この記事の対象と結論

経営者保証を外すメリットは、会社の借入に対する個人の責任を減らし、廃業後の暮らしを組み立てやすくすることです。事業を引き継ぐ相手が見つかれば、従業員の仕事を残す選択にもつながります。

廃業を考えながら「会社を閉じたら、自分も自己破産するしかない」と悩んでいませんか。保証を抱えて相談する経営者は珍しくありません。会社の終わり方と、社長個人の保証の扱いは、分けて検討できます。

ただし、会社を閉じることと、経営者保証が外れることは別です。 金融機関の同意や、保証債務を整理するための条件を確認する必要があります。保証を外す利点だけで判断せず、残る支払いと生活資金まで並べると、自分に合う道筋を選びやすくなります。

経営者保証を外すメリットは、生活と再出発の見通しを立てやすくなること

経営者保証の解除が成立すると、対象となる会社の借入について、個人が保証人として負う責任から離れられます。廃業を検討している経営者には、将来の請求への不安を整理できる点が大きな利点です。

個人の生活資金を見通しやすくなる

会社の返済が止まったとき、保証人への請求が心配で、生活費をどこまで残してよいか迷うことがあります。保証の対象や解除の範囲が明らかになれば、家計の見通しを立てやすくなります。

ただし、保証が外れる前から、会社の資金を生活費へ移してよいという意味ではありません。会社のお金と個人のお金を分け、移動の理由を説明できる状態にしておきます。

家計で確認したいのは、次の項目です。

  • 廃業後に見込める本人の収入
  • 家族と暮らすための毎月の支出
  • 個人名義の借入と返済額
  • 住まいにかかる継続的な負担

会社への保証が外れても、個人名義の借入は別に残り得ます。家計表に落とし込むと、「保証解除後に何を払うのか」が見えてきます。安心感を、具体的な生活の計画へ変える作業です。

家族と住まいの話を具体的にできる

保証の行方が分からない間は、家族に「家を失うかもしれない」としか話せないことがあります。解除の条件を確かめると、住まいへの影響を契約ごとに説明しやすくなります。

自宅については、名義だけで判断しないでください。会社の借入の担保になっているか、住宅ローンが残っているかでも、検討する内容が変わります。経営者保証と担保は、別の確認項目です。

家族が別途保証している場合も同じです。社長本人の保証解除だけで、家族の保証まで解消されたとは扱えません。

不安を減らすには、「家族だから責任がある」とひとまとめにせず、誰がどの契約に署名したかを整理すること。家族への説明も、分かっていることと確認中のことを分けると、次の生活について話し合いやすくなります。

廃業するか、事業を譲るかを比べやすくなる

「自分が保証している以上、赤字でも続けるしかない」。そう考えると、事業の価値や残りの資金を落ち着いて見られなくなることがあります。

保証解除や保証債務整理の可能性を検討できれば、判断の材料が増えます。営業を続けた場合の資金不足と、事業を譲った場合の条件を比較しやすくなるためです。

たとえば、会社全体では返済が重くても、顧客との取引や従業員の技能に価値が残る場合があります。買い手のもとで事業を続ける余地があれば、経営者の退任と事業の存続を分けて考えられます。

ただ、保証解除を待つ間にも支払いは続きます。買い手探しに使える時間は、手元資金によって変わるもの。解除の可能性と、結論を出すまでに必要な運転資金を一緒に確認します。

廃業後の再出発に向けた選択肢を整理できる

経営者保証の負担が解消すれば、再就職や次の仕事に向けた収支を考えやすくなります。将来の収入をどう暮らしに充てるか、本人の計画を立てる土台になります。

もっとも、保証が外れたことだけで、新たな融資を受けられると決まるわけではありません。次の借入や契約は、それぞれの審査や条件によります。保証解除と、その後の資金調達は別に考える必要があります。

廃業後すぐに新しい事業を始めることだけが再出発ではありません。まず雇用されて収入を得る道も、引き継がれた事業で働く道も検討対象です。

退任後の関わり方をM&Aの条件として話し合う場合は、仕事内容や報酬を具体化します。「しばらく手伝う」という約束だけでは、生活の見通しが立ちません。

保証を外しても、会社の借金や担保まで消えるわけではない

経営者保証の解除で変わるのは、合意した範囲の保証責任です。会社の債務や別契約の担保、個人の借入までまとめてなくなるものではありません。

会社の返済義務は別に残る

会社の借入と、経営者個人の保証は、負担する立場が異なります。保証解除が認められても、会社側の借入は、返済や債務整理の対象として残り得ます。

廃業を検討するときは、借入以外の支払いも確認します。営業を止めれば、入金が減る一方で、支出がすぐには止まらないことがあるからです。

  • 従業員への未払い給与
  • 取引先への未払い代金
  • 税金や社会保険料の未払い
  • 店舗や事務所の契約終了費用

経営者保証が外れることを理由に、これらを資金計画から外すことはできません。誰が負担し、何の資金から支払うのかを整理します。

廃業費用を見込まずに会社の現預金を返済へ回すと、その後の手続きに必要な資金が不足するおそれもあります。支払いの順序は、会社の状態を踏まえて検討する必要があります。

一部の借入だけ外れても、ほかの保証は残り得る

取引金融機関が複数ある場合、ある借入の保証が外れても、ほかの借入に同じ扱いが及ぶとは限りません。同じ金融機関でも、対象となる契約の範囲を確かめます。

「銀行から了承を得た」という説明だけでは、確認が足りないことがあります。借入を特定できる情報と、解除の効力が生じる条件を照合するためです。

  • 対象となる金融機関や保証先
  • 対象となる借入・保証契約
  • 解除される保証人の氏名
  • 効力が生じる日と条件

確認表に空欄があれば、未確認として残しておきます。口頭説明を受けた日と、正式な書面を受け取った日も分けると、進み具合を誤解しにくくなります。

経営者が思い出せる借入だけで完結させず、契約書や残高資料と突き合わせる作業が必要です。

保証解除のために増える負担も比較する

保証を外す過程で、融資条件の変更や借換えを検討する場合があります。その際は、保証の有無に加え、利息や保証料などの負担も確認します。

個人の責任が軽くなっても、会社の毎月の支払いが増えれば、資金繰りは厳しくなる可能性があります。廃業を考える段階では、その増加分をまかなえる期間まで見ておきたいところです。

また、手続きに必要な資料の作成や、専門家への依頼にも時間や費用がかかります。費用を支払った時点で解除が成立するわけではないため、依頼範囲と成果の区切りを確認してください。

比較するときは、保証解除前後の支出を同じ期間で並べます。詳しくは経営者保証を外すデメリットはどこまで負えるか|廃業時の費用と暮らしの判断軸をご覧ください。

廃業を考えた段階では、保証解除と保証債務整理を分けて選ぶ

営業を続けながら保証を見直す場合と、会社の債務整理に合わせて保証債務を整理する場合では、使う条件が異なります。現在の返済能力と、事業を引き継げる見込みから検討する道を分けます。

返済を続けられる会社は、既存保証の見直しを検討する

会社の返済を続けられる見込みがあれば、金融機関に既存保証の見直しを相談する余地があります。経営者の希望に加え、会社だけで返済していける根拠を示す準備が必要です。

経営者保証に関するガイドラインでは、保証に依存しない融資に向けた経営状況を挙げています。主な確認項目は次のとおりです。

  • 会社と経営者の資産・経理の分離
  • 会社の財務基盤
  • 財務状況の把握と適切な情報開示

原文の表現は「法人と経営者との関係の明確な区分・分離」です。会社の口座を分けるだけでなく、会社と個人の資金のやりとりも確認対象になります。

これらは、同ガイドラインの第4項(1)にある考え方です。すでに返済できなくなった保証債務を整理する要件とは異なります。廃業を考えているからといって、自分がどちらの場面にいるかを飛ばさないようにします。

出典:全国銀行協会「経営者保証に関するガイドライン」第4項(1)(2026年8月確認)。原文掲載ページ

返済が難しい場合は、会社側の整理と一緒に考える

会社が返済を続けられない場合は、保証債務の整理を検討する場面になります。資産を開示すれば保証が外れる、という仕組みではありません。

経営者保証に関するガイドライン第7項(1)は、申出にあたって満たすべき要件を定めています。次の要件をすべて満たす必要があり、会社側の申立て状況も確認対象です。

  • 保証契約が第3項の要件を満たすこと
  • 会社の法的・準則型私的整理が同時申立て、係属中または終結済みであること
  • 債権者に経済的な合理性が見込めること
  • 所定の免責不許可事由がなく、そのおそれもないこと

会社側では、法的債務整理か準則型私的整理の申立てが必要です。ガイドライン利用と同時に申し立てる場合のほか、手続き中や終結済みの場合も含まれます。廃業を考えているだけで、この要件を満たすわけではありません。

免責不許可事由の要件は、破産法第252条第1項のうち第10号を除くものです。該当する事情がなく、そのおそれもないことが求められます。個別の該当性は、依頼する弁護士等が確認する領域です。

経済的な合理性については、会社と保証人の資産・債務を踏まえて判断されます。原文は「破産手続による配当よりも多くの回収が見込める」ことなどを挙げています。本人の生活への希望だけでなく、債権者側の回収見込みも検討する仕組みです。

出典:全国銀行協会「経営者保証に関するガイドライン」第7項(1)(2026年8月確認)。原文掲載ページ

生活費や自宅を残す扱いには条件がある

保証債務の整理では、一定の生活資金や自宅を残すことが検討される場合があります。ただし、希望する資産をそのまま残せるとは限りません。

経営者保証に関するガイドラインは、早期に事業再生や清算へ着手した場合の扱いを示しています。残存資産として検討するものに「生計費に相当する額や華美でない自宅等」があります。

検討される範囲は、対象債権者の回収見込額が増える範囲内です。住まいの担保や会社の整理内容なども踏まえ、条件を確かめる必要があります。

早く相談すれば自宅が残る、という約束ではありません。それでも、資金を使い切ってから考えるより、事業価値や資産が残る段階で検討を始める意味はあります。残せる資産を自分で決めて移すのではなく、資料をそろえて扱いを確認します。

出典:全国銀行協会「経営者保証に関するガイドライン」第5項(3)③(2026年8月確認)。原文掲載ページ

事業の価値が残るなら、M&Aも比較に入れる

経営者の資金が尽きそうでも、事業を引き継ぐ価値が残っている場合があります。廃業だけに結論を絞らず、買い手のもとで続けられるかを検討します。

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選択肢 向いている状況 保証の確認事項
既存保証の見直し 返済継続が見込める 対象契約と解除条件
M&A 引き継げる事業がある 債権者の同意と時期
保証債務の整理 返済継続が難しい 会社側の整理と要件

選択肢は、互いに完全に独立しているわけではありません。事業の譲渡と会社側の債務整理を組み合わせる場合もあります。

一方、引継ぎ先が見つからず、営業を続けるほど損失が増えることもあります。状況によっては法的整理(破産・清算)が適切な場合もあるため、M&Aだけを前提に待ち続けない判断も必要です。

M&Aでメリットを得るには、売却と保証解除の完了を別々に確かめる

M&Aで経営者保証を外すには、買い手との契約に加え、金融機関など保証先の同意を確認する必要があります。売却の成立だけで、旧経営者の保証が自動的に消えるとは限りません。

株式譲渡と事業譲渡では、残る借入の場所が異なる

株式を譲る場合、会社の株主が変わっても、借入のある会社自体は続きます。旧経営者が退任しても、その人の保証契約の扱いは別に確認します。

事業を譲る場合は、何を引き継ぐかを契約で定めます。事業が買い手へ移っただけで、元の会社の借入や保証も一緒に移るわけではありません。

譲渡後の姿は、次の項目を分けて確認すると整理できます。

  • 借入債務が残る会社
  • 事業と資産を引き継ぐ相手
  • 譲渡代金を受け取る主体
  • 保証解除に必要な手続き

譲渡代金が入る先にも注意が必要です。会社が受け取る代金を、そのまま社長個人の生活資金として使えるとは考えないでください。会社の返済や必要経費を含めて、資金の行き先を設計します。

売却前に条件を確認し、売却後は解除の書面を受け取る

買い手が「経営者保証を外す」と約束していても、その約束だけで金融機関に対する保証責任がなくなるわけではありません。売り手と買い手の契約と、保証先の同意は別の関係です。

確認するのは、誰が何を約束したかと、保証先が何に同意したかです。 買い手の説明を金融機関の承認と取り違えないようにします。

最終契約を検討する段階では、次の項目を明らかにします。

  • 解除に向けて買い手が担う行為
  • 同意を得る対象と確認する書面
  • 売却実行と解除の前後関係
  • 解除が進まない場合の契約上の扱い

正式な解除が売却後になる場合もあります。中小企業庁「中小M&Aガイドライン第3版」51ページでは、クロージング後の代表者変更登記を経る実務が示されています。その後に、経営者保証の正式な解除や移行の手続きをおこなう流れです。登記が終わったことだけで、解除済みとは判断できません。

確認を進める順序は、次のとおりです。

1. 売却前に、本人が保証先へ解除条件を確認する。
2. 実行時に、買い手と残る手続き・担当を確認する。
3. 実行後に、本人が保証先から解除の書面を受け取る。

売却前には、借入一覧と保証契約書を照合します。そのうえで本人から保証先へ、対象契約と必要書類を確認してください。弁護士へ委任する場合は、その専門家が法的な確認を担います。

売却後は、買い手に登記完了や必要書類の提出状況を確認します。保証先には、解除合意書や通知など、解除を確認できる書面を求める流れです。書面の名称や形式は、金融機関によって異なります。

受け取った書面では、保証人名と対象契約、効力が生じる日を照合します。条件付きの同意なら、条件を満たしたかも確認対象です。書面が出ない場合は、何をもって解除を確認できるかを本人または委任した弁護士から確かめます。

具体的な条項の法的な効力は、依頼する弁護士等が確認します。解除が売却後になる設計では、その間に残る責任についても説明を受けてください。

詳しくは連帯保証の解除合意書とは?経営者保証を外す条項と手続きの注意点をご覧ください。

業界の自主規制があっても、個別の解除確認は必要

M&A支援機関協会には、経営者保証をめぐる自主規制ルールがあります。同協会のルールでは、最終契約書の草案に、買い手へ保証解除を義務付ける条文案を盛り込む扱いです。

あわせて、買い手の資力に関する調査義務や、M&A成立後のリスクの説明義務も設けられています。これらは2025年1月1日施行の改正内容です。協会公表情報について、2026年8月に確認された内容によります。

不適切な買い手の情報を加盟社間で共有する「特定事業者リスト」もあります。2024年10月1日に始まった仕組みで、上記の改正とは開始時期が異なります。

同リストでは、M&A取引の実行日から60営業日以内に保証が解除されない場合、掲載対象になり得ます。協会の運用に関する2026年8月確認の情報です。この期間は、売り手が無条件で保証を残してよいという意味ではありません。

制度の説明を受けた際は、依頼先がその仕組みを利用できるかも確認します。当社は同リストの情報共有には現在加盟していないため、その情報を利用できる前提でのご案内はしていません。自主規制や情報共有の仕組みがあっても、個別の解除条件と完了書面の確認は残ります。

買い手の資金力と、譲渡後の運営計画を確かめる

譲渡価格が高くても、買い手に必要な資金がなければ、返済や保証解除の段取りが進まないおそれがあります。契約条件と、その条件を実行する力を合わせて見ます。

売り手が確認したいのは、代金を払う資金だけではありません。譲渡後に会社を維持するための運転資金も対象です。

  • 譲渡代金の調達方法
  • 引継ぎ後の運転資金
  • 借入返済の具体的な見通し
  • 保証解除までの担当と進め方

雇用を残す約束についても、引継ぎ後の事業計画と照合します。給与を払える資金があるか、既存の取引を続ける前提が整うかを確かめるためです。

従業員や取引先への罪悪感だけで条件を受け入れる必要はありません。事業を続けられる条件を確認することが、関係者への責任に向き合う道になります。

廃業の結論を急ぐ前に、保証と資金の一覧を作る

保証を外せるかを検討する出発点は、契約の把握と、資金がいつ足りなくなるかの確認です。資料を完璧にそろえるより、分かる情報と不足している情報を分けて相談につなげます。

借入先ごとに、残高と保証人を並べる

記憶だけで保証の範囲を判断せず、借入と保証を対応させます。社長本人が保証していると思っていた借入と、実際の契約内容が一致するかを確かめるためです。

最初の一覧は、簡単なもので構いません。

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借入先 残高 保証人 書面の確認
金融機関ごとに記入 資料から転記 本人・家族等 確認済み・未確認
その他の保証先 資料から転記 契約者を確認 確認済み・未確認

書面が見つからない項目は、推測で埋めずに「未確認」とします。金融機関からの通知も、届いた状態のまま保管してください。

残高だけでなく、担保に入れた資産があるかも別欄にまとめます。借入に関する保証と、賃貸借など別契約の保証が混ざっていれば、分けて記載します。

誰にいくら払う可能性があるかを見えるようにすると、保証解除の対象漏れを防ぐ助けになります。

入金予定より、支払日までに使える現金を見る

売上が計上されていても、支払日までに入金されなければ、その支払いには使えません。廃業か譲渡かを判断する間の資金は、日付を付けて確認します。

  • 現在の預金残高を確認する
  • 入金予定日と入金額を書き出す
  • 支払日と支払額を並べる
  • 残高が不足する日を見つける

入金予定には、回収の見込みが不明なものを混ぜないようにします。確定している入金と、交渉中・確認中の入金を分けると、使える時間を過大に見積もりにくくなります。

支払期限が迫っている場合は、その日付を相談の最初に伝えてください。M&Aの検討中という理由だけで、債務の支払期限が延びるわけではありません。

家族からの借入でつなぐことを考えている場合も、先に全体の見通しを確認します。返済原資が見えないまま個人の負担を増やすと、保証解除後の生活計画まで難しくなり得ます。

資料と希望を分けて伝えると、検討が進みやすい

相談時には、会社の数字と、経営者が残したいものを分けて伝えます。事実と希望を区別すれば、どこに条件の調整が必要かが分かりやすくなります。

手元にある範囲で、次の資料を用意してください。

  • 直近の決算書
  • 最近の試算表と資金繰り表
  • 借入の返済予定表
  • 保証契約書と届いている通知

当社への初回相談では、まず資金繰り表と返済予定表で、検討に使える時間を整理します。次に決算書や試算表から、事業を引き継ぐ条件を検討する流れです。保証契約書と通知は、借入一覧の未確認部分を洗い出すために使います。

金融機関へ提出する資料は、本人が提出先の求める内容を確認してそろえます。法的な対応を委任する場合は、保証契約書と通知を弁護士にも共有してください。手元にない資料の完成を待って、支払期限の連絡を遅らせる必要はありません。

希望については、「保証を外したい」だけで終わらせず、優先順位を添えます。雇用を残したいのか、自分は退任したいのか、住まいを維持したいのかで、検討する条件が変わるためです。

ただし、希望どおりに進められるかは別の判断です。資料をもとに、実現の条件と難しい部分を確認します。

詳しくは経営者保証を外す条件を会社の状況別に照合する、廃業を考えた社長の確認項目をご覧ください。

相談では、保証の見通し・役割分担・費用を先に確かめる

相談先を選ぶときは、保証解除の条件をどう説明するか、誰が法的な対応を担うか、費用がいつ発生するかを確認します。成約の速さだけでは、廃業後の暮らしへの影響まで判断できません。

財務資料の整備と、法的な交渉の担当を分ける

会社の事業価値を整理する仕事と、法的な交渉や手続きを担う仕事では、役割が異なります。依頼する業務と担当者を、契約前に確認してください。

あさひ国際会計株式会社が担うのは、再生型M&Aの仲介や条件設計です。借入一覧や資金繰り表の整備、事業価値の説明資料の作成を通じて、経営者ご本人を後方から支えます。

保証先との交渉は経営者本人がおこない、必要に応じて委任した弁護士等の専門家が対応します。当社の後方支援は資料整備とM&Aの条件設計であり、保証先との法的な交渉や解除の判断を担うものではありません。

税務上の影響は税理士等が確認する領域です。譲渡代金が入っても、税金や会社の支払いを差し引く前の金額を生活資金と考えないようにします。

依頼先には、事業を残す検討と、法的整理が適する場合の双方を説明してもらいます。専門分野の違いを踏まえた役割分担が、判断の抜けを減らします。

成約実績は、保証解除の条件とセットで読む

あさひ国際会計株式会社には、年間60件以上のM&A仲介の成約実績があります。クロージングまで完了した案件の実績で、2026年8月に確認した自社情報です。

これまで成約に至った案件では、いずれも連帯保証の解除まで見届けています。ただし金融機関の同意が前提であり、すべての会社で同じ結果になると言い切れるほど単純ではありません。

当社が支援して成約した案件には、運送業で売上1億円台、債務超過3,000万円規模の会社もあります。2026年8月に確認した成約資料にもとづく例です。債務超過という理由だけで、事業を引き継ぐ可能性を判断しないための参考になります。

もっとも、同じ規模なら同じ条件で成約するという意味ではありません。事業の内容や買い手の意向、借入の状況で見通しは変わります。

過去の実績と、相談した会社の現在の条件は分けて確認します。「どの条件が満たされれば進められるか」という説明を受けると、判断に使いやすくなります。

手元資金が乏しいときは、報酬の支払原資を確認する

あさひ国際会計株式会社への相談は無料で、着手金はありません。報酬は成約時に譲渡代金の中から精算するため、売り手の手元からの持ち出しは0円です。2026年8月確認の自社の報酬条件です。

持ち出しがないことと、報酬が無料であることは異なります。 成約時には成功報酬がかかるため、譲渡代金から差し引かれる内容を確認してください。

当社の仲介報酬と、別途依頼する専門家の費用も区別します。必要な業務が増える場合は、その費用を誰が負担するかを事前に明らかにします。

  • 成功報酬の計算方法と金額
  • 別途発生する費用の有無
  • 費用を差し引いた後の資金
  • 成約に至らない場合の扱い

手元資金がなく、費用を払えない場合は、依頼を決める前にその状況を伝えてください。条件が未確認のまま進めず、支払原資と時期を整理します。

M&Aが成立しない場合にも、会社の債務や保証の検討は残ります。法的整理が適する場合には、弁護士費用や裁判所への費用も含め、必要な資金を依頼する専門家と確認することになります。

よくある質問

廃業届を出したり、社長を辞めたりすれば経営者保証は外れますか?

廃業の届出や社長の退任だけで、経営者保証が外れるわけではありません。保証契約の扱いを別に確認する必要があります。退任後も保証が残る場合があるため、対象となる借入と、解除についての金融機関の同意を確かめてください。

経営者保証を外せば、自宅は残せますか?

保証解除だけで、自宅を残せるかは決まりません。会社の借入の担保になっているか、住宅ローンが残っているかなどで判断が変わります。保証債務整理で自宅を残す扱いが検討される場合もありますが、所定の要件と債権者側の経済的な合理性の確認が必要です。

赤字や債務超過でも、保証を外すメリットはありますか?

保証責任が解消すれば、個人の生活や退任後の収支を考えやすくなる利点があります。ただし、財務状態によって選べる進め方は変わります。返済を続けられるのか、事業を譲れるのか、会社側の債務整理が必要なのかを分けて検討してください。

保証を外せると決まっていなくても、相談できますか?

見通しが立っていない段階でも相談できます。あさひ国際会計株式会社では、事業の引継ぎと保証解除を見据え、資料の整理やM&Aの条件設計をおこないます。契約書がそろっていなくても、借入先と残高、次の支払日が分かれば、その情報から確認事項を整理できます。

まとめ

借入先ごとの保証と、次の支払日までに使える資金を書き出してください。その一覧をもとに、経営者保証を外した後に残る支払いと暮らしの希望を、あさひ国際会計株式会社の無料相談でお聞かせください。

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この記事を書いた人

あさひ国際会計株式会社 代表取締役 金子広夢
東京都中央区日本橋兜町17番2号 兜町第6葉山ビル4階/中小企業庁 M&A支援機関登録制度 登録支援機関
連帯保証の解除を見据えた再生型M&Aを専門に、年間60件以上のM&A仲介の成約実績があります。
他社で断られた案件のご相談も承っています。ご相談は無料です。

無料相談はこちら / お急ぎの方はお電話でも承ります 03-5657-7496

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最終更新日: 2026年10月1日