この記事の対象と結論

この記事は、資金繰りが厳しくなり、法人破産が頭をよぎっている中小企業の経営者を対象にしています。会社の借入に連帯保証を付けており、会社と自分の生活がどうなるのか不安な方にも向けた内容です。

法人破産は、会社の財産を裁判所の手続きで整理する選択肢です。ただし、会社が破産しても、経営者個人の連帯保証まで自動的に消えるわけではありません。

一方で、支払いが苦しい会社の出口は法人破産だけではありません。事業に価値が残っていれば、通常清算、民事再生、事業譲渡、株式譲渡などを比較できる場合があります。

預金が尽きてからでは、選べる方法が狭くなります。破産を避けること自体を目的にせず、会社、従業員、取引先、家族への影響を並べて判断することが大切です。

法人破産とは何か

法人破産は裁判所による会社財産の清算手続き

法人破産は、支払不能または債務超過にある会社について、裁判所が関与して財産を整理する手続きです。

破産法2条11項では、支払不能を、弁済期にある債務を一般的かつ継続的に弁済できない状態としています。単に今月だけ資金が足りない状態とは区別して考える必要があります。

破産手続が始まると、裁判所が選任した破産管財人が会社財産を管理します。換価できる財産を金銭に換え、破産法のルールに沿って債権者へ配当する流れです。

破産法1条は、債務者の財産等の適正かつ公平な清算だけを目的としていません。経済生活の再生の機会を確保することも掲げています。法人破産は、経営者を罰するための制度ではないのです。

支払いの見通しが立たず、事業の維持によって損失が広がる状況では、法的整理が適切な場合もあります。

解散・清算・倒産との違い

「破産」「倒産」「解散」「清算」は、似ているようで意味が異なります。

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用語 主な意味 裁判所の関与
法人破産 財産を法的に清算 あり
解散 会社終了の原因 場合による
通常清算 解散後の財産整理 原則なし
特別清算 清算会社の法的整理 あり

会社法471条では、破産手続開始の決定も解散事由の一つです。解散は会社が通常の事業活動を終える状態を示し、破産はそこに至る道の一つといえます。

株主総会の決議で任意に解散した会社は、原則として清算に進みます。これに対し、破産手続開始で解散した会社の財産は、通常清算ではなく破産手続の中で処理されます。

「倒産」は法令上の正式な手続名ではありません。破産、民事再生、会社更生、特別清算などを広く表す日常的な言葉です。

法人破産と経営者個人の自己破産は別の手続き

会社と経営者は、法律上は別の主体です。法人破産を申し立てたからといって、代表者個人も同時に自己破産するとは限りません。

ただし、経営者が会社の借入を連帯保証している場合は別です。会社が返済できなくなると、金融機関などから経営者個人へ請求される可能性があります。

民法454条により、連帯保証人には催告の抗弁と検索の抗弁がありません。そのため、「先に会社の財産から回収してください」と主張できる通常の保証とは扱いが異なります。

最初に確認したいのは、次の書類です。

  • 金銭消費貸借契約書
  • 保証契約書や保証書の写し
  • 信用保証協会付き融資の資料
  • 借入残高と返済予定表
  • 担保設定に関する資料

民法446条では、保証契約は書面または電磁的記録によることが効力の要件です。記憶だけで判断せず、契約書の原本や写しを確認してください。

支払いが厳しいときに先に確認すること

資金が尽きる前に確認
最初にやること

今日・明日に把握する資金と支払期限

給与、税金、社会保険料、家賃、仕入代金の支払いが迫っているなら、制度の勉強より先に現状を数字にします。

まず、次の項目を一枚にまとめます。

1. 今日現在の預金残高を確認する
2. 4週間分の入出金予定を並べる
3. 給与と社会保険料の期日を確認する
4. 税金と借入返済の期日を確認する
5. 売掛金の入金日を確認する
6. 連帯保証と担保の一覧を作る

資金繰り表がなくても、通帳、請求書、給与台帳、返済予定表から作れます。見込みの売上と、入金が決まっている売掛金は分けて記載してください。

一部の債権者だけへ場当たり的に支払うことには注意が必要です。会社財産を安く移す行為にも、法的な問題が生じるおそれがあります。

資産の処分や支払順位を決める前に、弁護士へ確認したほうがよい場面もあります。詳しくは会社の倒産費用はいくら?法人破産のお金がないときの対処法と連帯保証をご覧ください。

従業員の給与を払えない可能性がある場合

従業員の給与は、事業継続を考えるうえで先に把握したい項目です。労働基準法24条は、賃金を通貨で直接、全額支払うことを原則としています。また、毎月一回以上、一定の期日に支払うことを定めています。

給与の支払いが難しいと分かったら、未払いを隠したまま営業を続けるのではなく、早めに専門家へ相談してください。従業員への説明時期や内容は、破産申立てや事業譲渡の計画にも影響します。

倒産により賃金が未払いとなった場合は、未払賃金立替払制度の対象になる可能性があります。立替額は未払賃金総額の8割で、年齢別の上限があります。

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退職時の年齢 賃金総額の上限 立替額の上限
45歳以上 370万円 296万円
30歳以上45歳未満 220万円 176万円
30歳未満 110万円 88万円

対象は定期賃金と退職手当です。賞与、解雇予告手当、延滞利息などは含まれません。未払賃金の総額が2万円未満の場合も対象外です。

対象となる退職時期にも条件があります。破産手続開始等の申立ての日の6か月前から、2年間に退職した労働者が対象です。立替払の請求にも期限があります。

詳しい要件は、労働者健康安全機構の未払賃金立替払制度で確認できます。

従業員への影響を小さくしたいという思いは自然です。ただ、説明を先送りすると、転職や生活再建の時間まで失わせるおそれがあります。

手続きの見通しを弁護士と確認し、伝える順番を整えることが必要です。罪悪感から連絡を断つのではなく、説明できる道筋をつくることが、従業員と向き合う第一歩になります。

税金や社会保険料を払えない場合

税金や社会保険料は、放置しても通常の借入と同じようには処理されません。差押えなどが事業継続に影響することもあります。

国税通則法46条2項には、納税の猶予が定められています。事業の廃止や休止、著しい損失などがあり、一時に納付できないと認められる場合の制度です。

申請により、納付できない金額を限度として、1年以内の猶予が認められる可能性があります。

国税徴収法151条の2には、申請による換価の猶予もあります。納税により事業継続や生活維持が難しくなるおそれがあり、納税への誠実な意思がある場合の制度です。

申請期限は、その国税の納期限から6か月以内です。納税の猶予と換価の猶予は別の制度なので、混同しないようにします。

会社の状況や税目によって必要書類も変わります。税務署や担当専門家へ確認してください。

厚生年金保険法86条では、社会保険料を滞納した場合の督促が定められています。督促状の指定期限までに納付しなければ、国税滞納処分の例による処分が可能とされています。

連絡を避けることで選択肢が増えるわけではありません。現在の残高と今後の入金見込みを整理し、各窓口へ相談できる状態を整えます。

資産を動かす前に専門家へ相談する

法人破産を考え始めると、「会社の車を知人へ売る」「在庫を別会社へ移す」といった対応を思いつくかもしれません。

しかし、通常より低い価格で資産を移す行為には注意が必要です。一部の関係者だけを優先して返済すると、破産手続で問題になることもあります。

事業譲渡も、債務を会社へ残して資産だけを自由に移せる仕組みではありません。会社法23条の2は、残存債権者を害すると知って事業譲渡をした場合について定めています。譲受会社に履行請求が及ぶ可能性があるのです。

次の行為は、実行前に法的な確認が必要です。

  • 役員や親族への返済
  • 在庫や車両の安価な売却
  • 売掛金の譲渡
  • 会社資金の個人口座への移動
  • 別会社への事業移転
  • 担保設定や資産の贈与

会社を守ろうとした行動が、後の手続きを難しくすることもあります。事業価値を残したい場合も、適正な価格、契約、手続きの順序を整える必要があります。

法人破産で経営者・家族・取引先はどうなるか

連帯保証があれば個人への請求があり得る

法人破産で会社の財産が処理されても、経営者個人の連帯保証契約は別に扱われます。会社から回収できなかった債務について、連帯保証人へ請求される可能性があります。

経営者個人に返済できる資産や収入がない場合は、自己破産を含む保証債務の整理を検討することがあります。ただし、会社の破産と代表者の自己破産を常に一組で進めるわけではありません。

「経営者保証に関するガイドライン」を使った保証債務の整理が検討できる場合もあります。このガイドラインは、2013年12月5日に制定され、2014年2月1日から運用されています。

保証債務の整理を申し出るには、複数の要件があります。主たる債務者が法的債務整理または準則型私的整理の手続きに入っていることも、その一つです。

ほかにも、破産による配当より多くの回収が見込めるなど、対象債権者にとっての経済合理性が考慮されます。免責不許可事由が生じていないことなども要件です。

早期に事業再生や事業清算へ着手した場合は、残存資産について検討されることがあります。一定期間の生計費に相当する額や、華美でない自宅などです。

ただし、個別の結果は資産、債務、経緯、債権者の判断によって異なります。廃業後の保証については、廃業したら連帯保証はどうなる?残る理由と整理の道もご覧ください。

家族は保証人でなければ会社債務を直接負うわけではない

経営者の家族という理由だけで、会社の借入を返済する立場になるわけではありません。

ただし、家族が連帯保証契約を結んでいる場合は別です。家族所有の不動産を担保に入れている場合も、契約に沿った影響が生じる可能性があります。

確認したい点は次のとおりです。

  • 配偶者が連帯保証人か
  • 自宅の所有者は誰か
  • 自宅に担保設定があるか
  • 家族から会社への貸付があるか
  • 会社と家計の支出が混ざっていないか

自宅が経営者個人の所有で、会社借入の担保になっている場合は、売却や競売の可能性も含めた検討が必要です。

住宅ローンだけが付いている場合でも、個人の自己破産を申し立てるかどうかで扱いが変わります。契約と登記情報を確認し、弁護士へ相談してください。

家族に話せず、一人で抱えている経営者は珍しくありません。相談することは、経営責任から逃げる行為ではないのです。家計への影響を把握し、説明の準備を始めるための行動です。

取引先との契約や売掛金は管財人が確認する

法人破産では、会社の売掛金、在庫、設備、敷金などが破産財団に属する可能性があります。経営者が自由に回収や処分を続けられるとは限りません。

取引先に対する未履行の契約や、預かっている商品がある場合も整理が必要です。取引先から受け取った前受金を別の支払いへ使うと、影響が広がることがあります。

破産を見込んでいる段階で、新たな注文や前払いをどこまで受けるかは慎重に考えてください。履行できる見込みが乏しいのに契約を増やすと、取引先の損失を拡大させかねません。

一方で、取引先との契約、人材、設備、許認可などが、一体となって価値を持つ場合もあります。その場合は、事業譲渡を検討できる可能性があります。

価値が失われる前に、破産手続と事業承継の両面を確認する余地があります。

従業員と取引先への説明は順序を整える

経営者には、従業員や取引先に迷惑をかける罪悪感があるかもしれません。しかし、説明をしないまま突然連絡が取れなくなると、影響はさらに大きくなります。

説明の順序は、次の事情で変わります。

  • 給与支払日までの残日数
  • 破産申立ての準備状況
  • 事業譲渡の候補者の有無
  • 情報漏えいによる混乱の可能性
  • 在庫や預かり品の状況

早すぎる公表が事業価値を損なうこともあります。反対に、遅すぎる説明が従業員の生活再建を妨げることもあります。

経営者だけで発表日を決めず、依頼する弁護士や関係する専門家と計画してください。逃げずに向き合うためにも、感情だけでなく実務の順序が必要です。

法人破産にかかる費用と払えない場合

東京地方裁判所へ納める費用

東京地方裁判所の「破産手続費用一覧(令和8年1月1日現在)」では、法人の自己破産の申立手数料は1,000円です。

自己破産申立ての管財事件では、予納金基準額として最低20万円が示されています。これに法人1件あたり16,264円が加わります。予納郵券は4,950円です。

中目黒庁舎で現金納付する場合、法人1件の加算額は17,000円とされています。

ただし、裁判所資料は事件の種類を分けています。債権者破産申立事件や本人申立事件の管財事件には、負債総額に応じた別の基準があります。

負債5,000万円未満の法人については、70万円からの基準です。申立ての方法を区別せずに、最低20万円だけで足りると考えるのは避けてください。

費目 法人の自己破産
申立手数料 1,000円
管財事件の予納金 最低20万円
法人1件の加算 16,264円
予納郵券 4,950円

ここで示した金額は、東京地方裁判所へ納める分です。事案に応じて変更されることがあります。

他の裁判所へ申し立てる場合は、管轄裁判所の案内を確認してください。

弁護士費用は裁判所費用とは別に必要

法人破産では、弁護士へ依頼する費用が裁判所費用とは別にかかります。弁護士報酬には全国一律の基準がなく、各事務所が料金体系を定めています。

会社の規模や債権者数によって費用は変わります。従業員数、資産処分の状況、代表者個人の申立てを同時に扱うかも影響します。

相談時には総額だけでなく、費用に含まれる業務を確認してください。

見積もりでは、次の区分を分けて確認します。

  • 弁護士の着手金と報酬
  • 裁判所へ納める予納金
  • 申立手数料と予納郵券
  • 代表者個人の手続費用
  • 資料取得などの実費

金額だけを比較すると、追加費用の範囲が分かりにくくなります。会社と個人の両方を整理する場合は、それぞれの費用を分けた見積もりがあると判断しやすくなります。

現金がなくても費用の準備方法を検討する

法人破産を申し立てるには費用が必要です。預金が尽きてから相談すると、申立て費用を用意できないことがあります。

会社に残っている資産を適正に換価し、費用へ充てられる場合があります。ただし、売却方法や支払先によっては、後から問題になる可能性があります。弁護士へ相談して進めてください。

確認する資産には、次のようなものがあります。

  • 預金と手元現金
  • 回収可能な売掛金
  • 車両や機械設備
  • 在庫や有価証券
  • 保険の解約返戻金
  • 敷金や保証金

資産がほとんどなく、費用を用意できない場合でも、相談を諦める必要はありません。分割の可否や申立て準備の方法は、依頼先によって扱いが異なります。

「費用がないから何もできない」と判断して事業を放置すると、未払いが増えるおそれがあります。税金、社会保険料、賃金などへの影響も広がります。

資金が残っている段階で相談する意味は、申立て費用を含めた出口を設計しやすい点にあります。

法人破産を決める前に比較したい選択肢

状況に合う方法を探す
会社の出口を比較

通常の廃業は債務を支払える会社向け

会社の資産で債務を支払えるなら、株主総会で解散を決議し、通常清算を進める選択肢があります。

株式会社の解散決議は、会社法309条2項の特別決議です。解散後は、原則として清算人が財産を換価します。そのうえで債務を支払い、残余財産を株主へ分配します。

清算株式会社は、債権者へ債権を申し出るよう官報公告をおこないます。判明している債権者には個別に催告しなければなりません。申出期間は2か月を下回れないとされています。

解散、清算人、清算結了の登記にかかる登録免許税は、法定額の合計で4万1千円です。官報公告の実費や司法書士報酬などは別に発生します。

通常清算は、債務を払い切れる見込みがあることを前提に検討します。清算中に債務超過の疑いが明らかになった場合は、別の手続きが問題になります。特別清算や破産などです。

民事再生は事業継続を前提とする法的手続き

民事再生は、事業を続けながら債務の整理を目指す法的手続きです。

民事再生法1条は、経済的に窮境にある債務者の再生について定めています。債権者の多数の同意と、裁判所の認可を受けた再生計画などにより、事業または経済生活の再生を図る制度です。

破産と比べると、事業継続を前提にできる点が異なります。ただし、申立て後も事業を動かす資金が必要です。

事業そのものが利益を生めない場合には難しさがあります。再生計画の実行可能性が乏しい場合も、利用しやすいとはいえません。

法的整理を使わず、金融機関などとの合意で再建を目指す私的整理もあります。どの手続きが合うかは、次の事情によって変わります。

  • 債権者の構成
  • 今後の資金繰り
  • 本業の収益性
  • 担保の設定状況
  • 連帯保証の内容

法人破産、民事再生、私的整理は目的と手順が異なります。名前だけで選ばず、実行中の資金まで含めて比べる必要があります。

M&Aで事業や雇用を引き継げる場合がある

会社全体または事業に価値が残っていれば、M&Aにより事業や雇用を引き継ぐ方法があります。

赤字や債務超過でも、買い手が見るのは純資産だけではありません。顧客基盤、人材、許認可、設備、技術、取引網などが評価されることがあります。

当社が支援して成約した案件には、運送業の事例があります。売上1億円台、債務超過3,000万円規模、従業員10名前後の会社です。

また、製造業で売上1億円規模、従業員数名の小規模な会社も成約しています。

当社の成約案件のうち、財務概要が残る9件では、およそ3分の2が債務超過でした。債務超過だけで譲渡の可否が決まるわけではありません。

詳しくは債務超過の会社を買ってくれる会社の探し方をご覧ください。

株式譲渡と事業譲渡では債務の扱いが異なる

株式譲渡では会社の法人格が変わりません。そのため、借入などの債務は会社に残ります。

買い手は簿外債務や偶発債務も確認します。詳細なデュー・ディリジェンスがおこなわれる傾向があるのは、このためです。

事業譲渡では、譲渡する財産を選べます。ただし、不動産登記、契約の移転、許認可の取得など、個別の作業が必要になります。

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選択肢 会社の存続 債務の基本的な扱い
株式譲渡 存続する 会社に残る
事業譲渡 譲渡側は残る 契約で定める
法人破産 最終的に消滅 手続内で清算
民事再生 継続を目指す 計画に沿い整理

事業譲渡で債務を自由に切り離せるとは限りません。譲受会社が譲渡会社の商号を続けて使う場合、会社法22条が問題になることがあります。譲受会社も、事業から生じた債務を負う可能性があるためです。

経営者保証の扱いも、M&A契約だけで決まりません。解除や移行には金融機関などの判断が関係します。

当社では、これまで成約に至った案件について、いずれも連帯保証の解除まで見届けています。ただし、金融機関の同意が前提です。すべての会社で同じ結果になると言い切れるほど単純ではありません。

相談先の選び方と法人破産までの進め方

弁護士は法的手続きと債権者対応を担う

法人破産の申立てや法的な債権者対応は、依頼者が委任する弁護士が担います。財産処分、支払停止、従業員への説明などを始める前に、法的な見通しを確認できます。

相談時には、次の資料があると状況を伝えやすくなります。

1. 直近の決算書と試算表
2. 預金通帳と資金繰り表
3. 借入金と保証の一覧
4. 債権者と債務額の一覧
5. 従業員と給与の一覧
6. 資産と担保の一覧
7. 税金等の滞納状況

すべてそろっていなくても相談はできます。分からない項目は空欄にして、把握できている資料から持参してください。

破産手続きを主に扱う専門家と、事業を残す前提の再生を扱う専門家では、得意分野が異なります。事業譲渡の可能性も確認したいときは、その意向を相談時に伝えるとよいでしょう。

状況によっては、事業承継を試すより法的整理を急ぐほうが適切な場合もあります。資金の残り方や未払いの内容を踏まえた判断が必要です。

公的窓口では再生や保証債務を相談できる

中小企業活性化協議会は、産業競争力強化法に基づく公的機関で、47都道府県すべてに設置されています。

支援内容には、次の3段階があります。

  • 収益力改善支援
  • プレ再生支援・再生支援
  • 再チャレンジ支援

再チャレンジ支援には、保証債務に悩む経営者の保証債務整理や清算も含まれます。

会社が破産申立て済みの場合、企業本体は対象外です。ただし、その保証人は保証債務の整理を相談できます。

事業承継・引継ぎ支援センターも、47都道府県すべてに設けられています。後継者不在や第三者承継について相談できる公的窓口です。

再生型M&Aの専門家は事業価値を見極める

事業譲渡や株式譲渡を検討するなら、赤字、債務超過、連帯保証を伴う案件の経験を確認してください。

一般的なM&Aでは、売却価格の最大化が中心になることがあります。再生局面では、それだけでなく、複数の事情を同時に整理します。

  • 資金が尽きるまでの時間
  • 従業員の継続雇用
  • 取引先との契約
  • 事業に残る価値
  • 保証解除の見通し

あさひ国際会計株式会社は、金融機関との協議に必要な資料を整備します。事業価値の説明資料を作成し、M&Aの条件設計もおこないます。これらを通じて、経営者ご本人による協議を支えます。

法的な交渉や破産申立てが必要な場合は、経営者が依頼する弁護士等の専門家が担当します。

当社は、中小企業庁のM&A支援機関登録制度に登録しています。中小M&Aガイドライン第3版に対応した登録支援機関です。

相談は無料で、着手金はありません。報酬は成功報酬のみです。成約時に譲渡代金から精算するため、売り手の手元からの持ち出しは0円となります。

赤字・債務超過案件では、おおむね2〜4週間での成約実績があります。最短5日でクロージングした実績もあります。

ただし、資料の状況や買い手候補によって期間は変わります。金融機関の判断や、必要な法的手続きにも左右されます。

相談先の実在性と対応範囲を確認する

不安な状況では、相談先が実在する会社か確認することも大切です。どのような制度に登録されているかも判断材料になります。

あさひ国際会計株式会社の法人番号は6010501044373です。国税庁の法人番号公表サイトで、所在地を含む公開情報を確認できます。

相談先を選ぶときは、次の点を見比べてください。

  • 法人情報と所在地が公開されているか
  • 料金と発生条件が説明されるか
  • 債務超過案件の経験があるか
  • 連帯保証の扱いを確認するか
  • 専門家ごとの担当範囲が明確か
  • M&Aだけを前提にしていないか

相談する経営者は珍しくありません。数字を見せることに恥ずかしさがあっても、試算表や通帳を共有しなければ、現実的な選択肢を比較しにくくなります。

平日の営業時間内のご連絡には、最短当日に対応しています。電話は03-5657-7496、受付時間は平日9時から19時です。

よくある質問

法人破産をすると経営者も自己破産しますか?

法人破産と経営者個人の自己破産は別の手続きです。会社の借入に連帯保証がなく、経営者個人に返済義務が生じなければ、個人の自己破産を申し立てない場合があります。連帯保証がある場合でも、個人資産や収入、保証債務の額、経営者保証に関するガイドラインの利用可能性などを確認して判断します。

法人破産をすると家族の財産も失いますか?

家族であるという理由だけで、その人の固有財産が会社債務の支払いに使われるわけではありません。ただし、家族が連帯保証人である場合や、家族所有の不動産を担保に提供している場合は影響が生じ得ます。保証契約書と不動産の登記情報を確認してください。

債務超過でもM&Aはできますか?

債務超過でも、顧客、人材、許認可、設備、技術などに価値があれば、譲渡できる場合があります。当社が支援して成約した案件のうち、財務概要が残る9件では、およそ3分の2が債務超過でした。ただし、買い手の有無や資金の残り方によって可能性は変わります。法的整理が適切な場合もあるため、両方を比較する必要があります。

法人破産の費用を払えないときはどうすればよいですか?

会社の預金、売掛金、車両、在庫、敷金などを確認し、適正な換価によって費用を準備できるか弁護士へ相談します。本人の判断で資産を安く売却したり、特定の関係者へ返済したりすると、問題になることがあります。資産が乏しい場合も、費用の支払方法や準備手順は依頼先によって異なります。残高がなくなる前に相談してください。

まとめ

法人破産は、支払不能または債務超過の会社財産を、裁判所の関与のもとで清算する手続きです。経営に失敗した人を罰する制度ではありません。債権者への公平な清算と、経済生活の再生も目的に含まれます。

ただし、法人破産と経営者個人の連帯保証は別問題です。会社が破産しても、経営者保証が自動的に消えるわけではありません。

保証契約書、担保、個人資産を確認し、会社と個人を分けて検討してください。

支払いが迫っているときは、次の順番で動きます。

1. 預金と4週間の資金繰りを確認する
2. 給与や税金の支払期限を並べる
3. 借入、保証、担保を一覧にする
4. 資産を動かす前に弁護士へ相談する
5. 廃業、再生、M&Aも比較する

法人破産を避けることだけが正解ではありません。事業継続で損失が広がるなら、法的整理が適切なこともあります。

一方、事業価値が残っている段階なら、M&Aにより従業員や取引を引き継げる可能性があります。

大切なのは、資金が尽きてから結論を探すのではなく、選択肢が残っているうちに数字と契約を整理することです。一人で抱えず、弁護士、公的機関、再生型M&Aの専門家へ、それぞれの役割に応じて相談してください。

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この記事を書いた人

あさひ国際会計株式会社 代表取締役 金子広夢
東京都中央区日本橋兜町17番2号 兜町第6葉山ビル4階/中小企業庁 M&A支援機関登録制度 登録支援機関
連帯保証の解除を見据えた再生型M&Aを専門に、年間60件以上のM&A仲介の成約実績があります。
他社で断られた案件のご相談も承っています。ご相談は無料です。

無料相談はこちら / お急ぎの方はお電話でも承ります 03-5657-7496

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最終更新日: 2026年8月25日