この記事の対象と結論

フランチャイズが赤字続きのときは、継続による資金流出と、閉店・譲渡で残る負担を比べて判断します。違約金が高いという理由だけで営業を続けると、撤退に使えるお金まで減るおそれがあります。

借入の連帯保証があり、廃業や自己破産が頭をよぎっている方が対象です。今後90日以内に方向を決めたいなら、店舗の収支と契約の終了条件を同時に確認してください。閉店を決めても、借入や保証の扱いは別に残ります。

店の今後と、残る債務の整理をセットで考える。 改善継続、閉店、M&Aを比べる際の出発点です。資金繰りや撤退について相談する経営者は珍しくありません。恥ずかしさから抱え込まず、分かる範囲で状況を伝えるところから始められます。

赤字の額より、判断までに使える資金をつかむ

撤退判断の期限は、預金残高と今後の入出金から逆算します。決算書の赤字額だけでは、営業を続けられる期間も、閉店にかかるお金も読み取れません。

損益と預金の減り方を分けて見る

帳簿上の赤字と、実際に減るお金は一致しないことがあります。借入元金の返済は、利益を計算する費用とは別の支出です。一方、減価償却費は、その月に同額の現金が出ていく費用ではありません。

通帳の動きと、店舗の月次収支を照らし合わせてください。売上が増えた月でも返済後にお金が減るなら、営業改善だけで足りるかを見直します。

確認する項目は次のとおりです。

  • 店舗から入る売上代金と入金日
  • 仕入れと人件費の支払日
  • 家賃と本部への支払額
  • 借入返済とリース料
  • 税金と社会保険料の支払予定

売上の計上日と入金日も分けます。予約や注文が増えていても、入金より支払いが先なら資金不足は起こりえます。残高だけでは判断できません。

本部が売上代金をいったん受け取り、費用を差し引いて送金する契約も確認の対象です。店舗の売上総額と、実際に使える入金額を混同しないようにします。

オーナーの無給労働で成り立つ収支を見直す

自分の給与を削り、休日も店に入って赤字を埋めている。そんな場合は、収支表に表れない負担もあります。体力の限界を前提にした営業計画では、続けられるかを見誤りかねません。

生活費に使うお金と、店舗に入れている個人資金を分けましょう。個人口座からの補填がなければ、いつ残高が不足するかも確認します。

買い手への説明でも、オーナーが担う仕事は検討事項です。

  • 店長として勤務する時間
  • 仕入れや発注を担う範囲
  • 経理や採用に使う時間
  • 家族が無給で担っている仕事

引き継ぐ人を雇った場合の負担まで見て、店舗の収益力を考えます。オーナーが退くと人件費が増えるなら、その事情を収支計画へ反映してください。

家族の生活費を削ることだけで続ける案には、限界があります。営業の見通しと、暮らしを維持できる期間を並べて考えるほうが、無理な継続を避けやすくなります。

撤退用の資金を見込んで継続期間を決める

預金をすべて営業赤字の補填に使うと、閉店費用を払う余地が狭まります。営業を続ける予算と、撤退のために見込む支出を分けて試算してください。

ただし、予算を分けることと、資金を個人へ移すことは別です。すでに支払いが難しい場合は、一部の相手だけに返す判断も独断で進めないようにします。

資金繰り表には、前提の違う案を並べます。

  • 今の売上が続く場合
  • 改善策が予定どおり進む場合
  • 入金が遅れる場合
  • 閉店や譲渡が後ろにずれる場合

楽観的な案だけで決めないこと。売上が想定を下回ったときも、次の選択肢へ移れるかを見ます。

90日以内という予定があっても、資金が先に不足するなら判断を前倒しします。資金不足の日付がつかめない段階では、追加投資や契約更新を前提にしない計画から検討してください。

改善継続・閉店・M&Aを同じ条件で比べる

赤字が続く店舗の出口は、改善の根拠と、終了までにかかる資金で比べます。閉店費用だけを見ても、営業を続ける損失だけを見ても、判断は偏ります。

続けるなら改善策に期限と検証方法を付ける

営業継続を選ぶ根拠は、「もう少し頑張れば売れる」という期待だけでは足りません。何を変えれば、どの支出が減り、どの売上が増えるのか。実行できる内容に落とし込みます。

営業時間や人員配置を変えたい場合も、本部の承認が要るかを契約で確認してください。実施できない改善策を収支計画に入れると、資金の見通しがずれます。

改善案には、次の項目を添えます。

  • 変更する業務や営業条件
  • 実施にあたって得る本部の承認
  • 実施前にかかる追加費用
  • 効果を確かめる日付

売上が増えると仕入れやロイヤリティも増える契約なら、増収分がそのまま手元に残るわけではありません。改善後の支払いまで含めて確認します。

更新や改装を求められたときも同じです。追加費用を回収できる根拠があるかを確かめます。売上が予定を下回った場合の撤退条件まで見てから、継続を判断してください。

閉店は営業損失を止めても債務を残すことがある

閉店によって日々の仕入れなどが止まっても、支出が同時になくなるとは限りません。予告期間中の家賃や、契約終了時の精算が残る場合があります。

店の営業終了と、運営会社の終了も別です。他の店舗を持つ会社なら、その店舗だけを閉める案も考えられます。全店を閉める場合は、会社に残る資産と債務の整理まで見通します。

「閉めれば借入も終わる」という前提では進められません。返済原資が不足するなら、法的整理を含めて検討する段階です。状況によっては法的整理が適切な場合もあります。

すでに投じた加盟金や設備費を取り返したい気持ちは自然です。ただ、過去の支出は今後の赤字を埋めてくれません。比較の起点を今日に置き、これから増える負担を見てください。

撤退を決めることと、これまでの努力を否定することは別の話です。残せる資金と事業を確認する作業として進めれば、判断を言葉にしやすくなります。

譲渡は引継ぎ条件と残る負担まで比べる

店舗に買い手がつく可能性は、現在の赤字だけでは決まりません。立地や設備を生かせるか、買い手の運営体制で収支を変えられるかも検討材料です。

ただし、買い手候補がいるだけでは資金計画へ織り込めません。本部の承認や契約条件が整い、代金を受け取れる見通しまで確認します。

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選択肢 向き合う課題 判断に使う材料 残りうる負担
改善して継続 赤字の原因 改善後の資金収支 借入と保証
閉店して整理 終了費用の確保 閉店後の返済原資 違約金や残債
店舗・会社の譲渡 承認と買い手条件 譲渡後の債務残高 未解除の保証
法的整理 支払困難への対処 資産と債務の状況 個人側の整理

比較する金額は、同じ時点から計算します。継続案は翌月まで、閉店案は精算完了まで、という比べ方では判断がずれます。譲渡案にも、成立までの営業赤字を含めてください。

譲渡が間に合わなかった場合に閉店へ切り替えられるかも確認します。買い手探しの期限は、希望価格だけで決められるものではありません。

詳しくは廃業とM&Aの比較|メリット・デメリットと判断基準を解説をご覧ください。

違約金・家賃・リースは契約ごとに出口を確かめる

フランチャイズから撤退する負担は、本部への違約金だけでは把握できません。契約の相手ごとに、終了条件と支払時期を確認します。

本部の請求額は契約条項と計算根拠を照合する

本部から違約金を示されたら、金額の根拠と対象となる契約条項を確認してください。金額だけを聞いて、閉店できないと結論づけるのは早計です。

確認したいのは、次の事項です。

  • 中途解約と期間満了の条件
  • 解約を通知する期限と方法
  • 違約金の計算に使う項目
  • 未払金と違約金の区分

変更契約や覚書がある場合は、当初の契約書だけでは条件をつかめません。担当者とのやり取りも保存しておきましょう。

同じ請求書でも、未払ロイヤリティと違約金では発生の根拠が異なります。合計額に納得できない場合は、内訳を分けて確認すると争点が見えやすくなります。

契約に記載があっても、個別の請求の扱いには法的な検討を要する場合があります。一方、赤字を理由に免除されると期待するのも避けたいところです。請求への異議や減額交渉は、経営者本人と、依頼する弁護士等が担います。

満了を待つ案は、それまでの資金流出を足す

契約満了まで待てば負担が変わる場合でも、待つ間の赤字を含めて判断します。違約金が減る額より、営業による資金流出が大きくなる可能性があるためです。

比べる対象は、今終了する場合の負担と、満了まで続ける場合の負担です。終了時の精算に加え、それまでの営業収支も含めます。

更新条項と通知期限も見落とさないでください。満了日だけを予定表に書いても、契約で求められる意思表示に間に合わないおそれがあります。

口頭で更新しない意向を伝えた場合も、確認が要ります。その連絡が、契約上の通知として扱われるかは契約内容によるためです。

終了条件を尋ねる連絡と、正式な解約通知は分けて考えます。通知を送る前に文面と効果を確かめれば、意図しない時点で話が進むリスクを減らせます。

店舗の明渡しと設備の返却を別々に見積もる

店舗を閉める費用には、賃貸借契約と設備契約の条件が影響します。本部に払う精算金へ、すべて含まれているとは限りません。

物件については、原状回復の範囲を確認します。設備を残して引き継げる場合でも、貸主の同意が得られるかは別の確認事項です。

  • 家賃が発生する最終日
  • 内装や看板を撤去する範囲
  • 敷金等の返還条件と時期
  • 設備を残す場合の承認条件

リース設備は、所有物と区別してください。自由に売却できると考えず、契約終了時の精算や返却条件を確かめます。機器を返せば支払いも終わる、とも限りません。

設備一覧には、所有者と契約先を記載します。購入した設備でも、契約によって処分条件が付いていないか確認してください。売却対象に含める前に整理しておくと、買い手への説明が変わる事態を避けやすくなります。

払えない場合は履行できない約束を増やさない

閉店費用が手元資金を超えているなら、不足額も含めて整理を進めます。分割払いが認められるかは相手との合意によるため、未確定の条件を資金計画へ入れないようにします。

その場を収めるために、履行できない支払いを約束するのは避けたいところです。新たな個人保証や追加借入を求められた場合も、撤退後の負担まで見て判断してください。

違約金やリース精算に、この記事で示せる共通の相場はありません。契約内容や残りの期間で金額が変わるためです。見積もりでは、次の状態を区別します。

  • 契約と書面で確認できた金額
  • 計算条件によって変わる金額
  • 相手から回答を得ていない金額

未確認の費用をゼロとして扱わないこと。金額の幅が示された場合は、その上限でも支払えるかを見ます。

資金不足の段階で設備を安く処分し、一部の相手だけに返すと、後の整理で問題になるおそれがあります。処分や支払約束を進める前に、依頼する弁護士等による確認を組み込んでください。

借入と連帯保証は、閉店・譲渡とは別に整理する

閉店や経営者の交代だけで、借入の連帯保証が消えるわけではありません。誰が借り、誰が何を保証しているかを、契約ごとに確認します。

法人の債務と経営者本人の債務を分ける

法人で加盟している場合と、個人で加盟している場合では、整理の前提が異なります。屋号だけを見て判断せず、契約者欄を確認してください。

法人契約でも、代表者が保証人として署名していることがあります。銀行借入だけを調べて終えると、本部や貸主に対する保証を見落としかねません。

債務一覧には、次の項目を設けます。

  • 契約者の氏名または法人名
  • 債権者と現在の残高
  • 保証人と保証の対象
  • 担保に入っている財産

家族についても、続柄だけで責任を決めず、署名した契約を確認します。事業を手伝っていることと、債務を負担する契約を結んでいることは別です。

会社宛ての請求書と、個人宛ての請求書は分けて保存してください。契約の名義が分かれば、会社の出口と個人の生活の見通しを並べて検討しやすくなります。

保証契約の写しから責任の範囲を確認する

保証について、民法第446条第2項は「書面でしなければ、その効力を生じない」と定めています。電磁的記録も書面とみなされます。保証契約の内容を確認する理由はここにあります。

出典:e-Gov法令検索「民法」第446条(提示資料で2026年8月18日に原文確認)

ただし、自分の手元に写しがないことと、保証契約が存在しないことは別です。見当たらない場合は、契約先に写しの提供を求めて確認します。

連帯保証人には、民法第452条・第453条の権利がありません。会社に先に請求するよう求める権利などが制限されるためです。会社の資産が尽きるまで個人へ請求されない、という前提は置けません。

本部と銀行では、保証の対象も異なりえます。「個人保証あり」でひとまとめにせず、どの契約の、どの債務まで負担するかを確かめてください。

M&Aの契約と金融機関の同意を混同しない

買い手が保証の引継ぎを約束しても、その約束だけで金融機関との保証契約が変わるわけではありません。保証解除や移行には、金融機関等の判断が関わります。

譲渡の成立と、経営者保証の解除は別に確認する事項です。 買い手との契約では、実施事項と期限を明らかにします。完了しなかった場合の扱いも、契約締結前に検討してください。

中小企業庁「中小M&Aガイドライン(第3版)」では、保証の扱いを最終契約の主要項目に位置づけています。買い手の約束に加え、金融機関側の意向を確かめる手順も設計する考え方です。

出典:中小企業庁「中小M&Aガイドライン」(2024年8月公表版・提示資料で2026年8月18日確認)

譲渡後に保証が残る期間があるなら、連絡担当者と確認方法も決めます。口頭での説明だけで、解除が完了したと扱わないようにしてください。

詳しくは廃業したら連帯保証はどうなる?残る理由と整理の道をご覧ください。

保証債務の整理には会社側の申立てが前提となる

個人の自己破産以外に、経営者保証に関するガイドラインによる整理を検討できる場合があります。すでに負っている保証債務の整理では、同ガイドライン7.(1)の要件を確認します。

会社が法的債務整理手続または準則型私的整理手続を申し立てていることが、会社側の要件です。 ガイドラインの利用と同時に申立てをおこなう場合も含まれます。会社側の手続が係属中、またはすでに終結している場合も対象要件に含まれます。

会社側の申立てに加え、次の条件も確認します。

  • 保証契約が第3項の対象要件を満たすこと
  • 対象債権者にも経済的な合理性があること
  • 所定の免責不許可事由やそのおそれがないこと

経済的な合理性とは、破産の場合より多くの回収が見込めることなどです。免責不許可事由は、破産法第252条第1項第10号を除くものが対象になります。

会社が閉店しただけで利用要件を満たすわけではありません。資産を正直に開示することだけでも足りません。会社側の申立てと、保証人側の条件をあわせて確認する仕組みです。

今後の融資で保証を付けないための要件とは、扱う場面が異なります。利用の可否は、会社と個人の資料をそろえ、依頼する弁護士等と確認してください。

出典:全国銀行協会「経営者保証に関するガイドライン」7.(1)(提示資料で2026年8月19日に原文確認)

赤字店舗の譲渡は、本部の承認と引継ぎ後の収支が分かれ目

赤字店舗を譲れるかは、本部の契約条件と、買い手が営業を続けられる見通しによります。設備に価値があっても、営業の前提を引き継げなければ条件は変わります。

本部には承認条件と契約の扱いを確認する

本部が店舗譲渡を認めるとしても、買い手が同じ条件で加盟できるとは限りません。既存契約の引継ぎか、新しい契約の締結かによっても、準備が変わります。

本部への確認事項を具体化してください。

  • 譲渡に事前承認が要るか
  • 買い手に求める加盟条件は何か
  • 既存契約を引き継げるか
  • 新たな費用や研修があるか

株式譲渡なら会社自体は残ります。それでも、代表者や株主の変更について承認条項がないかを調べます。会社が同じなら何も確認しなくてよい、とは扱えません。

本部との協議内容は、担当者の口頭回答だけに依存しない形で残してください。承認を決める人と、提出する資料を明らかにします。

判断にかかる時間が読めない場合は、その不確かさも資金繰り表に反映させます。承認待ちの間に営業資金が尽きないかを、買い手探しと並行して確かめる流れです。

買い手には赤字の原因と改善可能な部分を示す

赤字という理由だけで価値がないと決めつけず、買い手が変えられる部分を探します。ただし、改善の説明には根拠が要ります。

人員配置に問題がある場合と、立地に対して家賃が重い場合では、引継ぎ後の収支が異なります。本部との契約で変更しにくい支出もあるため、買い手の工夫だけで解決する計画にしないようにします。

説明資料では、実績と見込みを分けてください。

  • 店舗ごとの売上と粗利益
  • 時間帯ごとの人員配置
  • 従業員の継続勤務の意向
  • 引継ぎ後の修繕や投資

営業を続けるために機器の更新が迫っているなら、その費用も示します。赤字の理由を隠すより、引き継いだ後に何が変わるかを説明するほうが、検討の前提をそろえられます。

詳しくは債務超過の会社を買ってくれる会社の探し方をご覧ください。

株式譲渡と事業譲渡では代金の受取人も違う

株式譲渡では、会社の持ち主が変わります。会社の借入などは会社に残るため、買い手は債務を含めて検討します。株式の代金を受け取るのは、売り手となる株主です。

店舗などの事業を譲る場合は、対象資産や契約を具体的に決めます。法人が売り手なら、譲渡代金を受け取るのも法人です。社長個人が自由に使えるお金と考えないようにしてください。

また、事業譲渡なら債務の問題を切り離せる、という単純な整理はできません。契約の承継や、残る債権者への影響まで確認します。

会社法第22条には、譲渡会社の商号を引き続き使う場合の責任規定があります。別会社に店舗を移す場合でも、法的な確認を含めて設計することになります。

出典:e-Gov法令検索「会社法」第22条(提示資料で2026年8月18日に原文確認)

フランチャイズの看板と、運営会社の商号も区別してください。同じブランド名を使うという情報だけで、会社法上の責任まで判断することは避けます。

価格とあわせて、譲渡後に残る請求を点検する

譲渡価格が提示されたら、借入をいくら返せるかまで確認します。違約金や精算金を払った後に残る額で見ないと、出口の比較には使えません。

代金の受取人が会社か個人かによっても、返済計画は異なります。税金や費用を含めた試算は、契約の形を決める段階で進めてください。

  • 譲渡代金が入る口座と日付
  • 成約までに増える営業赤字
  • 譲渡時に精算する費用
  • 譲渡後に残る債務と保証

従業員の引継ぎ条件も、早めに整理したい事項です。事業譲渡で雇用を引き継ぐ際には、従業員本人の同意も確認します。

従業員が全員残る前提で収支を作っていても、本人の意向は未確認かもしれません。買い手と条件を詰める際は、未確定の部分を明示してください。価格だけで決めると、引継ぎの段階で営業計画が変わるおそれがあります。

90日以内の判断は、資金確認から条件の書面化へ進める

90日以内に方向を決めたい場合は、資金の不足日を起点に作業を並べます。支払日が先に来るなら、その期限に合わせて前倒ししてください。

最初に手元の資料で不明点を洗い出す

資料を完璧にそろえるまで、相談を待たなくても構いません。分かる範囲で状況を伝え、不足している契約書や残高資料を後から補います。

最初に手元で確認したい資料は、次のとおりです。

  • 預金残高と今後の入出金予定
  • 店舗別の月次収支
  • 加盟契約書と変更の覚書
  • 借入・保証・リースの契約書

口頭で受けた説明は、確定した条件と分けてメモします。本部が譲渡に前向きなことと、正式な承認を得たことでは、計画に織り込める度合いが違います。

支払日が迫っている場合は、その日付を最初に伝えてください。請求書や督促が届いているなら、封筒も含めて保管します。未払金を省くと、途中で計画を組み直す負担が増えます。

家族にも話せずにいる場合は、まず自分が把握している債務を書き出すところからで構いません。相談のために、うまい説明を用意する必要はありません。

継続・閉店・譲渡の見積もりを並行して作る

営業改善の結果を待ってから閉店費用を調べると、判断材料がそろうまで時間がかかります。継続の検証と撤退費用の確認を並行すると、期限に合わせて選びやすくなります。

作業の順序は、次を目安にしてください。

1. 資金が不足する日付を確かめる
2. 終了費用と通知期限を確認する
3. 譲渡の承認条件を調べる
4. 各案の実行後に残る債務を比べる

途中で見直す条件も決めます。本部承認の見通しが立たない場合や、買い手の資金確認が進まない場合です。予定していた成約日を、そのまま維持しない判断も求められます。

代金の入金が支払日に間に合わないなら、その不足をどう扱うかが先の課題です。買い手探しだけを続けて、支払いへの対処を後回しにしないようにしてください。

どの案でも資金が不足する結果になったら、計算の失敗ではありません。その結果を、債務整理を検討する材料として使います。

支払えない見通しが出たら法的整理も同時に検討する

営業を続けても閉店しても支払いが難しい場合は、法的整理を含めて検討します。M&Aの成立を待つ余地があるかも、資金の状況に応じた判断です。

破産法第1条は、手続の目的に「経済生活の再生の機会の確保」を含めています。会社や個人の財産を整理し、その後の生活を考えるための手続でもあります。

出典:e-Gov法令検索「破産法」第1条(提示資料で2026年8月18日に原文確認)

法人の清算を選べば、債務を残して終えられるとも考えないでください。会社法第511条第2項は「債務超過の疑いがあるとき」の申立義務を定めています。対象は清算株式会社で、申立義務を負うのは清算人です。

出典:e-Gov法令検索「会社法」第511条(提示資料で2026年8月18日に原文確認)

法的整理には費用の準備も関わります。費用が足りない場合は、その不足額も含めて伝えてください。支払いの見通しが立たないまま約束を増やすより、手続を進める条件を確認する段階です。

当社は比較資料とM&Aの条件設計を担う

あさひ国際会計株式会社は、連帯保証の解除を見据えた再生型M&Aを扱っています。店舗の収支や事業価値を整理し、譲渡後に残る負担まで含めた条件設計をおこないます。

本部や金融機関等との交渉を担うのは、経営者本人です。法的な交渉や手続は、必要に応じて委任する弁護士等が担当します。当社の役割は後方支援で、協議用の資料整備や事業価値の説明資料の作成です。

ご相談は無料で、着手金はありません。成功報酬は成約時に譲渡代金から精算するため、当社報酬について売り手の手元からの持ち出しは0円です。契約先への違約金やリース残債まで無料になる意味ではありません。

譲渡代金でどこまで精算できるかは、案件ごとに確かめます。M&Aを選ぶと決めていなくても、赤字が続き撤退を考えている段階からご相談いただけます。

無料相談はこちら
電話:03-5657-7496

よくある質問

フランチャイズが赤字続きでも、本部に払うロイヤリティは止められますか?

赤字という理由だけで支払いを止められるとは限りません。算定方法や支払義務は契約で確認します。支払いが難しい場合は、残高と支払予定を整理し、経営者本人が本部へ状況を伝えます。契約の効力や請求に争いがある場合は、依頼する弁護士等による検討を組み込んでください。

違約金を払えないなら、営業を続けるしかありませんか?

営業継続以外にも、譲渡や債務の整理を検討する余地があります。ただし、違約金の免除を前提にはできません。継続中に増える資金流出と、終了時の負担を比べます。分割払いが認められるかは相手との合意によるため、未確定の条件を支払計画へ入れないようにしてください。

赤字の店舗でも買い手が見つかることはありますか?

立地や設備を生かせる場合や、買い手の運営体制で収支を変えられる場合は、検討対象になりえます。本部が引継ぎを承認するかも条件です。赤字額だけで判断せず、引継ぎ後の収支を示してください。買い手が見つかっても、借入や個人保証の扱いは別に確認します。

会社を譲れば、経営者は自己破産を避けられますか?

会社の譲渡だけで、個人の債務や保証の整理まで決まるわけではありません。借入残高と保証内容に加え、金融機関等の同意を確認します。M&Aとあわせて保証解除を検討できる場合もありますが、すべての会社で同じ結果になるものではありません。状況によっては、法的整理が適切な場合もあります。

まとめ

手元資金が不足する日付と、閉店・譲渡の条件を同じ紙に並べ、各案で残る借入と連帯保証を書き出してください。不明点が残っていても、次の支払日と加盟契約書を手元に置いて相談を始められます。

この記事を書いた人

あさひ国際会計株式会社 代表取締役 金子広夢
東京都中央区日本橋兜町17番2号 兜町第6葉山ビル4階/中小企業庁 M&A支援機関登録制度 登録支援機関
連帯保証の解除を見据えた再生型M&Aを専門に、年間60件以上のM&A仲介の成約実績があります。
他社で断られた案件のご相談も承っています。ご相談は無料です。

無料相談はこちら / お急ぎの方はお電話でも承ります 03-5657-7496

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