この記事の対象と結論

資金繰りが厳しくなり、建設業の廃業を考えている経営者に向けた記事です。従業員や協力会社を守りたい一方、借入の連帯保証まで残るのではないかと、焦りを感じている方もいると思います。

建設業許可は、どのM&Aでも同じように移るわけではありません。株式譲渡では許可を持つ法人が存続します。事業譲渡や会社分割では、建設業法17条の2に基づく事前の認可により、建設業者としての地位を承継できる場合があります。

ただし、許可だけを切り離して売る発想では進められません。人員、工事契約、下請代金、施工中案件、借入、連帯保証まで一体で検討する必要があります。数ヶ月の余裕があるうちに、廃業とM&Aの両方を並べて判断することが出発点です。

建設業の廃業を考えるときに最初に分けること

廃業は「営業を止めること」だけではない

一般に廃業という言葉は、事業をやめる広い意味で使われます。しかし、法人を消滅させるには、営業を止めるだけでは足りません。

株主総会の決議による任意の解散では、会社法471条と309条に従って特別決議をおこないます。その後は清算に入り、資産を換価し、債権を回収し、債務を弁済します。

解散後には、次のような手続きが生じます。

1. 清算人を選任する
2. 解散と清算人の登記をする
3. 官報公告と債権者への催告をする
4. 資産と負債を整理する
5. 決算報告を株主総会で承認する
6. 清算結了の登記をする

債権者が債権を申し出る期間は、会社法499条により2箇月を下回れません。解散と清算人の登記は、原則として解散の日から2週間以内です。

このため、会社を閉じる判断をした翌日に、すべてが終わるものではありません。施工中の工事があれば、発注者や元請との契約も整理する必要があります。

支払える廃業と支払えない廃業は手続きが異なる

任意の解散・清算は、会社の財産で債務を支払えることが前提です。売掛金を回収し、重機や車両を処分しても、借入や買掛金を返せない場合は、通常の清算だけでは終えられません。

清算中の会社に債務超過の疑いがある場合、裁判所が関与する特別清算が検討対象になります。会社法510条は、清算の遂行に著しい支障がある場合や、債務超過の疑いがある場合を開始原因としています。

支払不能に陥っている場合は、法人破産などの法的整理が適切なこともあります。破産は株主総会だけで完結する手続きではありません。裁判所が関与し、会社財産を適正かつ公平に清算します。

つまり、廃業を検討するときは、最初に次の二つを分けます。

  • 資産処分で債務を支払えるか
  • 支払いきれない債務が残るか

帳簿上の純資産だけで結論を出すのは早計です。未完成工事支出金、回収可能性の低い売掛金、重機の実際の処分価額も確認します。

建設業許可を失う前に選択肢を比べる

建設業許可には5年の有効期間があります。更新を受けなければ、期間経過により効力を失います。

許可がある会社は、軽微な建設工事を超える工事を請け負えます。許可が不要な軽微な工事は、工事1件の請負代金が500万円未満です。建築一式工事では1,500万円未満などの基準があります。

契約を分けても、各契約の合計額で判定されます。注文者が材料を提供するときは、その市場価格も加えて判断します。

廃業届を出した後で、許可の価値に気づいても元には戻せません。許可に加えて、従業員、取引先、工事実績がまとまっている間に比較する必要があります。

廃業とM&Aの全体的な違いは、廃業とM&Aの比較|メリット・デメリットと判断基準を解説もご覧ください。

建設業を引き継ぐ三つのM&A手法

許可の扱いを比較
M&A手法の違い

株式譲渡では許可を持つ法人が存続する

株式譲渡は、経営者などが保有する株式を買い手へ譲る方法です。株主は変わりますが、会社自体は同じ法人として存続します。

建設業許可を受けている主体も変わりません。そのため、許可を別法人へ移すというより、許可を持つ会社の経営権を引き継ぐ形です。

工事請負契約、雇用契約、資産、負債も会社に残ります。個別契約に株主変更時の条項がある場合などは、契約内容の確認が要ります。

株式譲渡では、買い手が過去の債務や偶発的なリスクも含めて会社を取得します。次の資料を整えて、会社の状態を説明できるようにします。

  • 建設業許可通知書
  • 許可申請書と変更届
  • 工事経歴書
  • 施工中案件の一覧
  • 下請先と未払金の一覧
  • 決算書と直近試算表
  • 借入と連帯保証の資料
  • 労務や事故に関する資料

資料を隠すと、契約直前に条件が変わる原因になります。不都合な内容も早めに整理したほうが、実行可能な条件を設計しやすくなります。

事業譲渡では事前認可の順序が問われる

事業譲渡では、譲る資産や契約を選び、買い手へ個別に移します。株式譲渡と異なり、売り手の法人は譲渡後も残ります。

会社法467条では、事業の全部または重要な一部を譲渡する場合、効力発生日の前日までに株主総会の承認が必要です。「重要な一部」は、譲渡する資産の帳簿価額が総資産額の5分の1を超えるものが基準となります。

建設業法17条の2では、建設業者が許可に係る建設業の全部を譲渡する場合を定めています。譲渡人と譲受人が、譲渡前に認可を受けると、譲受人は実行日に建設業者としての地位を承継します。

認可権者は、許可区分に応じて国土交通大臣または都道府県知事です。実行後にさかのぼって認可を得る手続きではありません。

一部事業だけを譲る場合は、同じ扱いになるとは限りません。譲る許可業種や営業所を整理し、行政側への事前確認を含めて日程を組みます。

会社分割では権利義務の承継範囲を設計する

会社分割には、吸収分割と新設分割があります。吸収分割は、事業に関する権利義務の全部または一部を既存会社へ承継させる方法です。新設分割は、新しく設立する会社へ承継させます。

建設業法17条の2は、分割により許可に係る建設業の全部を承継させる場合も対象にしています。こちらも分割前の認可が要ります。

会社分割では、資産だけでなく債務も動きうる点に注意が必要です。「良い事業だけを移し、債務を残せる」と単純には考えられません。

吸収分割で残存債権者を害することを知っていた場合、会社法759条4項により、承継会社へ請求できることがあります。限度は承継した財産の価額です。ただし、承継会社が効力発生時に知らなかった場合には例外があります。

新設分割では会社法764条4項が適用されます。残存債権者を害すると知って分割した場合、設立会社に対して請求できる可能性があります。吸収分割にある「承継会社が知らなかった場合」の但書はありません。

債権者への影響を無視した分割は避けるべきです。弁護士など、依頼者から委任を受ける専門家と法的な手続きを確認します。

三つの手法を比較する

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手法 許可の考え方 主な対象 注意点
株式譲渡 法人が存続 会社全体 過去債務も残る
事業譲渡 事前認可で承継 選んだ事業 契約移転を確認
会社分割 事前認可で承継 権利義務 債権者保護に注意

株式譲渡が向くか、事業譲渡や会社分割が向くかは、許可だけでは決まりません。債務超過の程度、簿外債務、工事契約、株主構成、買い手の希望を踏まえます。

事業譲渡と株式譲渡の違いは、事業譲渡と株式譲渡の違いもご覧ください。

建設業許可の承継で確認する条件

認可はM&Aの実行前に受ける

許可承継の手続きでは、M&Aの契約日と実行日を分けて考えます。最終契約を締結しても、株式や事業の移転が完了していない段階があります。

事業譲渡や会社分割で建設業者の地位を承継するなら、実行前の認可が必要です。実行日を先に固定し、認可申請が間に合わない日程を組むと、許可の空白が生じるおそれがあります。

実務では、次の順序で進めます。

1. 許可業種と許可行政庁を確認する
2. 譲渡対象の事業を確定する
3. 承継後の人員体制を決める
4. 行政側への確認事項を整理する
5. 認可申請とM&Aの日程を合わせる
6. 認可後に譲渡を実行する

承継後の許可の有効期間は、建設業法17条の2第7項により、承継の日の翌日から起算します。譲渡会社に残っていた期間を、そのまま使う仕組みではありません。

許可業種の全部承継が条文上の前提になる

建設業法17条の2第1項は、「許可に係る建設業の全部」を譲渡する場合を定めています。合併や分割についても、許可に係る建設業の全部を承継させる枠組みです。

たとえば、複数の許可業種を持つ会社が、一部の業種だけを譲りたい場面があります。この場合に同条の承継制度を使えるかは、個別確認が必要です。

検討時には、少なくとも次を分けます。

  • 現在取得している許可業種
  • 実際に売上がある工事業種
  • 譲渡後も売り手に残す事業
  • 買い手が必要とする許可業種
  • 一般建設業と特定建設業の区分

営業所が複数の都道府県にあるかも確認します。2以上の都道府県に営業所を設ける場合は国土交通大臣許可です。一つの都道府県だけなら、その都道府県知事の許可となります。

営業所技術者などの人員を維持する

建設業許可は、許可通知書だけで成り立っているわけではありません。建設業法7条は、経営業務の管理を適正におこなう能力や、営業所ごとの営業所技術者などを基準としています。

営業所技術者については、資格や学歴、実務経験などの要件があります。たとえば、指定学科を修めた高卒者は5年以上、大卒・高専卒者は3年以上、または10年以上の実務経験などが定められています。

M&Aを知った従業員が不安になり、退職することも考えられます。要件を満たす人が実行前に退職すれば、想定していた承継が難しくなるかもしれません。

確認する人員は、資格者だけではありません。

  • 現場を管理できる人
  • 見積もりを作れる人
  • 元請との関係を持つ人
  • 若手を指導できる人
  • 経理と工事台帳を扱う人

誰が残るかを決めずに、許可の価値だけを算定しても、買い手は判断できません。対象者への説明時期、待遇、引継ぎ期間も条件に入れます。

経営事項審査と公共工事も確認する

公共性のある工事を発注者から直接請け負う建設業者は、建設業法27条の23に基づく経営事項審査を受けます。

審査では、経営状況や経営規模、技術的能力などが数値で評価されます。公共工事を受注する会社では、許可の有無だけでなく、経審と入札参加の状態も事業価値に影響します。

次の資料を時系列で整理します。

  • 経営事項審査の結果通知
  • 入札参加資格の状況
  • 過去の公共工事実績
  • 手持ち工事と受注見込み
  • 技術者の資格と在籍状況
  • 直近決算と次期の見通し

赤字や債務超過だから、事業価値がないとは限りません。受注基盤、資格者、施工実績に関心を持つ買い手もいます。一方で、財務内容が経審に反映されるため、先送りによる影響も考えます。

数ヶ月で進める廃業とM&Aの実務

許可を守る実務順序
数ヶ月の進め方

最初の2週間は事実関係を集める

最初にやることは、廃業届の提出ではありません。会社の状態を、第三者が確認できる形にします。

用意する資料は次のとおりです。

  • 3期分の決算書
  • 直近の試算表
  • 資金繰り表
  • 借入返済予定表
  • 保証契約書の写し
  • 建設業許可関係書類
  • 工事別の採算資料
  • 売掛金と未払金の一覧
  • 従業員と資格の一覧
  • 重機や車両の一覧

帳簿残高と実態が違う項目には説明を付けます。回収が難しい売掛金、処分価額が低い重機、追加工事の未請求分などです。

連帯保証は契約書面で確認します。民法446条は、保証契約が書面でされなければ効力を生じないと定めています。電磁的記録も書面とみなされます。

契約書が見つからなくても、保証がないと即断しないでください。金融機関から写しを取得するなど、事実確認を進めます。

施工中案件を工事単位で仕分ける

建設業では、会社全体の数字だけを見ても実態をつかめません。施工中案件を工事単位で整理します。

各工事について、次を確認します。

1. 契約金額と入金済額
2. 工事の進捗率
3. 完成までに必要な原価
4. 下請代金の支払予定
5. 追加変更工事の合意状況
6. 保証や補修の見込み
7. 引継ぎに必要な同意

赤字工事が混ざっている場合、受注残の総額だけを示すと誤解を招きます。完成までの追加資金を含めて説明します。

工事契約を買い手へ移すには、契約条項や相手方との関係を確認します。発注者の同意が必要な契約もあります。元請や発注者への説明時期が早すぎると、現場が混乱するかもしれません。

反対に、説明が遅いと、信頼を損なうおそれがあります。M&Aの成立可能性と現場への影響を見ながら、順序を決めます。

廃業とM&Aを同じ資料で比較する

廃業とM&Aは、別々の資料で比べると判断がぶれます。同じ基準日を使い、それぞれの結果を並べます。

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確認項目 廃業 M&A
従業員 退職を前提 雇用承継を検討
工事 完成・解除 承継を検討
設備 売却・処分 事業と譲渡
許可 廃止へ 維持・承継を検討
借入 返済原資を確認 条件設計が必要
保証 原則別問題 解除を協議

廃業では、売掛金回収額と資産処分額から、退職金、未払金、借入などを差し引きます。M&Aでは、譲渡代金だけでなく、引き継がれる債務や必要運転資金も確認します。

当社が支援して成約した案件には、とび・土工や内装仕上などの建設・土木業があります。売上2億円規模、従業員20名弱の会社も含まれます。

規模の大小だけで可否は決まりません。当社の成約案件全体では、売上3,800万円規模から6億円台まであります。従業員3名から26名の小規模な会社が中心です。

財務概要が残る9件では、およそ3分の2が債務超過でした。債務超過額は3,000万円から6,000万円規模が中心です。ただし、すべての会社で同じ結果になると言い切れるほど単純ではありません。

判断期限を資金繰りから逆算する

M&Aを検討できる時間は、経営者の希望ではなく、資金繰りで決まります。数ヶ月先までの入出金を週単位で確認します。

とくに優先する支払いは次のとおりです。

  • 従業員の給与
  • 下請代金
  • 税金と社会保険料
  • 借入返済
  • リース料
  • 材料代
  • 家賃と車両費

支払いを止める順番を自己判断するのは危険です。法的な優先関係や事業継続への影響があるため、弁護士や税理士などの専門家と確認します。

一般的なM&Aは半年以上かかると言われます。一方、当社の赤字・債務超過案件では、おおむね2〜4週間で成約しています。相談から最短5日でクロージングした実績もあります。

これは将来の期間を約束するものではありません。資料の状態、買い手候補、許認可、工事契約によって変わります。建設業許可の承継認可が絡む場合は、その日程も織り込みます。

従業員・取引先・連帯保証を残さない設計

従業員への説明は雇用条件を固めてからおこなう

従業員にとって、廃業やM&Aは生活に直結します。経営者が焦ったまま「会社を売るかもしれない」と伝えると、必要な人材が先に退職することがあります。

説明前に、次の事項を買い手と整理します。

  • 雇用を引き継ぐ範囲
  • 給与と役職の扱い
  • 勤務地と担当現場
  • 有給休暇などの扱い
  • 退職希望者への対応
  • 説明する日時と担当者

株式譲渡では雇用主である法人が変わりません。事業譲渡では、雇用契約を個別に移す対応が必要となることがあります。手法によって説明内容も変わります。

資格者や現場責任者だけを優先し、ほかの従業員への説明を曖昧にすると、不信が広がります。伝えられない事項と、決まっている事項を分けて説明する姿勢が求められます。

発注者と下請先への影響を工事別に整理する

建設業の廃業では、取引先を一括りにできません。発注者、元請、下請、資材会社、リース会社では、契約と影響が異なります。

発注者には、工事を完成できるかが最大の関心事です。下請先には、未払代金と今後の発注が問題になります。リース会社には、車両や重機の契約承継が関係します。

説明前に工事別の対応表を作ります。

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相手 主な確認事項 説明の時期
発注者 完成と引継ぎ 方針確定後
元請 契約と体制 工程を考慮
下請 未払と今後 資金確認後
リース会社 契約承継 実行前
資材会社 未払と発注 方針確定後

相手方への虚偽説明や、支払い見込みのない発注は避けます。資金繰りが崩れる前に工事を選別することが、損失拡大を抑えることにつながります。

会社を譲っても連帯保証は自動で消えない

株式を譲渡して代表取締役を退任しても、連帯保証契約は別に残ります。会社の代表者変更と、保証人の変更は同じ手続きではありません。

民法454条により、連帯保証人には催告の抗弁と検索の抗弁がありません。そのため、債権者は主たる債務者への請求や財産執行を先に済ませなくても、連帯保証人へ請求できる場合があります。

M&Aでは、金融機関の同意を前提として、保証解除までの条件と手続きを設計します。最終契約に文言を入れるだけでは足りません。

M&A支援機関協会は、自主規制ルールを改正しました。2025年1月1日施行の広告・営業規程では、最終契約書の草案作成時に、経営者保証の解除を譲受け事業者へ義務付ける条文案を盛り込むことを定めています。譲受け事業者の資力調査や、成立後のリスク説明も加えられました。

また、特定事業者リストは2024年10月1日に始まった別の仕組みです。M&A実行日から60営業日以内に経営者保証が解除されない場合、不適切な譲受け事業者として掲載対象になりえます。

これまで当社で成約に至った案件では、いずれも連帯保証の解除まで見届けています。ただし、金融機関の同意が前提です。すべての会社で同じ結果になると言い切れるほど単純ではありません。

廃業後の保証責任については、廃業したら連帯保証はどうなる?残る理由と整理の道もご覧ください。

専門家の役割を分けて進める

建設業の廃業とM&Aには、複数の専門領域があります。相談先を一つに絞るより、役割を明確にすることが大切です。

  • 弁護士は法的整理や法的手続きを扱う
  • 税理士は税務と決算内容を確認する
  • 司法書士は会社登記を扱う
  • 行政書士は許認可手続きを扱う
  • M&A専門家は買い手探索と条件設計を担う

破産手続きを主に扱う専門家と、事業を残す前提の再生を扱う専門家では、得意分野が異なります。状況によっては、法的整理である破産や清算が適切な場合もあります。

あさひ国際会計株式会社は、金融機関との協議に必要な資料の整備、事業価値の説明資料の作成、M&Aの条件設計を通じて、経営者ご本人の協議を支えます。法的手続きは、依頼者が委任する弁護士などが担います。

相談は無料で、着手金はありません。報酬は成功報酬のみです。成約時に譲渡代金の中から精算するため、売り手の手元からの持ち出しは0円です。

よくある質問

建設業を廃業すると許可は売れますか?

建設業許可だけを商品として切り離し、自由に売るものではありません。株式譲渡では許可を持つ法人が存続します。事業譲渡や会社分割では、建設業法17条の2に基づく事前認可により、建設業者としての地位を承継できる場合があります。許可業種の全部承継や人員要件などを確認してください。

債務超過でも建設会社を譲渡できますか?

債務超過だけで譲渡の可否は決まりません。資格者、施工実績、取引先、受注基盤などに価値がある場合もあります。ただし、買い手が引き受けるリスクや追加資金を説明できる資料が必要です。当社の財務概要が残る成約案件9件では、およそ3分の2が債務超過でした。

建設業許可の承継認可は譲渡後でも申請できますか?

建設業法17条の2は、譲渡や会社分割の前に認可を受ける枠組みです。実行後に認可を得て、さかのぼって承継させる手続きではありません。契約締結日、認可申請、実行日の順序を、許可行政庁への確認も踏まえて組み立てます。

M&Aをすれば個人の連帯保証も外れますか?

M&Aの成立だけで、連帯保証が自動的に解除されるわけではありません。金融機関の同意が必要です。借入残高、買い手の資力、譲渡後の返済可能性などを踏まえ、保証解除を見据えた条件を設計します。保証契約書と借入資料は、初期段階で確認しておきます。

まとめ

建設業の廃業では、会社を閉じる手続きだけでなく、建設業許可、施工中案件、従業員、下請先、借入、連帯保証を同時に整理します。

建設業許可を含むM&Aの考え方は、手法ごとに異なります。

  • 株式譲渡は許可を持つ法人が存続する
  • 事業譲渡は事前認可で承継できる場合がある
  • 会社分割も事前認可と承継範囲の設計が要る
  • 営業所技術者などの人員維持が欠かせない
  • 連帯保証は金融機関の同意を得て解除する

数ヶ月の余裕があるなら、廃業届を出す前に、清算した場合とM&Aを実行した場合の手残りを比べてください。許可や人材が維持されている間のほうが、選択肢を検討しやすくなります。

不信や焦りがあるときほど、実績、報酬、役割分担を確認することが大切です。あさひ国際会計株式会社は中小企業庁のM&A支援機関登録制度に登録され、中小M&Aガイドライン第3版に対応しています。法人番号は6010501044373で、公的な法人番号公表サイトから会社の実体を確認できます。

平日の営業時間内のご連絡には、最短当日に対応します。建設業許可を残せるか、借入や保証をどう整理するかが分からない段階でもご相談いただけます。

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この記事を書いた人

あさひ国際会計株式会社 代表取締役 金子広夢
東京都中央区日本橋兜町17番2号 兜町第6葉山ビル4階/中小企業庁 M&A支援機関登録制度 登録支援機関
連帯保証の解除を見据えた再生型M&Aを専門に、年間60件以上のM&A仲介の成約実績があります。
他社で断られた案件のご相談も承っています。ご相談は無料です。

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最終更新日: 2026年9月1日