この記事の対象と結論

この記事は、資金繰りが厳しい飲食店を居抜きで譲りたいものの、クリーニングの範囲や費用負担が分からず、動けなくなっている経営者のためのものです。

結論からいえば、居抜き譲渡だから清掃が不要になるわけではありません。一方で、売り手が店舗を新品同様に戻す必要があるとも限りません。

どこまで清掃するかは、賃貸借契約、造作譲渡の対象、貸主の条件、買い手の営業計画によって変わります。先に高額な清掃を発注するのではなく、店舗の現況を記録し、関係者の負担範囲を文書にすることが先です。

借入に連帯保証がある場合は、店舗の片付けだけで判断してはいけません。居抜き譲渡で得られる対価、会社に残る債務、保証解除の見通しを一つの計画として整理する必要があります。

飲食店の居抜き譲渡でクリーニングが問題になる理由

居抜きでも現状のまま渡せるとは限らない

居抜きとは、厨房設備、内装、家具などを残した状態で店舗を引き継ぐ取引を指します。ただし、「汚れも廃棄物もそのままでよい」という意味ではありません。

買い手が引き継ぎたいのは、営業に使える設備や内装です。次のようなものまで引き継ぎたいとは限りません。

  • 腐敗する可能性がある食材
  • 処分方法が不明な廃油
  • 厨房内の私物や不要品
  • 害虫や悪臭の発生原因
  • 故障したままの小型機器
  • 所有者が不明なリース品

店舗に残す物と撤去する物を区別しないまま契約すると、引渡し直前に認識の違いが表面化します。買い手が「設備を残す話だった」と考え、売り手が「店内を丸ごと渡す話だった」と考えるケースです。

まず、造作一覧と残置物一覧を分けて作ります。写真を添え、動作確認の結果も記録すると、清掃範囲を話しやすくなります。

原状回復とクリーニングは別の論点

原状回復は、賃貸借契約にもとづいて店舗をどの状態で返すかという問題です。クリーニングは、汚れ、油、臭いなどを除去する作業を指します。

居抜きで次の借主へ引き継げる場合でも、貸主が一定の清掃を求めることがあります。反対に、貸主がスケルトン返しを求めていれば、清掃だけでは契約上の返還条件を満たせません。

確認する書類は次のとおりです。

1. 店舗の賃貸借契約書
2. 原状回復に関する特約
3. 入居時の工事区分表
4. 造作工事の承諾書
5. 更新や変更時の覚書
6. 貸主との連絡記録

「居抜きの買い手が見つかれば、原状回復義務もなくなる」とは限りません。現在の借主と貸主の契約、貸主と新しい借主の契約は、それぞれ確認が要ります。

厨房特有の汚れは営業開始時期に影響する

飲食店では、客席の床や窓だけでなく、厨房の衛生状態が引継ぎ後の営業準備に影響します。見た目がきれいでも、内部に油や汚れが残っていることがあります。

確認対象になりやすい場所は次のとおりです。

  • レンジフードとフィルター
  • ダクトの吸入口周辺
  • グリストラップ
  • 排水口と排水管
  • 冷蔵庫や製氷機の内部
  • 厨房機器の下と背面
  • 壁面や天井の油汚れ
  • 空調機器と換気設備
  • ごみ置場と搬出経路

清掃だけで済むのか、修理や交換まで要るのかも分けます。クリーニング業者は清掃の専門家ですが、設備の性能や安全性まで判定する立場とは限りません。厨房機器や換気設備は、必要に応じて設備業者による確認も組み合わせます。

臭いと害虫は契約後の紛争につながりやすい

臭いは写真に残せません。内覧時には弱かった臭いが、空調を止めた後や排水が乾いた後に強くなることもあります。

害虫も、内覧した時間帯には見つからない場合があります。こうした問題を「見れば分かる」と処理すると、引渡し後の責任をめぐって対立しかねません。

確認時には、臭いの場所、発生条件、駆除や清掃の履歴を記録します。買い手が現況を確認したことだけでなく、売り手が把握している不具合を伝えた記録も残してください。

クリーニングの範囲と費用負担を決める手順

見積もり前に三分類
清掃範囲の分け方

最初に賃貸借契約と貸主の条件を確認する

清掃業者への見積もり依頼より先に、貸主が居抜きでの引継ぎを認めるか確認します。貸主の承諾が得られない状態で買い手と話を進めても、賃貸借契約の切替えで止まるおそれがあるためです。

確認したい内容は、次のように整理できます。

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確認項目 主な確認先 記録する内容
居抜きの可否 貸主・管理会社 承諾条件
清掃の水準 貸主・買い手 対象箇所
原状回復 賃貸借契約 免除範囲
残置物 買い手 引継ぎ一覧
修理の要否 設備業者 故障箇所

口頭で「そのままでよい」と言われても、その意味は人によって異なります。設備を残してよいのか、油汚れも含めて現況でよいのか、不要品だけは撤去するのかを分けて確認します。

清掃を三つの範囲に分ける

見積もりは、「店舗一式」とだけ依頼しないほうが比較しやすくなります。清掃範囲を三つに分ける方法があります。

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区分 主な内容 判断の軸
基本清掃 床・壁・客席 引渡し条件
厨房清掃 油・排水・機器 衛生と営業準備
特別対応 害虫・強い臭い 個別の原因

さらに、廃棄物の搬出、機器内部の分解洗浄、ダクト内部の作業が見積もりに含まれるか確認します。同じ「厨房クリーニング」でも、作業範囲が同じとは限りません。

複数の見積もりを比べるときは、総額だけを見ないことです。対象箇所、対象外作業、追加費用が生じる条件を並べます。

売り手と買い手の負担は契約で決める

クリーニング費用をどちらが負担するかは、取引条件によって変わります。判断の材料になるのは、次の点です。

  • 譲渡代金に清掃費を織り込むか
  • 買い手が希望する内装変更の程度
  • 引渡しまでの営業継続日
  • 貸主が求める清掃水準
  • 設備の劣化と残存価値
  • 故障や汚れを開示した時期

売り手が基本清掃をおこない、買い手が開業向けの追加清掃を負担する形も考えられます。買い手が自分の業態に合わせて全面清掃する代わりに、現況で引き渡す条件もあり得ます。

大切なのは、費用負担と作業の実施者を分けて書くことです。「売り手負担」とだけ定めても、業者を誰が選ぶのか、仕上がりを誰が確認するのかが残ります。

契約書には清掃後の判定方法まで残す

契約書や確認書には、少なくとも次の事項を入れます。

1. 清掃する場所
2. 撤去する残置物
3. 残す設備と造作
4. 費用を負担する者
5. 業者を手配する者
6. 作業の実施期限
7. 完了確認の方法
8. 追加作業時の扱い

「専門業者による清掃」とだけ書くと、作業水準が曖昧です。見積書や作業仕様書を契約書の別紙にし、完了後の写真を残す方法があります。

清掃後も通常使用による変色や傷が残ることはあります。除去対象と、現況で引き継ぐ劣化を区別しておくと、引渡し時の混乱を抑えやすくなります。

居抜き譲渡で同時に確認する造作・許可・FC契約

造作と厨房設備の所有者を確かめる

店舗内にある物が、すべて会社の所有物とは限りません。前の借主から引き継いだ物、リース会社の所有物、貸主の設備が混在していることがあります。

設備ごとに、次の区分を付けます。

  • 会社が所有する設備
  • 貸主が所有する設備
  • リース中の設備
  • レンタル中の備品
  • 所有者を確認中の物
  • 廃棄を予定する残置物

リース品を自社の造作として譲渡すると、契約上の問題が生じます。帳簿、契約書、請求書、機器の銘板などを照合してください。

厨房機器は、電源が入るだけでは状態を判断しにくいものです。製氷、冷却、加熱、排水など、実際の動作も確認します。不具合がある場合は、修理して渡すのか、現況で渡すのかを記録します。

造作、賃貸借、営業許可、連帯保証の全体像は、飲食店の居抜き譲渡を成功に近づけるでも詳しく解説しています。

営業許可は買い手の計画と並行して確認する

店舗が以前まで営業していたからといって、買い手が同じ状態ですぐ営業できるとは限りません。営業主体や業態が変われば、買い手側で必要な申請や確認が生じます。

また、買い手の業態によって必要な厨房区画や設備が変わることもあります。売り手が清掃を終えた後に設備工事が入れば、再清掃が必要になるかもしれません。

次の順序で確認すると整理しやすくなります。

1. 買い手の予定業態を決める
2. 現在の設備図面を確認する
3. 必要な申請事項を確認する
4. 改修箇所を洗い出す
5. 清掃時期を工事後に合わせる

申請の可否は、所管先による確認が前提です。売り手側だけで「既存店と同じ許可で営業できる」と判断しないようにします。

フランチャイズ契約との整合を取る

フランチャイズ店では、賃貸借契約と造作譲渡契約だけを見ても足りません。本部との契約に、退店、競業、看板、厨房機器、指定業者などの条件が置かれていることがあります。

確認したい事項は次のとおりです。

  • ブランド表示の撤去範囲
  • 指定設備の返却条件
  • 食材や備品の処分方法
  • 店舗情報の引継ぎ制限
  • 買い手による名称使用の可否
  • 退店時の本部への手続
  • 違約金や未払金の有無

ブランド名や看板を残したまま、別の事業者へ店舗を渡せるとは限りません。看板撤去後に外壁清掃が必要になる場合もあります。

FC契約、賃貸借契約、居抜き譲渡の引渡し日がずれると、空家賃や追加工事が発生しやすくなります。三つの日程を一枚の工程表にしてください。

のれんと営業上の情報を造作から分ける

造作は、厨房設備や内装などの有形物が中心です。のれんは、立地、顧客基盤、運営ノウハウなど、目に見えない価値を含む考え方です。

店舗の清掃状態は内覧時の印象を左右しますが、清掃だけでのれんの価値が決まるわけではありません。買い手は、売上の推移、家賃、人員、口コミ、設備更新の必要性などを合わせて見ます。

個人情報を含む予約情報や顧客情報は、厨房設備と同じ感覚で渡せません。何を引き継ぐのかを整理し、取り扱いを個別に確認する必要があります。

資金繰りが厳しい会社が90日以内に進める順序

片付け前から引渡しまで
居抜き譲渡の順序

最初の一週間は現況保存と資料収集に使う

資金が苦しくても、すぐに店舗を空にしないでください。買い手にとって価値がある造作まで廃棄すると、居抜き譲渡の選択肢が狭くなることがあります。

最初におこなう作業は次のとおりです。

1. 店内を写真と動画で記録する
2. 造作と残置物を分類する
3. 賃貸借契約書を確認する
4. 借入と保証契約を一覧にする
5. リース契約を集める
6. FC契約の退店条項を確認する
7. 今後の支払日を一覧にする

写真は客席だけでなく、厨房機器の型番、天井、床、排水、設備の裏側も撮ります。撮影日が分かる形で保存してください。

買い手候補へ情報を出す前には、売上資料や店舗情報を整理します。現況を隠すのではなく、汚れや故障も含めて説明できる状態を作ることが、条件調整の土台になります。

買い手探索と貸主確認を並行する

買い手を探してから貸主へ話すのか、貸主の意向を先に確認するのかは、契約関係によって変わります。ただし、両者の確認を長期間切り離すと、どちらかで行き詰まりやすくなります。

実務では、次の三本を並行して進めます。

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進行線 確認する内容 主な成果物
買い手探索 業態・条件 意向表明
貸主確認 賃貸条件 承諾条件
店舗整理 造作・清掃 現況一覧

買い手候補には、清掃後の理想的な写真だけでなく、設備の現状や追加工事の可能性も伝えます。貸主には、買い手の信用力、業態、契約条件などの確認が想定されます。

譲渡価格だけを先に決めても、賃貸借契約を引き継げなければ店舗営業にはつながりません。貸主、買い手、売り手の条件が重なる範囲を探します。

清掃は引渡し条件が固まってから発注する

早く見栄えをよくしたいという理由だけで、全面クリーニングを発注するのは慎重に判断すべきです。買い手が内装を解体するなら、その前の清掃が重複する場合があります。

発注前に、次の点を確定させます。

  • 買い手が残したい設備
  • 工事前に撤去する物
  • 貸主が求める清掃範囲
  • 清掃後の確認者
  • 引渡し予定日
  • 営業終了日
  • 工事との前後関係

閉店後に食材や廃油を長く残すと、臭いや害虫の原因になります。衛生上すぐに処理する物と、契約確定後に処理する物は分けてください。

見積書には、追加料金が生じる条件も書いてもらいます。油の固着、廃棄物の量、夜間作業などによって、当初の見積もりから変わる可能性があるためです。

クロージング後の確認事項も先に決める

引渡し日には、代金の決済だけでなく、鍵、設備、書類、メーターなどの確認が重なります。

引渡し確認書には次の事項を記載します。

1. 鍵の本数
2. 設備の引渡し状態
3. 清掃の完了状況
4. 残置物の有無
5. 故障箇所の確認
6. リース品の扱い
7. 各種書類の受渡し
8. 引渡し後の連絡方法

当日の写真も残します。売り手と買い手が同じ場所を確認し、認識が一致していることを記録するためです。

あさひ国際会計株式会社では、飲食店の株式譲渡、事業譲渡、再生型M&Aを扱った経験があります。造作だけを切り出さず、会社の債務や連帯保証まで含めて出口を設計します。

居抜き譲渡と借入・連帯保証を切り離さない

造作を売っても会社の借入が消えるわけではない

店舗の造作を譲渡して代金を受け取っても、会社の借入が自動的に消えるわけではありません。事業譲渡では、譲渡対象の資産や契約を選んで切り離せます。一方、譲渡対象に含まれない債務は会社側に残り得ます。

株式譲渡では法人格が変わらないため、会社の借入などは会社に残ります。ただし、簿外債務や偶発債務の確認が必要になり、詳細なデュー・ディリジェンスがおこなわれる傾向があります。

二つの違いを簡略化すると、次のようになります。

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項目 株式譲渡 事業譲渡
譲る対象 会社の株式 選んだ事業
法人格 そのまま 売り手に残る
債務 会社に残る 個別に整理
許認可等 個別確認 取得等を確認

事業譲渡で商号を続けて使う場合には、会社法22条の責任も検討が要ります。また、残存債権者を害することを知って事業を譲渡した場合は、会社法23条の2が問題になることがあります。

「店舗だけを別会社へ移して借入を置いていく」といった単純な処理は避けてください。対価の妥当性や債権者への影響も含め、弁護士等の専門家と確認する領域です。

連帯保証は金融機関の同意を前提に扱う

民法454条により、連帯保証人には催告の抗弁と検索の抗弁がありません。会社が支払えない場面では、経営者本人への請求が問題になります。

M&Aの売り手と買い手が保証解除に合意しても、それだけで金融機関との保証契約が消えるわけではありません。経営者保証の解除や移行は、最終的に金融機関等の判断によります。

中小M&Aガイドライン第3版では、経営者保証の解除または引継ぎを、最終契約で取り決める主要項目としています。契約には、買い手側の義務、実施されなかった場合の解除や補償などを定める考え方が示されています。

あさひ国際会計株式会社が成約まで仲介した案件では、いずれも連帯保証の解除まで見届けています。ただし、金融機関の同意が前提です。すべての会社で同じ結果になると言い切れるほど単純ではありません。

当社は、金融機関との協議に必要な資料の整備、事業価値の説明資料の作成、M&Aの条件設計を通じて、経営者ご本人の協議を支えます。法的な手続や代理交渉が必要な場合は、依頼者が委任する弁護士等が担います。

居抜き譲渡と会社全体の譲渡を比較する

飲食店を閉める場面では、造作譲渡だけでなく、会社全体の株式譲渡や事業譲渡も比較します。

判断材料は次のとおりです。

  • 他店舗や別事業があるか
  • 借入と連帯保証の残高
  • 会社に残る資産と債務
  • 従業員を引き継げるか
  • FC契約を承継できるか
  • 買い手が欲しい対象
  • 貸主の承諾条件
  • 税金や社会保険料の状況

造作譲渡の代金だけでは、借入や閉店費用を賄えないこともあります。その場合でも、事業全体の収益力、人材、ブランド、取引関係を含めて評価すれば、別の譲渡案を検討できる余地があります。

債務超過でも買い手を探す考え方は、債務超過の会社を買ってくれる会社の探し方をご覧ください。

廃業や法的整理も比較対象に残す

M&Aだけを前提に進めるべきとは限りません。買い手が見つからない、営業継続で損失が広がる、必要な資金を用意できないなど、状況によっては法的整理や清算が適切な場合もあります。

破産手続きを主に扱う専門家と、事業を残す前提の再生を扱う専門家では、得意分野が異なります。早い段階で複数の出口を並べ、自社に残る資金、雇用、取引先、連帯保証への影響を比較してください。

廃業とM&Aの判断軸は、廃業とM&Aの比較でも整理しています。

相談する経営者は珍しくありません。資金繰りの悪化を恥じて情報を伏せるより、支払期限と店舗の現況を早めに共有したほうが、検討できる案を整理しやすくなります。

よくある質問

居抜きで渡すならクリーニングは不要ですか?

不要とは限りません。居抜きは設備や内装を残して渡す取引ですが、腐敗する食材、廃油、私物、害虫の原因まで残してよいという意味ではありません。賃貸借契約、貸主の条件、買い手の希望を確認し、清掃する場所と現況で渡す場所を文書にしてください。

クリーニング費用は売り手と買い手のどちらが払いますか?

一律には決まりません。貸主が求める清掃、売り手の使用で生じた汚れ、買い手の改装に伴う追加清掃を分けて考えます。費用負担だけでなく、業者の手配者、完了確認の方法、追加作業が出た場合の扱いまで契約書や別紙に残します。

清掃費を払う資金がなくても居抜き譲渡できますか?

買い手が現況で引き継ぐ条件や、譲渡代金から清掃費を精算する条件を検討できる場合があります。ただし、貸主が求める原状回復や衛生上の処理まで省けるとは限りません。先に見積もりと資金繰りを整理し、譲渡条件の中で負担方法を設計します。

あさひ国際会計株式会社の報酬は成功報酬のみで、着手金はありません。成約時に譲渡代金から精算するため、売り手の手元からの持ち出しは0円です。クリーニング業者や設備業者への費用は別に確認が必要です。

造作譲渡をすれば連帯保証も外れますか?

造作譲渡だけで連帯保証が外れるわけではありません。連帯保証は金融機関と経営者との契約であり、解除には金融機関の同意が前提です。造作の譲渡代金、会社に残る借入、会社全体を譲る可能性をまとめて確認し、保証解除を見据えた条件設計を進めます。

まとめ

飲食店の居抜きクリーニングでは、清掃業者へ依頼する前の確認が結果を左右します。賃貸借契約、貸主の条件、造作の所有者、買い手の業態を確認し、清掃範囲を決めてください。

実務の順序は次のとおりです。

1. 店舗の現況を写真で残す
2. 造作と残置物を分類する
3. 貸主の承諾条件を確認する
4. 買い手の業態を確認する
5. 清掃範囲の見積もりを取る
6. 費用負担を文書にする
7. 引渡し時に写真で確認する

借入に連帯保証がある会社では、店舗だけを譲って終わりとはなりません。会社に残る債務、譲渡代金、保証解除の見通しまで同じ計画に入れる必要があります。

あさひ国際会計株式会社は、飲食店の株式譲渡、事業譲渡、再生型M&Aを多く手がけています。年間60件以上のM&A仲介の成約実績があり、相談から最短5日でクロージングした実績もあります。赤字・債務超過案件は、おおむね2〜4週間で進むケースがあります。

平日の営業時間内にいただいたご連絡には、最短当日に対応します。店舗を片付ける前に、賃貸借契約、造作、借入、連帯保証の資料をそろえてご相談ください。

この記事を書いた人

あさひ国際会計株式会社 代表取締役 金子広夢
東京都中央区日本橋兜町17番2号 兜町第6葉山ビル4階/中小企業庁 M&A支援機関登録制度 登録支援機関
連帯保証の解除を見据えた再生型M&Aを専門に、年間60件以上のM&A仲介の成約実績があります。
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