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資金繰りが厳しい今、まずお伝えしたいこと
毎月の支払いのたびに冷や汗をかく。取引先への支払いを先延ばしにできないか考えてしまう。従業員の給料日が近づくと胃が痛くなる。そんな日々を過ごされているのではないでしょうか。
先に結論をお伝えします。会社が潰れそうな状況でも、やるべきことには順番があります。そして資金が完全に尽きる前であれば、選べる道はまだいくつも残っています。逆に言えば、時間が経つほど選択肢は減っていきます。
このページでは、今すぐ何を確認すべきか、そのうえでどんな手が打てるのか、順を追ってお伝えします。パニックになって手当たり次第に動く前に、一度落ち着いて状況を整理する材料にしていただければと思います。
いま最初に確認する3つのこと

打つ手を考える前に、まず現状を数字で把握する必要があります。感覚だけで動くと、選べたはずの道を見落としてしまうことがあるためです。
1. あと何ヶ月資金が持つか
手元の現預金と、今後の入出金の予定を並べて、資金がゼロになる時期を計算します。これを「資金繰り表」と呼びます。難しく考えず、今ある現金+今後入ってくるお金-今後出ていくお金、を月単位で並べるだけでも十分です。
「あと2〜3ヶ月」なのか「半年以上」なのかで、取れる選択肢の幅が大きく変わってきます。
2. 借入と保証の内容
金融機関からの借入がいくらあるか、誰が連帯保証人になっているかを一覧にします。連帯保証とは、会社が返済できなくなった場合に、経営者個人が代わりに返済する義務を負う契約のことです。
保証の内容によって、後述する「経営者保証ガイドライン」に基づく解除・整理の支援が使える可能性があるかどうかが変わってきます。全国銀行協会が公開している経営者保証に関するガイドラインには、保証債務の整理に関する考え方がまとめられています。
3. 事業に価値が残っているか
赤字が続いていても、事業そのものに価値が残っている場合があります。取引先との関係、技術やノウハウ、従業員の技能、許認可などです。これらは第三者から見ると「引き継ぐ価値がある事業」に映ることがあります。
この価値の有無が、後述する「事業の一部売却」や「再生型M&A」という選択肢を使えるかどうかの分かれ目になります。
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今夜、何をどの順で確認すればいいのか。確認の手順だけをまとめました。赤字・債務超過のM&Aを年間60件以上手がける会計事務所がまとめました。
打てる手の全体像

3つの確認が終わったら、どんな手が使えそうか全体像を見ていきます。状況によって向き不向きがあるため、一つに絞らず並行して検討することが大切です。
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| 選択肢 | 向いている状況 | 時間軸の目安 |
|---|---|---|
| リスケジュール(返済猶予) | 資金繰りは厳しいが事業自体は継続可能 | 数週間〜数ヶ月で交渉開始 |
| 新規融資・補助金 | 資金は不足しているが返済余力の見通しが立つ | 審査に数週間〜数ヶ月 |
| 事業の一部売却 | 一部の事業・拠点だけ切り離して価値を残せる | 交渉から数ヶ月 |
| 再生型M&A | 会社全体または事業に引き継ぎ手がつく可能性がある | 数ヶ月単位、早期着手が有利 |
| 廃業+保証債務整理 | 事業継続の見込みが薄いが計画的に畳みたい | 準備期間を含め数ヶ月 |
| 法的整理 | 資金繰りが限界で私的な整理が難しい | 手続き開始後は時間の融通が利きにくい |
リスケジュールは、金融機関に返済条件の見直しを相談する方法です。中小企業活性化協議会という公的な相談窓口を通じて進めるケースも多く、中小機構の中小企業活性化協議会のページで支援内容が紹介されています。
再生型M&Aは、赤字や債務超過の状態でも、事業の一部に価値が残っていれば譲渡先が見つかる可能性がある選択肢です。事業承継の文脈では、経営者保証が不要な保証制度も用意されており、全国信用保証協会連合会の事業承継支援でも紹介されています。ただしこの分野は、財務の実態を数字で裏付けたうえで交渉を組み立てる実務が必要で、対応できる専門家が限られる分野でもあります。経営者保証ガイドラインをM&Aでどう活用するかについては、経営者保証ガイドラインのM&A活用法で詳しく解説しています。
廃業や法的整理を選ぶ場合でも、連帯保証の整理の仕方次第で、その後の生活の立て直しやすさが変わってきます。自己破産以外の道を含めた整理の考え方は、自己破産しないで会社をたたむ方法でまとめています。運送業のように許認可や車両資産が絡む業種特有の事情については、運送業の廃業と連帯保証もあわせてご参照ください。
やってはいけないこと
追い詰められた状況では、藁にもすがる思いで判断を誤りやすくなります。特に次の3つは、後々の選択肢を狭めてしまう可能性が高い行動とされています。
資産隠しです。会社や経営者個人の資産を、それとわからない形で移したり隠したりすることは避けるべきとされています。後から発覚した場合、法的整理の場面で不利に扱われるだけでなく、信用回復が難しくなります。
特定の債権者への偏った返済です。一部の取引先や親族だけに優先して支払うと、他の債権者との公平性が問題視され、後の手続きで是正を求められることがあります。
高金利の資金調達に飛びつくことです。資金がショートしそうな焦りから、審査の緩いノンバンクや個人間融資に手を出すと、月々の返済負担がさらに重くなり、選べる道をかえって狭めてしまうことがあります。
迷った時は、動く前に専門家へ相談することが遠回りのようで一番の近道になります。
時間が選択肢を決める理由
同じ「会社が潰れそう」という状況でも、資金が尽きるまでの残り時間によって、取れる手の数はまったく違います。
資金がまだ数ヶ月分残っている段階では、リスケジュール、新規融資、事業の一部売却、再生型M&Aなど、複数の選択肢を並行して検討する余地があります。金融機関との対話にも時間をかけられますし、譲渡先を探す交渉にも猶予があります。
一方、支払不能(支払うべきものが払えなくなった状態)に近づくほど、選べる道は減っていきます。取引先の信用が落ち、従業員の動揺も大きくなり、譲渡先候補との交渉も「時間切れ」を意識した不利な条件になりがちです。
つまり早く動くほど、選択肢は多く残っています。「まだ大丈夫」と先延ばしにする時間が、実は一番もったいない時間かもしれません。
よくある質問
銀行に正直に話して大丈夫ですか?
金融機関への開示は基本的な対応とされています。資金繰りの状況を隠したまま延滞に至るより、早い段階で状況を伝え、リスケジュールなどの相談を始める方が、金融機関側にとっても対応の選択肢が広がります。数字の裏付けを準備したうえで話すと、話がスムーズに進みやすくなります。
税金の滞納があります。それでも相談できますか?
滞納があっても相談は可能です。税金や社会保険料の滞納は資金繰りが厳しい会社で珍しくなく、それ自体だけで打つ手がなくなるわけではありません。ただし滞納が長引くほど差押えなどのリスクが高まるため、早めに全体像を整理して次の一手を決めることが望ましいといえます。
従業員にいつ伝えるべきですか?
方針が固まる前の段階で伝えると、動揺や離職につながりやすく、事業の価値そのものを損なう可能性があります。一般的には、リスケジュールや事業売却・M&Aなどの方向性がある程度固まった段階で、必要な範囲から順に伝えていく進め方が取られています。誰に何をどの順番で伝えるかも、専門家と相談しながら組み立てるとよいでしょう。
今すぐ誰に相談すればいいですか?
まずは資金繰りの状況と借入・保証の内容を整理したうえで、再生やM&A、連帯保証の整理を専門とする専門家に相談することをおすすめします。あさひ国際会計株式会社では、赤字・債務超過企業の再生型M&Aと経営者保証の解除支援を専門に、年間60件以上の支援実績があります。弁護士に相談して自己破産を勧められた方、他のM&A仲介会社で断られた方からのご相談も数多くお受けしています。相談は無料で、秘密は厳守いたします。
まとめ
会社が潰れそうな状況でも、やるべきことには順番があります。まず資金が持つ期間、借入と保証の内容、事業に残る価値を確認し、そのうえでリスケジュールから法的整理まで、状況に合った手を早めに検討することが大切です。時間が経つほど選べる道は減っていきますので、迷っている今この瞬間が、一番動きやすいタイミングかもしれません。
連帯保証の解除は、制度を知っていることと、実務として外せることが別の話になる分野です。金融機関が見るのは返済の見通しと数字の裏付けであり、財務とM&Aの実務経験がものを言います。あさひ国際会計株式会社では、弁護士など専門家と連携しながら、経営者保証ガイドラインに基づく解除・整理を支援しています。NHKスペシャルや週刊ダイヤモンド、物流ウィークリーなどのメディアでも取り上げられてきました。
お一人で抱え込まず、まずはお話を聞かせてください。お電話は03-5657-7496(平日9:00〜19:00)、またはお問い合わせフォームからご連絡ください。相談は無料、秘密は厳守いたします。
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取り得る選択肢を比べたい方は、次にこちらをご覧ください。
→ 自己破産しないで会社をたたむ方法|借金・連帯保証が残る社長の「第三の選択肢」
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この記事を書いた人
あさひ国際会計株式会社 代表取締役 金子広夢
東京都中央区日本橋兜町17番2号 兜町第6葉山ビル4階/中小企業庁 M&A支援機関登録制度 登録支援機関
連帯保証の解除を伴う再生型M&Aを専門に、年間60件以上のM&A仲介に携わっています。
NHKスペシャル・週刊ダイヤモンドなどメディア掲載多数。
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最終更新日: 2026年8月17日
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