目次
この記事の対象と結論
会社が倒産したら、社長も自己破産するのか。従業員や取引先への影響はどうなるのか。借入の連帯保証を抱え、先が見えなくなっている経営者に向けた記事です。
会社の倒産と社長個人の自己破産は、別の手続きです。ただし、社長が会社の借入を連帯保証していれば、会社で返せない部分を請求される可能性があります。
一方、会社の出口は法人破産だけではありません。通常清算、特別清算、民事再生、株式譲渡、事業譲渡も検討対象です。
支払いが止まる前に、会社・事業・借入・個人保証を分けて調べる。 そうすれば、雇用や取引、社長の生活を残せる余地が見えてきます。
「会社が倒産する」と何が始まるのか
倒産は法律上の手続名ではない
「倒産」は、法律に定められた一つの手続名ではありません。債務を払えなくなった状態や、その後の処理を広く指す日常語です。
独立行政法人国民生活センターの「国民生活」2025年3月号では、裁判所が関与する倒産手続を次のように整理しています。
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| 分類 | 主な手続 | 事業の扱い |
|---|---|---|
| 清算型 | 破産 | 終了へ向かう |
| 清算型 | 特別清算 | 清算して終了 |
| 再建型 | 民事再生 | 継続を目指す |
| 再建型 | 会社更生 | 継続を目指す |
破産法第1条は、債務者の財産を適正かつ公平に清算することを目的に掲げています。同時に、経済生活の再生機会を確保することも目的です。
「倒産するらしい」という言葉だけでは、その後は決まりません。使う手続きにより、事業、雇用、借入の扱いが変わるのです。
支払不能と債務超過は別の状態
支払不能とは、弁済期にある債務を一般的かつ継続的に払えない状態です。破産法第2条第11項に定義されています。
決算書では資産が負債を上回っていても、現金が尽きれば支払いは止まります。不動産や設備をすぐ換金できない会社では、帳簿上の余力があっても安心できません。
債務超過は、負債が資産を上回る状態です。ただし、債務超過になった日から営業できなくなるわけではありません。入出金が回っていれば、事業を続けている会社もあります。
反対に、純資産がプラスでも資金繰りは詰まります。危険度を把握するには、次の資料を同じ日付でそろえます。
- 預金口座ごとの残高
- 今後13週間の入出金
- 借入ごとの返済予定
- 給与と税金の支払日
- 売掛金の入金予定
- 連帯保証の対象額
数字を並べると、資金が不足する週が見えます。そこで初めて、残された時間から出口を比べられます。
法人破産では財産を自由に動かせなくなる
裁判所が破産手続開始を決定すると、会社の財産は破産手続の中で処理されます。通常は破産管財人が選任され、財産の調査、換価、債権者への配当を担います。
この段階で経営者が在庫を安く処分したり、親しい取引先だけに返済したりするのは危険です。資産の移動や支払いの順番は、後から検証される可能性があります。
会社法第471条では、破産手続開始の決定も解散事由の一つです。ただし、破産した会社が通常清算を進めるわけではありません。会社法第475条の例外により、財産関係は破産手続で処理されます。
申立てを検討するときは、資料を隠さず残します。
- 直近の決算書と試算表
- 預金通帳と資金繰り表
- 借入金の返済予定表
- 売掛金と買掛金の一覧
- 従業員と給与の一覧
- 税金と社会保険料の状況
- 保証契約書と担保資料
- 資産、設備、在庫の明細
申立ての準備や財産の扱いは、依頼する弁護士の指示に沿って進めます。会社資金を何に使うかも、独断で決めないほうが安全です。
解散・清算と破産は同じではない
借入や買掛金を支払える会社なら、株主総会で解散を決議し、通常清算へ進む余地があります。
株式会社の任意解散には、会社法第309条第2項による特別決議が必要です。解散後は清算人が財産を換価し、債務を支払います。残余財産があれば株主へ分配し、清算結了の登記をおこないます。
清算株式会社に債務超過の疑いがある場合は、特別清算が候補になることもあります。会社法第510条は、清算の遂行に著しい支障がある場合や、債務超過の疑いがある場合を開始原因としています。
破産は裁判所が関与する法的倒産手続です。解散は会社が終わる原因や状態を示し、清算はその後の財産関係を片づける手続を指します。
詳しくは廃業とM&Aの比較|メリット・デメリットと判断基準を解説をご覧ください。
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社長・家族・自宅・連帯保証はどうなるのか。会社の倒産と社長個人の破産を分けて整理し、事業を譲る道まで。赤字・債務超過の会社のM&Aを専門に扱い、M&A仲介で年間60件以上の成約実績がある会計事務所がまとめました。
倒産すると従業員・取引先・公租公課はどうなるか
従業員の雇用と未払賃金
事業を停止して法人破産へ進む場合、従業員との雇用契約も終了へ向かいます。解雇の時期や説明方法は、申立ての準備と切り離せません。
給与を払えない可能性があるなら、対象者、金額、支払日を確定します。労働基準法第24条は、賃金を毎月1回以上、一定の期日に支払うよう定めています。
退職者から請求を受けた場合は、同法第23条が関係します。使用者は、請求を受けてから7日以内に賃金を支払うこととされています。争いがある場合も、異議のない部分は対象です。
倒産により賃金が未払いになった従業員は、未払賃金立替払制度を利用できる場合があります。立替払額は未払賃金総額の80%です。
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| 退職時の年齢 | 未払賃金上限 | 立替払上限 |
|---|---|---|
| 45歳以上 | 370万円 | 296万円 |
| 30歳以上45歳未満 | 220万円 | 176万円 |
| 30歳未満 | 110万円 | 88万円 |
出典は労働者健康安全機構の「未払賃金の立替払制度の概要」です。賞与、解雇予告手当、延滞利息などは対象に含まれません。未払賃金総額が2万円未満の場合も対象外です。
退職や倒産手続の申立て、立替払の請求には期間の条件があります。従業員へ制度名を伝えるだけでは足りません。破産管財人等による証明を含め、手順を確認する必要があります。
取引先との契約や買掛金
仕入先への買掛金、外注費、賃料を払えなくなると、商品の供給停止や契約解除につながることがあります。ただし、すべての契約が同じ時点で終了するとは限りません。
倒産が近いと感じても、特定の取引先だけへ優先的に支払う判断には注意が要ります。後の法的手続で、その支払いが検証される可能性があるためです。
一方、事業を他社へ譲る場合は、契約をどう引き継ぐかが焦点になります。事業譲渡では承継する資産や契約を選びます。相手方の承諾が必要な契約もあるため、一覧化が先です。
情報の伝え方も難しいところです。資金難を無計画に広く伝えると、仕入停止や顧客離れが早まるおそれがあります。誰に、何を、いつ説明するかを決めます。
従業員、主要取引先、金融機関では、必要な説明が異なります。法的整理を予定する場合は、説明の時期を弁護士と確認してください。
税金と社会保険料の滞納
税金や社会保険料を滞納すると、督促や差押えに進む可能性があります。金融機関への返済だけを止め、公租公課をそのままにする判断にも注意が要ります。
国税通則法第46条第2項には、納税の猶予があります。事業の廃止や休止、著しい損失などにより一時に納付できない場合、申請に基づき1年以内の猶予が認められることがあります。
国税徴収法第151条の2には、申請による換価の猶予があります。納付により事業継続や生活維持が難しくなるおそれがあり、納税への誠実な意思がある場合の制度です。
換価の猶予は、納期限から6か月以内の申請が要件です。財産目録や担保に関する書類なども求められます。
納税の猶予と換価の猶予は、根拠法と要件が異なります。申請すれば認められる仕組みでもありません。税目、滞納額、納期限、督促状の有無を分けて確認します。
厚生年金保険法第86条では、督促状に指定する期限について定めています。指定期限は、督促状を発した日から10日以上を経過した日です。その期限までに納付しなければ、国税滞納処分の例による処分が可能とされています。
手形や小切手が不渡りになった場合
手形や小切手を使っている会社では、決済日の資金不足が別の問題を生みます。
現在の制度名は「電子交換所」です。手形・小切手の交換は、2022年11月に手形交換所から電子交換所へ移行しました。
全国銀行協会「電子交換所」によると、6か月間に2回の不渡りを出すと取引停止処分を受けます。その後2年間、参加銀行との当座預金取引および貸出取引が禁止される制度です。
不渡りが迫っている段階で、資金移動や支払い順位を独断で変えるのは避けたいところです。決済日、必要額、入金予定を整理し、その前に専門家へ相談してください。
社長個人と連帯保証に起きること
会社と社長個人は別の主体
株式会社と社長個人は、法律上は別の主体です。会社が破産しても、社長が同時に自己破産すると決まるものではありません。
社長個人へ影響が及ぶ主な原因は、次のとおりです。
- 借入を連帯保証している
- 個人資産を担保に入れている
- 個人名義の契約がある
- 会社と個人の資金が混在している
- 資産流出等の問題が疑われる
最初に、借入一覧と保証契約書を照合します。「社長だから保証人だろう」と考えるだけでは不十分です。契約ごとに、保証人、保証額、担保、変更履歴を見ます。
民法第446条は、保証契約に書面または電磁的記録を求めています。保証書の写しを探す作業には、法的な意味があるのです。
会社から社長への貸付金や、社長から会社への貸付金も分けます。決算書の勘定科目だけで判断せず、実際の資金移動まで確認してください。
連帯保証人には直接請求が及びうる
通常の保証人には、まず主たる債務者へ請求するよう求める権利があります。これが民法第452条の催告の抗弁です。
主たる債務者に返済できる財産があり、執行も容易だと証明できる場合、先にその財産へ執行するよう求める権利もあります。民法第453条の検索の抗弁です。
連帯保証人は、民法第454条により、この2つの権利を持ちません。そのため、会社で返済できなければ、社長個人へ請求が及ぶ可能性があります。
保証額は契約ごとに異なります。個人根保証であれば、極度額も確認対象です。
民法第465条の2では、個人根保証契約に極度額がなければ効力を生じないとしています。追加融資や契約変更がある会社は、書類を日付順に並べます。
個人貸金等根保証契約では、元本確定期日も確認します。ただし、元本が確定しても保証責任が終了する意味ではありません。確定した元本についての責任は残ります。
詳しくは廃業したら連帯保証はどうなる?残る理由と整理の道をご覧ください。
自宅や預金への影響は契約で変わる
連帯保証の請求を受けたからといって、同じ日に自宅や預金を失うと決まるわけではありません。保証額、担保設定、資産状況、その後の整理方法で流れが変わります。
自宅に会社借入の担保が設定されている場合と、担保がない場合では扱いが異なります。住宅ローンの残高や名義、共有持分も確認対象です。
個人の自己破産に進む場合でも、すべての財産が処分対象になるとは限りません。破産法第34条第3項第1号などにより、99万円までの現金は自由財産とされています。預貯金は、この「現金」と同じ扱いではありません。
破産手続開始決定を受けても、選挙権や被選挙権は失いません。戸籍に破産の事実が記載されることもありません。一方、信用情報や一部の資格には影響が生じます。
自己破産が適切かは、保証額だけでは決められません。収入、生活費、自宅、税金、他の個人債務を含め、弁護士が法的な選択肢を確認します。
経営者保証に関するガイドラインの要件
経営者保証に関するガイドラインは、一定の要件を満たす場合に保証債務の整理を求める枠組みです。
全国銀行協会と日本商工会議所を事務局とする研究会が、平成25年12月5日に制定しました。運用開始は平成26年2月1日です。
保証債務の整理を申し出る要件は、保証を付けない融資の要件とは別です。ガイドライン7.(1)では、次の要件をすべて満たすことが求められています。
1. 保証契約が第3項の要件を満たす
2. 会社の債務整理手続も進んでいる
3. 債権者に経済合理性が期待できる
4. 免責不許可事由が生じていない
2つ目は、会社側の手続に関する要件です。主たる債務者である会社が、法的債務整理または準則型私的整理を申し立てている必要があります。
法的債務整理には、破産、民事再生、会社更生、特別清算があります。ガイドラインの利用と同時に申し立てる場合のほか、手続が係属中または終結済みの場合も対象に含まれます。
準則型私的整理には、中小企業活性化協議会の再生支援スキーム、事業再生ADR、特定調停等があります。こちらも、申立てとガイドライン利用の関係を確認しなければなりません。
つまり、社長個人が保証の整理だけを単独で申し出れば足りる制度ではありません。会社の債務整理と、個人保証の整理を対応させる枠組みです。
さらに、破産手続による配当より多くの回収が見込めるなど、対象債権者にも経済的な合理性が期待できることが求められます。破産法第252条第1項のうち、第10号を除く免責不許可事由が生じていないことも要件です。
早期に事業再生や清算へ着手した場合は、一定期間の生計費に相当する額や、華美でない自宅等を残存資産に含める検討も示されています。どこまで認められるかは、回収見込額の増加などを踏まえた判断です。
制度があるだけで保証債務が整理されるわけではありません。会社側の手続、保証契約、資産状況をそろえ、必要に応じて弁護士へ委任します。
破産以外の出口は何を残せるかで比べる

通常清算は全債務を払える会社が対象
会社の資産で借入や買掛金を支払えるなら、株主総会で解散を決議し、通常清算へ進む余地があります。
解散後は、債権者へ債権を申し出るよう官報公告をおこないます。判明している債権者には個別の催告も必要です。会社法第499条により、申出期間は2か月未満にできません。
解散と清算人の登記は、本店所在地で原則として解散の日から2週間以内におこないます。清算結了の登記は、決算報告が株主総会で承認された日から2週間以内です。
登録免許税は次の金額です。
| 登記 | 登録免許税 |
|---|---|
| 解散 | 3万円 |
| 清算人等 | 9,000円 |
| 清算結了 | 2,000円 |
合計は4万1,000円です。官報公告の実費や司法書士報酬などは含みません。
帳簿上は資産超過でも、売掛金を回収できなければ全債務を払えない場合があります。通常清算を選べるかは、資産の実在性と換価額から判断します。
法人破産と特別清算
支払不能にあり、自力で債務を返せない場合は、法人破産が検討対象になります。資金や事業価値が残っていないなど、法的整理が適切な会社もあります。
東京地方裁判所の令和8年1月1日版資料では、法人の自己破産申立手数料は1,000円です。管財事件の自己破産申立事件では、予納金の基準額が最低20万円とされています。
さらに、法人1件あたり16,264円が加わります。予納郵券は4,950円です。
これらは裁判所へ納める費用です。弁護士費用は別に必要で、全国一律の報酬基準はありません。料金体系は依頼先や事案により異なります。
本人申立てや債権者申立ての管財事件には、負債総額に応じた別の基準があります。そのため、自社の申立てに最低20万円の基準が当てはまるとは限りません。
費用を用意できないときは、会社資産の換価可能性も含めて弁護士へ伝えます。残った会社資金を申立費用に使えるかも、支払い前に確認してください。
特別清算は、すでに解散して清算中の株式会社が対象です。会社法第511条第2項では、清算株式会社に債務超過の疑いがある場合、清算人が申立てをするよう定めています。
民事再生は事業継続の資金も要る
民事再生は、事業を続けながら債務の整理を目指す裁判所の手続です。
民事再生法第1条は、債権者の多数の同意と裁判所の認可を受けた再生計画などにより、事業または経済生活の再生を図ると定めています。計画を作るだけでは進みません。
検討時には、次の条件を数字で確かめます。
- 本業の収支を改善できるか
- 手続中の運転資金があるか
- 主要取引を維持できるか
- 再生計画を履行できるか
- 経営体制を組み直せるか
売上があっても、仕入代金や給与を払えなければ継続は難しくなります。申立て後の資金繰りまで作り、事業を残す現実性を判断します。
M&Aなら事業と雇用を引き継げる場合がある
会社全体または事業に価値が残っていれば、M&Aで第三者へ引き継ぐ余地があります。赤字や債務超過でも、買い手候補は純資産だけを見ているわけではありません。
評価される可能性があるのは、次のような資産です。
- 継続性のある顧客基盤
- 経験を持つ従業員
- 事業に必要な許認可
- 稼働中の設備や車両
- 商圏や営業拠点
- 技術や運営ノウハウ
当社が支援して成約した案件のうち、財務概要が残る9件では、およそ3分の2が債務超過でした。
運送業で売上1億円台、債務超過3,000万円規模、従業員10名前後の会社も含まれます。売上5億円規模に対し、借入が売上を上回る運送業の例もありました。
会社の規模や債務超過だけで、譲渡の可否は決まりません。ただし、買い手候補へ説明できる事業価値と、引継ぎ後の収支が必要です。
詳しくは債務超過の会社を買ってくれる会社の探し方をご覧ください。
出口を選ぶために最初にそろえる情報

13週間の資金繰りを週単位で作る
年単位の事業計画より先に、短期の資金繰りを作ります。少なくとも今後13週間について、入金と支払いを週ごとに並べます。
1. 口座ごとの預金残高を確定する
2. 入金予定を確度別に分ける
3. 給与と税金の支払日を入れる
4. 借入返済と買掛金を記載する
5. 資金が不足する週を特定する
売掛金は、請求額をそのまま入れないでください。入金日と回収可能性を確認します。
返品、相殺、入金遅れがあり得る金額は分けます。楽観的な資金繰り表では、相談や手続を始める時期を誤ります。
不足する金額と日付が見えれば、追加資金でつなぐのか、事業譲渡を急ぐのか、法的整理の準備へ移るのかを比べられます。
保証契約と担保を借入ごとに確認する
借入金の合計額だけでは、社長個人への影響を判断できません。契約ごとに次の項目を整理します。
- 金融機関と借入残高
- 次回返済日と返済額
- 連帯保証人の氏名
- 根保証の極度額
- 担保となる資産
- 条件変更の履歴
保証書が見つからない場合は、契約書、変更契約書、返済予定表をひとまとめにします。代表者交代や借換えをした会社では、保証契約が途中で変わっていることもあります。
自宅が担保に入っているなら、登記事項や住宅ローンの残高も確認します。会社の借入と個人の住宅ローンを混ぜないようにしてください。
M&A契約だけでは保証解除は完了しない
中小M&Aガイドライン第3版では、経営者保証の解除または引継ぎを、最終契約で取り決める共通の主要項目に位置づけています。
ただし、売り手と買い手が合意しても、金融機関との保証契約が自動的に消えるわけではありません。正式な解除や移行は、金融機関等の判断によります。
M&A支援機関協会は、自主規制ルールを改正しました。2025年1月1日施行のルールでは、最終契約書の草案へ経営者保証の解除を譲受け事業者に義務付ける条文案を盛り込むよう定めています。
譲受け事業者の資力調査や、M&A成立後のリスク事項に関する説明も規定されました。
別の仕組みとして、特定事業者リストがあります。運用開始は2024年10月1日です。不適切な譲受け事業者の情報を加盟社間で共有します。
M&A取引の実行日から60営業日以内に経営者保証が解除されない場合、掲載対象になりえます。2025年1月施行の条文ルールとは、開始時期も役割も異なります。
当社でこれまで成約に至った案件では、いずれも連帯保証の解除まで見届けています。ただし、金融機関の同意が前提です。すべての会社で同じ結果になると言い切れるほど単純ではありません。
相談相手は扱う領域から選ぶ
会社の出口には、法律、会計、税務、労務、M&Aが重なります。相談相手は肩書だけで決めず、扱う領域を確認します。
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| 相談相手 | 主に扱う領域 | 確認事項 |
|---|---|---|
| 弁護士 | 法的整理・保証 | 倒産案件の経験 |
| 税理士等 | 会計・税務 | 資産と税負担 |
| M&A専門家 | 譲渡・買い手探索 | 再生案件の成約 |
| 社労士 | 労務・社会保険 | 未払給与の対応 |
破産手続きを主に扱う専門家と、事業を残す前提の再生を扱う専門家では、得意分野が異なります。
他のM&A仲介会社に断られたとしても、それだけで譲渡できないとは決まりません。赤字・債務超過案件の取扱経験や、連帯保証を含めた進行方法を確認します。
状況によっては、破産や清算などの法的整理が適切な場合もあります。M&Aだけに絞らず、同じ資料を使って選択肢を比べてください。
あさひ国際会計株式会社は、金融機関との協議に必要な資料を整えます。事業価値の説明資料や、M&Aの条件設計も担当します。
これらを通じて、経営者ご本人がおこなう協議を支えます。交渉や法的手続が必要な場面では、経営者ご本人と、依頼を受けた弁護士等が主体となります。
よくある質問
会社が倒産すると社長も自己破産しますか
会社の倒産と社長個人の自己破産は別の手続です。社長が連帯保証している借入額、個人資産、収入、税金、他の債務を確認して判断します。保証債務を別の方法で整理できる場合は、個人破産以外の余地もあります。個別の法的判断は弁護士へ確認してください。
倒産すると従業員の給与はどうなりますか
会社に支払える資金があれば、会社から支払います。支払えない場合は、未払賃金立替払制度の対象になる可能性があります。立替払額は未払賃金総額の80%で、退職時の年齢ごとに上限があります。賞与や解雇予告手当は対象外です。退職、倒産手続、請求の時期にも条件があります。
債務超過でも会社を譲れますか
債務超過だけで譲渡の可否は決まりません。顧客、従業員、許認可、設備、技術などに引継ぐ価値があれば、買い手候補が現れる場合があります。当社の成約案件でも債務超過の会社が含まれます。ただし、M&Aの成立と連帯保証の解除は同じ判断ではなく、保証解除には金融機関の同意が関わります。
法人破産の費用を払えない場合はどうなりますか
法人破産には、裁判所へ納める費用と弁護士費用がかかります。東京地方裁判所の令和8年1月1日版資料では、自己破産申立ての管財事件で予納金の基準額が最低20万円です。法人1件あたり16,264円、予納郵券4,950円なども必要になります。ただし、本人申立て等には別の基準があります。費用を用意できない場合は、換価できる会社資産や申立ての方法を含め、弁護士へ早い段階で伝えてください。
まとめ
会社が倒産すると、会社の財産、従業員の雇用、取引先との契約、借入がそれぞれ処理されます。社長が連帯保証していれば、会社で返せない部分が個人の問題へ移る可能性もあります。
それでも、「倒産」という言葉だけで結末は決まりません。通常清算、法人破産、特別清算、民事再生、M&Aでは、残せるものが異なります。
まず、13週間の資金繰り表を作ってください。借入一覧、保証契約書、従業員一覧もそろえます。その資料を使い、法的整理と事業承継の両面から出口を比べます。
あさひ国際会計株式会社への相談は無料です。着手金はありません。成功報酬は成約時に譲渡代金から精算するため、売り手の手元からの持ち出しは0円です。
平日の営業時間内のご連絡には、最短当日に対応します。
▶ 関連資料:『会社が倒産したら、自己破産するしかないのか?』(全20ページ・無料)をダウンロードいただけます。
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この記事を書いた人
あさひ国際会計株式会社 代表取締役 金子広夢
東京都中央区日本橋兜町17番2号 兜町第6葉山ビル4階/中小企業庁 M&A支援機関登録制度 登録支援機関
連帯保証の解除を見据えた再生型M&Aを専門に、年間60件以上のM&A仲介の成約実績があります。
他社で断られた案件のご相談も承っています。ご相談は無料です。
無料相談はこちら / お急ぎの方はお電話でも承ります 03-5657-7496
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最終更新日: 2026年9月28日