成功報酬と、別途発生する支出を区別する
あさひ国際会計株式会社への相談は無料で、着手金はありません。報酬は成約時の成功報酬のみです。
成功報酬は譲渡代金の中から精算するため、売り手の手元からの持ち出しは0円です。当社の費用条件として、2026年8月に確認された内容です。成功報酬そのものが無料という意味ではありません。
譲渡に伴う税金や、弁護士等へ別途依頼する費用は分けて確認します。事業譲渡後に会社が残れば、その整理に必要な費用も検討対象になります。
契約前に確かめる事項は、次のとおりです。
- 成功報酬の計算方法と精算時期
- 別途依頼する専門家の費用
- 譲渡に伴う税金
- 残る会社の整理に必要な費用
総費用の幅は、借入や会社の整理方法で変わります。個別の見積もりがない段階で、金額を置いて判断することは避けます。
費用を払えない場合も、相談を遅らせる必要はありません。支出ごとに、支払時期と資金の出どころを確認します。必要な資金を用意できないなら、その計画のまま進められるかを見直します。見込みの譲渡代金だけを頼りに、支払約束を増やさないでください。
実績は、自社の保証解除を約束するものではない
当社には、年間60件以上のM&A仲介の成約実績があります。クロージングまで完了した自社実績として、2026年8月に確認された内容です。
これまで成約に至った案件では、いずれも連帯保証の解除まで見届けています。ただし金融機関の同意が前提であり、すべての会社で同じ結果になると言い切れるほど単純ではありません。
相談から最短5日でクロージングした実績もあります。当社の過去案件について、2026年8月に確認された実績です。個別案件で同じ日程を約束するものではありません。
必要な資料や買い手の状況に加え、金融機関の判断によって進み方は変わります。資金が厳しいときほど、成約の速さと保証解除の時期を同じものとして受け取らないでください。
依頼先を検討する際は、次の事項を確認します。
- 自社の保証解除に必要な条件
- 成約までに必要な資料と資金
- 金融機関への確認を担う人
- 成立しない場合の対応範囲
当社は、買い手候補の検討や事業価値の資料作成を担います。借入資料の整備とM&Aの条件設計を通じて、経営者ご本人の判断と協議を後方から支えます。
よくある質問
経営者保証を伴う事業承継では、後継者の意思、会社の財務、個人の生活を分けて確認します。よくある疑問への答えも、それぞれの条件によって変わります。
子どもや従業員が保証を嫌がっていても、事業承継は検討できますか?
検討できる場合があります。事業を引き継ぐ意思と、個人保証を負う意思は分けて確認します。事業承継の特則や借換えの制度を照合し、金融機関が求める条件を確かめる順序です。条件が合わなければ、第三者へのM&Aも比較対象になります。
後継者を説得するために、保証の負担を軽く説明することは避けてください。本人が責任の範囲を理解して選べるよう、契約と返済予定を共有します。
債務超過だと、保証を外して事業承継するのは難しいですか?
債務超過は審査や条件に影響しますが、それだけで承継の可能性がなくなるとは限りません。事業を続けた場合の収益や、買い手が用意できる資金も判断材料です。ただし、資産超過を要件とする制度には、そのままでは該当しません。
事業に買い手がつくことと、借入や保証の処理が整うことは別です。譲渡の話が進んだ後も、残る債務と金融機関の同意を確認します。
保証債務を整理するとき、自宅や生活費を残せる可能性はありますか?
経営者保証に関するガイドラインでは、条件に応じて「華美でない自宅等」を残存資産に含める検討が示されています。一定期間の生計費も検討対象です。ただし、債権者の回収見込額の増加額の範囲などに制約があり、自宅が残ると約束する制度ではありません。
出典は同ガイドライン5.(3)③で、提示資料の原文確認日は2026年8月18日です。全国銀行協会「経営者保証に関するガイドライン」
保証債務の整理では、会社が法的整理または準則型私的整理を申し立てていることも要件です。同時の申立て、手続き中、既に終結した場合が含まれます。債権者の経済的合理性などの要件と、自宅の担保や生活状況を併せて検討します。
買い手が「保証は後で外す」と言う場合、何を確かめますか?
解除の対象と条件、予定時期、金融機関への確認状況を確かめます。売買契約での約束だけで保証は外れないため、遅れた場合の対応も契約前に検討します。決済後に解除する予定なら、その間の前経営者の負担も確認対象です。
口頭の説明だけで進めず、契約書と金融機関側の書類で確認できる形に整えます。法的な文言や対応の判断は、依頼者が委任する弁護士等の専門家が担います。
まとめ
借入先ごとの保証と直近の支払予定を手元の資料で整理し、廃業を迷っている理由も添えて当社へご相談ください。事業承継の可能性と個人に残る負担を並べ、次に確認する条件を具体化します。
あわせて読みたい
- 第二会社方式の経営者責任をほどく――退任・連帯保証・事業を残すための条件
- 経営者保証を外すメリットと廃業後の生活設計、事業を残すための確認事項
- のれん代とは、帳簿に映らない事業の価値――会社を譲る経営者のための基礎知識
この記事を書いた人
あさひ国際会計株式会社 代表取締役 金子広夢
東京都中央区日本橋兜町17番2号 兜町第6葉山ビル4階/中小企業庁 M&A支援機関登録制度 登録支援機関
連帯保証の解除を見据えた再生型M&Aを専門に、年間60件以上のM&A仲介の成約実績があります。
他社で断られた案件のご相談も承っています。ご相談は無料です。
無料相談はこちら / お急ぎの方はお電話でも承ります 03-5657-7496
—FIGURES—
[
{“type”:”cards”,”title”:”承継と廃業の判断軸”,”subtitle”:”引継ぎ先と保証を別に確認”,”after”:”## 事業承継と廃業は、返済力と資金の期限で比べる”,
“items”:[[“1″,”親族・社内承継”,”後継者の経営力と返済力、前後の保証を確認”],[“2″,”第三者へのM&A”,”買い手の資力と保証解除の条件・時期を確認”],[“3″,”廃業と債務整理”,”終了に必要な資金と個人に残る責任を確認”]]},
{“type”:”steps”,”title”:”相談に向けた準備”,”subtitle”:”資料がそろうのを待たずに着手”,”after”:”## 廃業を迷う段階では、支払日と保証の一覧から準備する”,
“items”:[“借入先ごとに保証人と担保を書き出す”,”入出金を日付順に並べ、資金不足の日を確認する”,”保証と支払予定を添えて、廃業の迷いを相談する”]}
]
—END FIGURES—
最終更新日: 2026年9月30日