この記事の対象と結論

この記事は、会社の借入に連帯保証を入れており、資金繰りや廃業に不安を抱える経営者を対象にしています。

自己破産とは、裁判所の関与のもとで財産と債務を整理する法的手続です。会社の破産と経営者個人の自己破産は別の手続であり、会社が破産しても、経営者の連帯保証まで自動的になくなるわけではありません。

一方、資金繰りが苦しい会社の出口は、破産だけではありません。事業に買い手から見た価値があれば、債務超過でもM&Aを検討できる場合があります。

大切なのは、「破産するか、しないか」を最初に決めることではありません。会社、事業、従業員、連帯保証を分けて整理し、残せるものを確かめてから出口を選ぶことです。

自己破産とは裁判所を通じて財産と債務を整理する手続

「破産」と「自己破産」の意味

破産とは、債務者の財産を換価し、債権者へ適正かつ公平に配当するための裁判手続です。

破産法1条は、財産等の適正かつ公平な清算だけでなく、債務者について「経済生活の再生の機会の確保」を図ることも目的に掲げています。破産は、単に失敗を確定させる制度ではありません。債務関係を整理し、その後の生活を立て直すための制度でもあります。

一般に「自己破産」は、債務者自身が破産手続開始を申し立てる場合を指します。個人だけでなく、法人が自ら申し立てる場合も自己破産と呼ばれます。

ただし、会社の破産と経営者個人の破産は区別が必要です。法人と個人は、法律上それぞれ別の主体だからです。

支払不能と債務超過は同じではない

破産法2条11項は、支払不能を「弁済期にある債務を一般的かつ継続的に弁済することができない状態」と定義しています。

たとえば、帳簿上は資産が負債を上回っていても、預金がなく、期限を迎えた支払いを続けられない場合があります。資産超過でも支払不能になり得るということです。

反対に、債務超過だからといって、その時点で事業を止めなければならないとは限りません。債務超過は、貸借対照表上で負債が資産を上回る状態です。毎月の資金繰りが回っている会社もあります。

→ 横にスクロールできます

状態 見るもの 意味
支払不能 資金繰り 期限どおり払えない
債務超過 貸借対照表 負債が資産を上回る
赤字 損益計算書 収益より費用が多い
資産超過 貸借対照表 資産が負債を上回る

赤字、債務超過、支払不能は重なることがありますが、同じ意味ではありません。自社がどの状態にあるかで、検討できる選択肢も変わります。

詳しくは、債務超過の会社を買ってくれる会社の探し方をご覧ください。

法人破産と個人の自己破産は別の手続

会社が借入金を返済できず、法人破産を申し立てたとします。その場合、会社の財産と債務は法人の破産手続で処理されます。

しかし、経営者個人が会社の借入を連帯保証していれば、金融機関は保証契約に基づいて経営者へ請求できます。会社の破産だけで、個人の保証債務が消えるわけではありません。

そのため、経営者保証のある会社では、少なくとも次の二つを分けて考えます。

  • 会社の事業と法人債務をどうするか
  • 経営者個人の保証債務をどうするか

会社は破産し、経営者も自己破産する組み合わせがあります。一方、会社の事業を譲渡し、経営者個人の破産を回避できる可能性もあります。

会社だけを見て結論を出すと、連帯保証や生活再建の設計が後回しになりかねません。

破産、解散、清算、倒産の違い

「倒産」は、法令上の正式な手続名ではありません。経済的に行き詰まった状態や、破産などの手続きをまとめて表す日常語です。

「解散」は、会社が通常の事業活動を終える原因となる法律上の出来事です。会社法471条では、株主総会の決議や破産手続開始の決定などが解散事由とされています。

通常の任意解散では、解散後に清算をおこないます。ただし、破産手続開始によって解散した会社は、破産手続の中で財産と債務が処理されます。

→ 横にスクロールできます

用語 おもな意味 裁判所の関与
倒産 経営破綻の総称 場合による
解散 事業活動を終える契機 場合による
清算 財産と債務の整理 通常は限定的
破産 法的な清算手続 あり

会社を閉めることと、破産することは同義ではありません。債務を支払える会社なら、解散と通常清算で法人を終えられる場合があります。

会社が破産すると経営者と連帯保証はどうなるのか

一括りにせず確認する
破産で分ける三対象

会社の財産は破産手続の中で処理される

法人の破産手続が始まると、会社の財産は破産手続の中で換価され、債権者への配当に充てられます。代表者が自由に処分できる状態ではなくなります。

在庫、機械、車両、売掛金なども確認の対象です。取引先からの入金予定や、第三者への貸付金があれば、それらも会社財産として整理されます。

申立てを考え始めた後に、一部の債権者だけへ支払ったり、会社資産を安く移したりする行為は、手続へ影響するおそれがあります。資産を隠すことも避けなければなりません。

そのため、法的整理が現実的になった段階では、支払いと資産処分を自己判断で進めず、破産実務を扱う弁護士へ事実を開示する必要があります。

連帯保証人には直接請求が及び得る

民法446条では、保証人は主たる債務者が履行しないときに、履行する責任を負うとされています。保証契約は書面でなければ効力を生じません。電磁的記録も書面とみなされます。

通常の保証人には、先に主たる債務者へ請求するよう求める「催告の抗弁」があります。また、一定の場合には、先に主たる債務者の財産へ執行するよう求める「検索の抗弁」もあります。

しかし、民法454条により、連帯保証人にはこの二つの権利がありません。会社への回収を終えてからでなければ請求できない、という関係ではないのです。

確認すべき資料は次のとおりです。

  • 金銭消費貸借契約書
  • 保証契約書や保証書
  • 返済予定表
  • 信用保証協会の関係書類
  • 担保設定に関する資料
  • 条件変更時の契約書類

「たしか保証したはず」という記憶だけで判断せず、契約書の写しを集めます。保証先、対象債務、極度額、担保の有無を確認するためです。

個人も自己破産するかは別に判断する

会社が破産した後、経営者個人に保証債務を払えるだけの資力がなければ、個人の自己破産が選択肢になります。

ただし、会社と同時に個人も自己破産する以外の整理方法が検討される場合もあります。「経営者保証に関するガイドライン」には、一定の要件を満たす保証人が保証債務の整理を申し出る枠組みがあります。

保証債務の整理を申し出るには、主たる債務者について法的債務整理や準則型私的整理が進んでいることなど、複数の要件を満たす必要があります。また、破産による配当より多い回収が見込めるなど、対象債権者にとっての経済合理性も求められます。

これは、法人と個人の資産を分けていれば直ちに使える制度ではありません。保証を求めない融資の要件と、保証債務を整理する要件は別に定められています。

個別の適用可能性は、保証契約、会社の整理方法、個人資産などを踏まえて確認します。

家族が当然に返済義務を負うわけではない

会社が破産したという理由だけで、配偶者や子どもが借入金の返済義務を負うわけではありません。

家族が保証人や連帯保証人になっている場合は別です。家族名義の不動産が担保に入っている場合も、その契約関係を確認しなければなりません。

経営者個人が自己破産した場合でも、家族自身の財産が直ちに処分対象になるという意味ではありません。ただし、実質的には経営者の財産なのに家族名義にしていた場合などは、詳しい確認が必要です。

不安があるときは、次の点を切り分けます。

  • 誰が債務者になっているか
  • 誰が保証契約へ署名したか
  • 誰の財産に担保が付いているか
  • 財産取得の資金を誰が負担したか

家族へ説明する際も、「会社が破産すれば家も何もかも失う」と一括りにしないことが大切です。契約と財産の名義を確認してから、影響の範囲を整理します。

詳しくは、廃業したら連帯保証はどうなる?残る理由と整理の道をご覧ください。

個人が自己破産した後に変わることと残るもの

財産のすべてを失うわけではない

個人の自己破産では、換価できる財産が破産財団に組み入れられ、債権者への配当に充てられます。一方、生活の再建に必要な一定の財産は手元に残せます。

破産法34条3項1号などにより、99万円までの現金は自由財産とされています。この99万円は現金についての基準であり、預貯金を同じ枠で扱うものではありません。

個別の財産が残せるかどうかは、その種類、価値、地域の裁判所における運用などにも関係します。自宅、自動車、保険、退職金見込額などは、個別に評価が必要です。

また、破産手続開始後に得た収入まで、すべて手続へ差し出すという制度ではありません。手続後の生活を成り立たせることも、破産法が掲げる目的に含まれています。

信用情報には一定期間登録される

自己破産をすると、信用情報機関に破産などの情報が登録されます。その間は、新たな借入やクレジット契約の審査へ影響する可能性があります。

登録期間は、機関や情報の種類によって異なります。

→ 横にスクロールできます

信用情報機関 おもな情報 登録期間
CIC 支払状況情報 終了後5年以内
JICC 取引事実情報 終了後5年以内
KSC 官報情報 決定後7年以内

CICは、異動情報を契約期間中および契約終了後5年以内としています。JICCも、2019年10月1日以降の契約では、契約継続中および契約終了後5年以内です。

全国銀行個人信用情報センターは、破産手続開始決定等の官報情報を、その決定を受けた日から7年を超えない期間、登録するとしています。

これは、将来にわたり金融サービスを利用できないという意味ではありません。実際の審査は、各事業者がその時点の申込内容などを踏まえて判断します。

戸籍や選挙権への誤解

裁判所の説明資料では、破産手続開始決定を受けても、選挙権と被選挙権は失わないとされています。破産の事実が戸籍に記載されることもありません。

公的年金の受給権も、自己破産によって失われるものではありません。国民年金法24条は、給付を受ける権利について、原則として譲渡や差押えを認めていません。

自己破産したことが勤務先へ一律に通知される制度でもありません。ただし、資格制限の対象となる仕事や、勤務先との関係で申告が必要な場合は別途確認が要ります。

「自己破産したら社会生活ができなくなる」という理解は正確ではありません。変わることと、変わらないことを分けて考える必要があります。

一部の資格や職業には一時的な制限がある

破産手続開始の決定から復権まで、一部の資格や職業には法律上の制限があります。

たとえば、弁護士法7条4号は、破産手続開始の決定を受けて復権を得ない者を欠格事由としています。警備業法にも、警備員について同様の規定があります。

制限は、すべての職業に及ぶものではありません。会社員や一般的な事業活動が一律に禁止される制度でもないのです。

裁判所の説明では、免責許可決定が確定すると復権します。免責を受けられなかった場合でも、破産手続開始決定から10年が経過した時点で、法律上の資格制限は消滅するとされています。

現在の仕事に資格が関係する場合は、申立て前に根拠法令を確認します。法人の破産と個人の自己破産を同時に考える経営者にとって、生活再建に直結する確認事項です。

自己破産にかかる費用と手続前の準備

裁判所へ納める費用

東京地方裁判所が公表する令和8年1月1日版の資料では、法人の自己破産の申立手数料は1,000円です。

自己破産申立ての管財事件では、予納金基準額として最低20万円に、法人1件あたり16,264円が加わります。中目黒庁舎で現金納付する場合、後者は17,000円です。

さらに、自己破産申立ての予納郵券は4,950円とされています。大型合議事件では6,000円です。

ただし、最低20万円の基準は、裁判所資料上の「管財事件(自己破産申立事件)」に関するものです。債権者破産申立事件と本人申立事件は別建てで、負債総額に応じた基準があります。

金額は事案に応じて変更されることがあります。申立先や申立方法を踏まえ、依頼する弁護士へ確認してください。

弁護士費用は別に必要になる

裁判所へ納める費用とは別に、依頼する弁護士の費用がかかります。

弁護士費用には全国一律の報酬基準がありません。会社の規模、債権者数、資産、従業員、資料の状態などを踏まえ、各事務所が料金を定めています。

相談時には、次の項目を確認します。

1. 着手時に必要な金額
2. 分割払いを相談できるか
3. 裁判所費用を含むか
4. 経営者個人の申立費用を含むか
5. 追加費用が発生する条件

手元資金が乏しい場合でも、費用がないという理由だけで放置しないことが大切です。資金が残っているうちなら、事業継続中の収入や資産換価を踏まえて準備できる場合があります。

会社資金を破産費用へ充てる方法には、資産管理や債権者間の公平との関係があります。自己判断で動かさず、弁護士の助言を受けて進めます。

相談前に集めたい資料

初回相談の段階で資料が完璧にそろっていなくても、相談を始めることはできます。ただし、現状を判断するには、数字と契約の確認が欠かせません。

まず、次の資料を集めます。

  • 直近の決算書
  • 最新の試算表
  • 預金通帳や入出金明細
  • 資金繰り表
  • 借入返済予定表
  • 保証契約書
  • 担保に関する資料
  • 売掛金と買掛金の一覧
  • 税金と社会保険料の状況
  • 従業員の賃金や退職金資料

資金繰り表がなければ、今後の入金と支払いを日付順に書き出します。給与、税金、社会保険料、借入返済、仕入代金などを分けると見通しが立ちます。

資料を捨てたり、数字を整えて見せたりする必要はありません。未整理の事実をそのまま専門家へ伝えるほうが、対応の選択肢を検討しやすくなります。

やってはいけない資産移動と支払い

資金繰りが厳しくなると、「家族へ財産を移したい」「親しい取引先だけ払いたい」と考えるかもしれません。しかし、申立て前の資産移動や偏った支払いは、破産手続で問題になる可能性があります。

少なくとも、次の行為は専門家へ相談せずに進めないでください。

  • 会社資産を無償で譲る
  • 相場より低い価格で売却する
  • 家族名義へ財産を移す
  • 一部の債権者だけへ返済する
  • 架空の債務や契約を作る
  • 帳簿や契約書を処分する

一方、従業員の給与や事業維持に必要な支払いをどう扱うかは、会社の状況により判断が分かれます。一律に支払いを止めればよいわけでもありません。

支払日が迫っているなら、支払先、金額、期日、会社への影響を一覧にします。そのうえで、弁護士へ優先順位の判断を求めるのが安全です。

破産を決める前に比較したい四つの出口

自主廃業と通常清算

会社にすべての債務を支払える資力があるなら、株主総会で解散を決議し、通常清算を進める選択肢があります。

株式会社の解散決議には、会社法309条2項に定める特別決議が必要です。解散後は、債権者への公告や個別催告、資産換価、債務の弁済などをおこないます。

通常清算は、債務を支払える会社を前提とする手続です。借入金、買掛金、税金、社会保険料、退職金などを払えない場合は、そのまま通常清算で終えることは難しくなります。

帳簿上は資産超過でも、売却できない在庫や回収困難な売掛金が多いことがあります。清算価値で見直すと、支払い原資が不足する場合もあるため注意が必要です。

法的整理で会社と債務を整理する

支払不能や債務超過にあり、事業継続が難しい場合は、破産などの法的整理が選択肢になります。

破産は清算型の手続です。これに対し、民事再生は事業や経済生活の再生を図ることを目的とします。民事再生法1条では、債権者の多数の同意と裁判所の認可を受けた再生計画を定めることなどが示されています。

特別清算は、すでに解散して清算中の株式会社について、清算の遂行に著しい支障がある場合や、債務超過の疑いがある場合に裁判所が関与する手続です。

どの手続きが合うかは、事業の収益性、債権者構成、資産、資金残高などで異なります。状況によっては、破産や清算が適切な場合もあります。

再生型M&Aで事業を引き継ぐ

会社全体の返済能力が乏しくても、事業そのものに価値が残っている場合があります。

買い手が見るのは、貸借対照表だけではありません。顧客、従業員、技術、許認可、設備、営業地域なども検討材料になります。

当社が支援して成約した案件では、財務概要が残る9件のおよそ3分の2が債務超過でした。売上1億円台で、債務超過3,000万円規模、従業員10名前後の運送業も含まれます。

これは、債務超過なら同じ結果になるという意味ではありません。買い手が引き継ぎたい事業価値があるか、実行までの時間が残っているかが影響します。

株式譲渡では法人格が変わらないため、会社の債務も会社に残ります。事業譲渡では承継対象を選べますが、契約、許認可、資産移転などの手続が必要です。

経営者保証の解除は、いずれの方法でも金融機関等の判断が関わります。M&A当事者の合意だけで、保証契約が自動的に消えるものではありません。

詳しくは、自己破産しないで会社をたたむ方法|借金・連帯保証が残る社長の「第三の選択肢」をご覧ください。

経営者保証の整理を組み合わせる

会社の出口と、経営者個人の保証債務の出口は、関連しています。しかし、同じ手続として一括処理されるとは限りません。

「経営者保証に関するガイドライン」は、一定の要件のもとで保証債務を整理する枠組みを示しています。早期に事業再生や事業清算へ着手した場合、一定期間の生計費に相当する額や、華美でない自宅等を残存資産に含めることが検討される場合もあります。

M&Aの場合も、保証解除は契約設計だけで完結しません。買い手の信用力や承継後の返済可能性を踏まえ、金融機関の同意を得る必要があります。

当社では、これまで成約に至った案件について、いずれも連帯保証の解除まで見届けています。ただし、金融機関の同意が前提です。すべての会社で同じ結果になると言い切れるほど単純ではありません。

金融機関との協議に必要な資料の整備、事業価値の説明資料の作成、M&Aの条件設計を通じて、経営者ご本人の協議を支えます。法的な手続や代理交渉が必要な場合は、依頼者が委任する弁護士等が担当します。

相談先の役割と出口を選ぶ判断基準

数字と契約から判断する
出口を選ぶ順序

弁護士が扱う領域

弁護士は、法人破産や個人の自己破産など、法的整理の代理を担います。債権者への受任通知、裁判所への申立て、破産管財人との対応なども、依頼内容に応じて扱います。

次の状態では、破産実務を扱う弁護士への相談を急ぐ必要があります。

  • 支払期限をすでに超えている
  • 給与の支払いが難しい
  • 差押えのおそれがある
  • 資産処分の判断に迷っている
  • 取引先から法的請求を受けた

破産手続きを主に扱う専門家と、事業を残す前提の再生やM&Aを扱う専門家では、得意分野が異なります。法的整理の準備と、事業譲渡の可能性調査を並行できる場合もあります。

税理士や会計の専門家が扱う領域

税理士や会計の専門家は、決算書、試算表、税務申告、納税状況などの整理を担います。

資金繰りが悪化した会社では、帳簿上の残高と実際の財産が合っていないことがあります。役員貸付金や仮払金が残り、法人と個人のお金が混在している場合も少なくありません。

会計資料を整えると、次のことが見えやすくなります。

  • 本当の資産価値
  • 回収可能な売掛金
  • 未計上の債務
  • 税金や社会保険料の滞納
  • 今後の資金不足時期

ただし、破産申立てや債権者との代理交渉は、依頼を受けた弁護士等の領域です。専門家ごとの役割を分けて依頼することが、誤解を減らします。

再生型M&Aの専門家が扱う領域

再生型M&Aの専門家は、赤字や債務超過の会社について、事業を引き継ぐ買い手がいるかを検討します。

通常の株価算定だけではなく、事業単位の収益、従業員、顧客基盤、設備、許認可などを整理します。そのうえで、株式譲渡や事業譲渡などのスキームを検討します。

相談先を選ぶときは、次の点を確かめてください。

1. 赤字・債務超過案件の経験
2. 連帯保証を含む条件設計の経験
3. 着手金と成功報酬の条件
4. 弁護士等との役割分担
5. 成約後の確認範囲

あさひ国際会計株式会社は、中小企業庁のM&A支援機関登録制度に登録しています。中小M&Aガイドライン第3版に対応した登録支援機関です。

相談は無料で、着手金はありません。成功報酬は成約時に譲渡代金から精算するため、売り手の手元からの持ち出しは0円です。

判断は会社・事業・個人に分ける

出口を選ぶ際は、一つの基準だけで決めないことが大切です。

次の三層に分けて考えます。

→ 横にスクロールできます

対象 確認すること 主な選択肢
会社 債務と支払能力 清算・法的整理
事業 収益と引継ぎ価値 継続・M&A
経営者 保証債務と生活 弁済・債務整理

会社を残せなくても、事業を別の会社へ引き継げる場合があります。事業を譲れても、旧会社の債務整理が別に必要なこともあります。

また、会社の借入が整理されても、経営者保証が残れば生活再建は終わりません。反対に、保証の問題だけを見て破産へ急ぐと、譲渡できた事業や雇用を失うおそれがあります。

比較の順番は、次のとおりです。

1. 支払不能の時期を確認する
2. 会社の資産と債務を確定する
3. 事業価値と買い手候補を調べる
4. 連帯保証と個人資産を確認する
5. 法的整理との実行可能性を比べる

時間が少ないほど、M&Aの選択肢は狭くなりやすくなります。差押えや事業停止の後では、顧客や従業員が離れ、事業価値が下がることがあるためです。

よくある質問

会社が自己破産すると社長も自己破産しますか

会社と社長個人は別の主体なので、法人破産によって社長個人も自動的に自己破産するわけではありません。ただし、社長が会社の借入を連帯保証しており、保証債務を払えない場合は、個人の自己破産などを検討することがあります。保証契約と個人資産を確認し、会社の手続とは分けて判断します。

自己破産をすると自宅は残せませんか

自宅に価値があり、経営者個人が所有している場合は、換価の対象になる可能性があります。ただし、担保、共有関係、住宅ローン残高などで扱いが変わります。「経営者保証に関するガイドライン」による保証債務整理では、条件により華美でない自宅等を残存資産に含めることが検討される場合もあります。個別判断が必要です。

債務超過でも会社を売却できますか

債務超過だけでM&Aの可能性がなくなるわけではありません。当社が支援して成約した案件でも、財務概要が残る9件のおよそ3分の2が債務超過でした。ただし、事業価値、買い手の意向、資金繰りの残り時間などが影響します。状況によっては法的整理が適切な場合もあります。

自己破産の費用を払えない場合はどうなりますか

法人破産では、裁判所へ納める費用と弁護士費用が必要です。弁護士費用には全国一律の報酬基準がなく、事務所や事案で異なります。資金が不足している場合は、分割払いの可否や、残る会社資産をどう扱えるかを早めに相談します。会社資金を自己判断で移動したり、特定の債権者だけに支払ったりすることは避けてください。

まとめ

自己破産とは、裁判所を通じて財産と債務を整理する法的手続です。破産法は、公平な清算とともに、債務者が経済生活を再建する機会の確保も目的としています。

中小企業の経営者は、法人破産と個人の自己破産を分けて考える必要があります。会社が破産しても、会社借入の連帯保証が自動的に消えるわけではないからです。

検討すべき対象は、次の三つです。

  • 会社の債務をどう整理するか
  • 事業や雇用を残せるか
  • 経営者保証をどう整理するか

自己破産が適切な場合もあれば、通常清算、民事再生、再生型M&Aなどを検討できる場合もあります。破産かM&Aかを最初から二者択一にせず、会社・事業・個人に分けて可能性を確認してください。

あさひ国際会計株式会社では、赤字・債務超過企業の再生型M&Aと、連帯保証の解除を見据えたスキームをご提案しています。金融機関との協議に必要な資料や事業価値の説明資料を整え、経営者ご本人の協議を支えます。

年間60件以上のM&A仲介の成約実績があり、相談から最短5日でクロージングした実績もあります。赤字・債務超過案件では、おおむね2〜4週間での成約実績があります。

平日の営業時間内のご連絡には、最短当日に対応します。法人破産を決める前に事業を残せるか確認したい方は、現時点の資料がそろっていなくてもご相談いただけます。

あわせて読みたい

この記事を書いた人

あさひ国際会計株式会社 代表取締役 金子広夢
東京都中央区日本橋兜町17番2号 兜町第6葉山ビル4階/中小企業庁 M&A支援機関登録制度 登録支援機関
連帯保証の解除を見据えた再生型M&Aを専門に、年間60件以上のM&A仲介の成約実績があります。
他社で断られた案件のご相談も承っています。ご相談は無料です。

無料相談はこちら / お急ぎの方はお電話でも承ります 03-5657-7496


最終更新日: 2026年9月1日