赤字・債務超過の中小企業のM&A、事業再生、清算に出てくる言葉の用語集です。会社の借入の連帯保証人になっている経営者に向けて、各用語の意味と、会社の債務・個人の保証との関係を、会社法・破産法などの条文と官公庁の資料をもとに1語1ページで説明します。
会社を譲る・引き継ぐ手続
- 事業譲渡事業譲渡とは、会社が事業の全部または一部を、資産・契約・従業員などを個別に移す形で他社に譲ることです。
- 株式譲渡株式譲渡とは、会社の所有者である株主が、持っている株式を他者に売ることです(会社法127条)。
- 会社分割会社分割とは、会社が事業に関して持つ権利義務の全部または一部を、他の会社(吸収分割)、または分割で新しく設立する会社(新設分割)に承継させる手続です(会社法2条29号・30号)。
- 第二会社方式第二会社方式とは、赤字・債務超過の会社の事業を別の会社(第二会社)に移し、元の会社を清算するなどして整理する方法の、実務上の呼び名です。
債権者と債務に関わるルール
- 詐害事業譲渡詐害事業譲渡とは、譲渡会社が、譲受会社に承継されない債務の債権者(残存債権者)を害することを知りながら、事業を譲渡することです。
- 商号続用の責任商号続用の責任とは、事業を譲り受けた会社が譲渡会社の商号を引き続き使う場合に、譲受会社も、譲渡会社の事業によって生じた債務を弁済する責任を負うという、会社法22条1項のルールです。
- 債務超過債務超過とは、会社の財産をすべて使っても、負債を完済できない状態のことです。
- 特別清算特別清算とは、すでに解散して清算中の株式会社に、債務超過の疑いなどがあるときに、裁判所の監督のもとで行う清算手続です(会社法510条以下)。
連帯保証と融資の制度
- 経営者保証ガイドライン経営者保証ガイドラインとは、中小企業の借入で経営者個人の保証に頼らない融資のあり方と、すでに負っている保証債務を整理するときの準則を示した指針です。
- 企業価値担保権企業価値担保権とは、事業性融資の推進等に関する法律(令和6年法律第52号)で新設された担保権で、会社の総財産(将来取得する財産を含む)を一体として担保にできます。
相談先と支援制度
- 中小企業活性化協議会中小企業活性化協議会とは、産業競争力強化法に基づき47都道府県すべてに置かれた公的機関で、収益力の改善や事業再生を目指す中小企業の相談に、無料で応じます。
- M&A支援機関登録制度M&A支援機関登録制度とは、中小企業庁が設けた、M&Aの仲介業者やFA(フィナンシャル・アドバイザー)を登録して公表する制度です。
この用語集の使い方
各ページは、冒頭で用語の意味を言い切り、そのあとに条件・注意点、中小企業の社長にとっての意味、関連する用語、出典の順に並べています。条文の核心は『』で原文のまま引用し、e-Gov 法令検索などの原文へのリンクを付けています。
この用語集は一般的な制度の説明です。個別の会社への当てはめは、弁護士など専門家にご相談ください。条文は e-Gov 法令検索の原文で確認しています(2026年10月23日時点)。法令や制度は改正されることがあります。
赤字・債務超過の会社のM&Aや連帯保証のご相談は、あさひ国際会計(03-5657-7496・平日9:00〜19:00)まで。相談先の選び方は赤字・債務超過の会社は、どこに相談すればいいかにまとめています。