目次
この記事の対象と結論
会社の借入に連帯保証を入れており、倒産すると自分も自己破産になるのか。不安を抱えている中小企業の経営者に向けた記事です。
結論からいうと、会社が倒産しても、社長が自動的に自己破産するわけではありません。 会社と社長個人は別の主体だからです。
ただし、社長が会社の借入を連帯保証している場合は事情が変わります。会社が返済できなくなれば、金融機関等から社長個人へ保証債務の履行を求められる可能性があります。その金額を個人資産や収入で負担できなければ、自己破産を含む債務整理の検討が必要になります。
一方、事業に価値が残っていれば、会社を破産させる前にM&Aで事業や雇用を引き継ぎ、連帯保証の解除を目指せる場合もあります。自己破産を決める前に、会社・事業・保証債務を分けて確認することが出発点です。
会社の倒産と社長の自己破産は別の手続き

会社と社長個人は法律上別の存在
株式会社などの法人には、社長個人とは別の法人格があります。会社名義の借入は、原則として会社の債務です。
そのため、会社が破産手続に入っただけで、社長個人も破産手続に入るわけではありません。法人破産と個人の自己破産には、それぞれ別の申立てと裁判所の判断が必要です。
「倒産」は法令上の正式な手続名ではありません。一般には、破産や民事再生、特別清算などを含む言葉として使われます。
破産法1条は、財産の適正かつ公平な清算だけでなく、債務者の経済生活の再生機会を確保することも目的に挙げています。破産は、単に会社や生活を終わらせるための制度ではないのです。
会社が破産したときに社長の自己破産が必要かどうかは、次の事情によって変わります。
- 会社の借入を連帯保証しているか
- 保証債務の残高はいくらか
- 担保に入れた個人資産があるか
- 個人の収入で返済を続けられるか
- M&Aや事業再生の余地があるか
連帯保証があると個人への請求が起こりうる
民法446条による保証人は、主たる債務者が債務を履行しないときに、その履行責任を負います。保証契約は書面または電磁的記録で締結される必要があります。
通常の保証人には、「まず主たる債務者に請求してください」と求める催告の抗弁があります。主たる債務者に資力があることなどを証明し、先にその財産へ執行するよう求める検索の抗弁もあります。
しかし、民法454条により、連帯保証人にはこの2つの権利がありません。会社への回収を終えるまで待ってもらえるとは限らず、社長個人へ直接請求される可能性があります。
つまり、結論を分ける中心は「社長だから」ではありません。会社の債務に対し、社長個人がどのような契約をしているかです。
連帯保証の有無は、記憶だけで判断しないほうが安全です。融資契約書、保証契約書、信用保証協会関係の書類を集め、契約内容を確認します。
連帯保証がなければ個人財産は原則として別に扱われる
社長が連帯保証をしておらず、個人資産も担保に入れていないなら、会社の借入を社長個人がそのまま負担する関係にはありません。
ただし、会社と個人のお金が混在している場合は、別の確認が必要です。会社から社長への貸付金や、社長が会社資金を私的に使った記録があれば、会社に対する個人の債務として扱われることがあります。
次のような項目を整理してください。
- 役員貸付金や仮払金の残高
- 個人名義で会社に貸した資金
- 会社所有資産の私的利用
- 個人名義の不動産担保
- 税金や社会保険料の滞納
- 取締役としての責任が問題になる取引
「連帯保証がないから何も起こらない」と決めつけず、会社と個人の資金関係まで確認する必要があります。
自己破産の要否は個人の支払能力で決まる
連帯保証があっても、ただちに自己破産を選ぶとは限りません。保証債務の額、個人資産、今後の収入などを踏まえ、支払いが可能かを検討します。
たとえば、会社資産の処分やM&Aの譲渡対価によって借入を圧縮できれば、社長が負う保証債務も小さくなる可能性があります。金融機関の同意を得て、保証債務を整理できる場合もあります。
反対に、会社の借入残高が大きく、個人資産や収入では対応できないケースでは、自己破産が現実的な選択肢になることもあります。
大切なのは、「倒産したら自己破産」という一段階の判断をしないことです。会社資産による弁済後の残額と、社長個人の支払能力を照らして考えます。
社長が自己破産した場合に起きること
会社の借金が消えるのではなく個人の免責を目指す
個人の自己破産では、社長個人の財産と債務が調査されます。そのうえで免責許可が確定すれば、対象となる債務について支払責任の免除を受けます。
会社の破産と社長の自己破産は、目的も対象財産も異なります。
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| 手続き | 対象 | 主な目的 | 申立て |
|---|---|---|---|
| 法人破産 | 会社 | 会社財産の清算 | 会社ごと |
| 個人破産 | 社長個人 | 個人債務の整理 | 個人ごと |
| 民事再生 | 会社等 | 事業等の再生 | 債務者ごと |
| 特別清算 | 清算株式会社 | 清算の遂行 | 権利者等 |
法人破産を申し立てても、社長の保証債務がその手続だけで免除されるわけではありません。反対に、社長が自己破産しても、会社の法人格や会社債務が自動的に整理されるわけではない点にも注意が必要です。
手元に残せる財産と処分対象になる財産がある
自己破産では、所有財産をすべて失うと考える方がいます。しかし、生活に必要な財産まで一律に処分される制度ではありません。
破産法34条3項1号などにより、99万円までの現金は自由財産として扱われます。この99万円は現金に関する基準であり、預貯金を同じ枠として扱う意味ではありません。
どの財産を残せるかは、資産の種類や評価額、裁判所の運用などによって異なります。自宅、不動産、自動車、保険の解約返戻金、有価証券などは、個別の確認が必要です。
また、国民年金法24条は、年金給付を受ける権利の譲渡や差押えを原則として禁じています。自己破産を理由に、公的年金の受給権そのものが処分されるわけではありません。
信用情報や一部の資格に影響がある
個人の自己破産は信用情報に登録されます。登録期間の公式な説明は、信用情報機関によって異なります。
- CICは契約終了後5年以内
- JICCも原則として契約終了後5年以内
- KSCの官報情報は決定日から7年以内
この期間は、新しい借入やクレジット契約の審査に影響する可能性があります。ただし、登録期間中の扱いは各金融機関等の判断です。
一部の職業には、破産手続開始から復権まで資格制限があります。弁護士法や警備業法には、復権を得ていない破産者に関する欠格事由が定められています。
一方、破産手続開始決定を受けても選挙権や被選挙権は失いません。裁判所の説明資料では、破産の事実は戸籍にも記載されないとされています。
家族が社長の債務を当然に負うわけではない
社長が自己破産しても、配偶者や子どもが社長の債務を当然に引き継ぐわけではありません。家族が連帯保証人になっている場合や、家族名義の資産が担保に入っている場合は別です。
自宅が社長との共有名義なら、社長の持分が手続の対象になる可能性があります。家族名義であっても、実質的に社長が資金を負担した財産などは、取得経緯を確認されることがあります。
資金繰りが苦しくなってから、財産を家族名義へ移すことは避けてください。不自然な資産移転は、免責や財産調査に影響を及ぼすおそれがあります。
家族への罪悪感から状況を隠したままにすると、選べる手段が減りやすくなります。従業員、家族、取引先への影響を整理し、逃げずに順序を決めることが必要です。
自己破産以外に検討できる三つの方向
事業を譲渡して会社の価値を残す
会社の財務状態が悪くても、事業そのものに価値が残っている場合があります。取引先、従業員、許認可、設備、技術、商圏などは、買い手にとって引き継ぐ意味のある資産です。
M&Aでは、株式譲渡や事業譲渡などを使って事業の承継を目指します。株式譲渡では法人格が変わらないため、会社の債務も会社に残ります。事業譲渡では承継対象を選べますが、資産の特定や許認可の確認などが必要です。
どちらの手法でも、経営者保証の扱いは最終契約で取り決める主要項目です。ただし、買い手との合意だけで保証契約が消えるわけではありません。正式な解除や移行には金融機関等の判断が必要です。
債務超過企業に買い手がつく理由は、債務超過の会社を買ってくれる会社の探し方で詳しく解説しています。
M&Aで連帯保証の解除を目指す
M&Aでは、買い手の信用力や事業計画を踏まえ、会社借入と経営者保証の扱いを設計します。譲渡契約に保証解除や引継ぎに関する条件を定めても、最終判断をするのは金融機関等です。
中小M&Aガイドライン第3版も、経営者保証の解除や移行は金融機関等の判断によると説明しています。買い手の信用力が低い場合などには、円滑に進まないリスクがあります。
M&A支援機関協会は、2025年1月1日施行の自主規制ルールで、最終契約書の草案に経営者保証の解除を買い手へ義務付ける条文案を盛り込むことを定めました。買い手の資力に関する調査義務も設けています。
また、特定事業者リストは2024年10月1日に始まりました。M&A実行日から60営業日以内に保証が解除されない場合、不適切な買い手として掲載対象になりうる仕組みです。
あさひ国際会計株式会社が仲介し、これまで成約に至った案件では、いずれも連帯保証の解除まで見届けています。ただし、金融機関の同意が前提です。すべての会社で同じ結果になると言い切れるほど単純ではありません。
経営者保証に関するガイドラインで整理を求める
「経営者保証に関するガイドライン」は、保証債務を整理するための枠組みも示しています。全国銀行協会と日本商工会議所を事務局とする研究会が制定し、平成26年2月1日から運用されています。
保証債務の整理を申し出るには、ガイドライン7項(1)の要件をすべて満たす必要があります。主な内容は次のとおりです。
1. 保証契約が所定の要件を満たす
2. 会社側の債務整理手続が進んでいる
3. 債権者にも経済合理性が見込まれる
4. 免責不許可事由が生じていない
会社側では、破産や民事再生、特別清算などの法的整理、または準則型私的整理手続が必要です。単に会社の資金繰りが苦しいというだけで、保証債務だけを切り離して整理する制度ではありません。
早期に事業再生や清算へ着手した場合は、一定の生計費や華美でない自宅などを残存資産に含めることが検討されます。ただし、対象債権者の回収見込額が増える範囲などの条件があります。
法的整理が適切な会社もある
事業を継続するほど損失が増える場合や、買い手候補が見込めない場合には、法人破産などの法的整理が適切なこともあります。
破産手続きを主に扱う専門家と、事業を残す再生やM&Aを扱う専門家では得意分野が異なります。どちらかを一律に優先するのではなく、事業価値が残っているかを確認してから方向を決めます。
主な選択肢は次のように整理できます。
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| 選択肢 | 事業 | 会社債務 | 保証への対応 |
|---|---|---|---|
| 法人破産 | 原則終了 | 破産で清算 | 個別に整理 |
| 民事再生 | 継続を目指す | 計画で整理 | 個別に検討 |
| M&A | 買い手へ承継 | 手法で異なる | 解除等を設計 |
| 任意の廃業 | 終了 | 全額弁済が前提 | 残債を確認 |
廃業とM&Aの違いは、廃業とM&Aの比較|メリット・デメリットと判断基準を解説もご覧ください。
破産を決める前に確認する実務の順序

最初に保証契約と借入残高を一覧にする
会社の決算書だけでは、社長個人の責任範囲を判断できません。借入ごとに保証と担保の内容を確認します。
集めたい資料は次のとおりです。
- 金融機関別の借入残高表
- 金銭消費貸借契約書
- 保証契約書と変更契約書
- 信用保証協会関係の書類
- 担保設定が分かる資料
- 最新の返済予定表
- 個人資産と個人債務の一覧
個人根保証契約では、極度額も確認します。民法465条の2では、個人根保証の極度額が定められていなければ効力を生じないとされています。
元本確定期日の確認も必要です。ただし、元本が確定しても保証責任が自動的に終わるわけではありません。いつまでの借入が保証対象になるかを区切る仕組みです。
資金が止まる日を把握する
次に、会社がいつまで支払いを続けられるかを確認します。月次決算の利益より、手元資金の動きが優先です。
少なくとも、次の支払日を一覧にします。
1. 従業員の給与支給日
2. 税金と社会保険料の納期限
3. 借入金の返済日
4. 家賃やリース料の支払日
5. 主要仕入先への支払日
6. 手形や小切手の決済日
資金不足が見込まれるときは、一部の債権者だけに不自然な支払いをしたり、会社資産を安く譲ったりしないでください。後の法的手続で問題になる可能性があります。
手形や小切手は、6か月間に2回の不渡りを起こすと、その後2年間、参加銀行との当座預金取引と貸出取引が禁止されます。全国銀行協会の「電子交換所」による制度です。
事業価値が残るかを短期間で確認する
債務超過だからM&Aができない、という関係ではありません。買い手は貸借対照表だけでなく、事業を引き継ぐことで得られる価値も見ます。
確認対象は次のようなものです。
- 継続取引のある顧客
- 退職を避けたい従業員
- 引継ぎ可能な設備や拠点
- 事業に必要な許認可
- 独自技術やノウハウ
- 買い手が改善できる費用構造
当社が仲介して成約した案件には、運送業で売上5億円規模ながら、借入が売上を上回っていた会社もあります。また、売上1億円前後、債務超過5,000万円規模、借入8,000万円規模の会社も成約しています。
成約案件のうち財務概要が残る9件では、およそ3分の2が債務超過でした。規模は売上3,800万円程度から6億円台まであり、規模の大小だけで可否は決まりません。
自己破産を避けながら会社を終える可能性は、自己破産しないで会社をたたむ方法で詳しく説明しています。
関係者への説明は方針を固めてからおこなう
焦って「会社を閉める」と従業員や取引先へ伝えると、退職や取引停止が一気に進むことがあります。そうなると、残っていた事業価値まで失われかねません。
一方、給与や支払いの見込みがないのに説明を先延ばしにすることも適切ではありません。情報を伝える時期と内容は、法的整理かM&Aかによって変わります。
先に専門家と次の項目を整理してください。
1. 事業を止める時期
2. 従業員へ説明する時期
3. 買い手探索の可否
4. 金融機関等へ示す資料
5. 法的手続へ切り替える条件
従業員の雇用を引き継げる可能性があるなら、説明前にM&Aの実行可能性を検討する意味があります。見込みが乏しければ、給与や解雇に関する対応を弁護士等と組み立てます。
会社破産を考える社長が生活再建に向けて整理したいこと
会社破産を考える社長にとって、保証債務と同じく気がかりなのが、その後の暮らしでしょう。自己破産の要否が決まるまで待つより、家計の見通しも並行して整理すると、不安を具体化しやすくなります。
会社の支払い予定と、社長個人の生活費を分けた資料を用意する方法があります。会社の清算や承継の方針に加え、収入が変わる時期を相談する材料にもなるでしょう。
役員報酬が途切れる場合の家計を見積もる
個人の保証債務を返せるか考える際、現在の役員報酬をそのまま将来の収入に見込むのは慎重にしたいところです。会社の事業が止まれば、これまでと同じ収入を得られない可能性があります。
家計表には、現在の支出と今後の見込みを分けて書くとよいでしょう。見直す項目として、次のようなものが考えられます。
- 住居費と毎月の生活費を整理する。
- 教育費や医療費の支払予定を確認する。
- 個人の借入返済を別に書き出す。
- 今後の収入は根拠とともに記載する。
就職や事業承継後の勤務を考えていても、未定の収入は未定として扱うほうが現実的でしょう。見込みの収入を高く置くと、返済に使える金額を大きく見積もるおそれがあります。
会社に貸したお金と会社から借りたお金を分ける
社長が私財を入れて経営を支えてきた場合、会社に貸したお金を生活費に戻したいと考えることもあるでしょう。一方で、会社から個人への貸付金が残っている場合もあります。
両方があるときは、合計額だけで整理せず、入出金の経緯を残しておくと確認しやすくなります。通帳の記録と会計帳簿を照らし、不明な動きは相談時の確認事項にするとよいでしょう。
会社資金を個人口座へ移す前には、弁護士へ使途と事情を伝えて相談する方法があります。生活費の確保が目的でも、後の手続で問題になるおそれがあるためです。状況によっては法的整理が適切な場合もあるため、資金の移動と整理方針をあわせて検討しましょう。
家族への説明は負担の依頼と切り分ける
家族に状況を話すことと、家族の預金で会社の借金を返すことは、分けて考えたい論点です。まずは、分かっている事実と確認中の事項を共有すると、話し合いやすくなるでしょう。
「自宅を失うかもしれない」という不安だけでは、家族も判断しにくいものです。自宅の名義や担保を調べ、生活への影響がどこまで見えているかを伝える方法があります。
家族に資金援助や新たな保証を頼む前には、その後の家計への影響も検討したいところです。会社を支えるための支出が増えると、家族の生活再建に使える資金まで減る可能性があります。
M&Aを検討するときも社長の生活条件を確認する
事業を引き継ぐ買い手が見つかっても、社長がその後どのように働くかは、別に確認したい事項です。引継ぎへの関与や報酬について、希望と合意済みの条件を分けておくとよいでしょう。
譲渡代金についても、全額を個人の生活費に使えるとは見込まないほうが安全です。誰が受け取る対価なのか、債務の返済や費用にいくら充てる見込みかを整理しましょう。
当社への相談では、こうした希望も条件設計や説明資料に反映することが考えられます。金融機関等との協議は経営者ご本人が主体となり、必要に応じて弁護士等へ依頼する形です。当社は資料の整備を通じて、ご本人の協議を支えます。状況によっては法的整理が適切な場合もあるため、生活の見通しと事業の行き先をあわせて比べるとよいでしょう。
費用と相談先をどう選ぶか
法人破産と個人破産には別々の費用がかかる
東京地方裁判所が公表する令和8年1月1日版の資料では、自己破産申立ての手数料は法人が1,000円、個人の自己破産と免責が1,500円です。
管財事件の自己破産申立てでは、予納金基準額として最低20万円が示されています。法人は1件あたり16,264円、個人は1件あたり20,397円が加わります。予納郵券は4,950円です。
ただし、これらは裁判所へ納める費用です。弁護士費用は別に必要となります。弁護士報酬には全国一律の基準がなく、事案や事務所の料金体系によって変わります。
会社と社長がそれぞれ破産を申し立てる場合、法人と個人の双方について費用の準備が必要です。用意が難しいときも、資金を動かす前に弁護士へ事情を伝えてください。費用を作るための資産処分が、後から問題になる場合があるためです。
弁護士は法的整理と個人債務を扱う
法人破産や個人の自己破産を検討するなら、弁護士への相談が必要です。裁判所への申立て、債権者への法的な対応、免責に関する検討などを扱います。
相談時には、法人だけでなく社長個人の状況も開示します。
- 連帯保証の金額
- 個人の借入やカード債務
- 自宅や保険などの資産
- 家族が保証人かどうか
- 会社との資金の貸し借り
- 最近おこなった資産の移動
事業譲渡やM&Aの検討中であることも伝えます。法的整理と事業承継を並行して検討する場合、手続の順序が影響するためです。
再生型M&Aの専門家は事業承継の可能性を調べる
再生型M&Aの専門家は、債務超過や赤字を抱えた会社について、事業価値と買い手への承継可能性を検討します。
あさひ国際会計株式会社では、金融機関との協議に必要な資料の整備、事業価値を説明する資料の作成、M&Aの条件設計をおこないます。それにより、経営者ご本人と、必要に応じて依頼する弁護士等による協議を支えます。
当社は再生型M&Aを専門とし、年間60件以上のM&A仲介の成約実績があります。赤字・債務超過案件では、おおむね2〜4週間での成約実績があり、最短5日でクロージングした例もあります。
報酬は成功報酬のみで、着手金はありません。成約時に譲渡代金の中から精算するため、売り手の手元からの持ち出しは0円です。成約しない場合の扱いを含め、契約条件は相談時にご確認いただけます。
相談先は事業を残せるかで選ぶ
相談先を選ぶ際は、「破産を扱うか」「M&Aを扱うか」という肩書だけで判断しないほうがよいでしょう。自社の状態に近い案件を扱った経験と、担当範囲を確認します。
質問したい項目は次のとおりです。
- 債務超過案件の経験があるか
- 経営者保証を確認するか
- 法的整理への切替条件は何か
- 誰が金融機関等と協議するか
- 費用と支払時期はいつか
- 買い手の資力をどう確認するか
破産手続きを主に扱う専門家から法的整理を提案されることもあります。それは、その時点の資料から合理的な判断である場合があります。
ただし、事業価値の承継可能性が未確認なら、再生型M&Aの視点も加える余地があります。反対に、事業の毀損が進み、資金も残っていない場合は、法的整理を急ぐべきこともあります。
相談する経営者は珍しくありません。恥ずかしさから資料を隠すより、悪い数字も含めて早めに共有するほうが、選択肢を比較しやすくなります。
よくある質問
会社が破産したら社長の自宅も差し押さえられますか
会社の破産だけを理由に、社長個人の自宅が会社財産として処分されるわけではありません。ただし、社長が連帯保証人で、自宅に担保が設定されている場合や、保証債務を支払えず個人破産へ進む場合は、自宅を維持できない可能性があります。名義、担保設定、住宅ローン、保証契約を個別に確認してください。
連帯保証があっても自己破産を避けられますか
会社資産による返済、M&A、保証債務の整理などによって、自己破産を避けられる場合があります。ただし、借入残高、個人資産、買い手の信用力、金融機関等の判断によって結果は異なります。会社の破産を決める前に、事業価値と保証契約を同時に確認することが重要です。
会社を売れば連帯保証は自動的に外れますか
M&Aが成立しても、連帯保証が自動的に外れるわけではありません。保証契約は金融機関等と経営者との契約であり、正式な解除や移行には金融機関等の判断が必要です。最終契約で解除や引継ぎの条件を定め、買い手の資力と実行手順を確認します。
破産とM&Aのどちらを先に相談すべきですか
事業価値が残っているか判断できない段階では、法的整理を扱う弁護士と、再生型M&Aを扱う専門家の役割を分けて確認する方法があります。支払いが迫っている場合は、先に資金が止まる日を明確にしてください。状況によっては法的整理が適切な場合もあり、M&Aだけを前提に進めるべきではありません。
会社破産を考える社長は生活費をどう準備すればよいですか
まず、個人の預貯金と今後の収入を、会社の資金とは分けて整理するとよいでしょう。役員報酬が途切れる可能性も踏まえ、毎月の生活費を見積もる方法があります。会社から個人口座への送金は、後の手続で問題になるおそれがあります。資金を動かす前に、弁護士へ使途を含めて相談しましょう。状況によっては法的整理が適切な場合もあるため、費用の準備と生活の見通しをあわせて確認するとよいでしょう。
まとめ
会社が倒産したら社長も自己破産する、と一括りにはできません。会社と社長個人は別の主体であり、法人破産と個人破産も別の手続です。
社長の自己破産が問題になるのは、主に会社の借入を連帯保証している場合です。会社が返済できなくなると、連帯保証人である社長へ直接請求される可能性があります。
それでも、次の選択肢を検討できる場合があります。
- 事業をM&Aで引き継ぐ
- 譲渡対価で会社債務を圧縮する
- 経営者保証の解除や移行を目指す
- ガイドラインによる保証整理を検討する
- 法人と個人を分けて法的整理する
最初に確認するのは、保証契約、借入残高、担保、個人資産、資金が止まる日です。そのうえで事業価値を調べ、M&Aと法的整理を比べます。
会社の状態が悪化するほど、買い手へ引き継げる顧客や従業員が失われやすくなります。自己破産しかないと決める前に、数字と契約書をそろえ、会社・事業・連帯保証を分けて検討してください。
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この記事を書いた人
あさひ国際会計株式会社 代表取締役 金子広夢
東京都中央区日本橋兜町17番2号 兜町第6葉山ビル4階/中小企業庁 M&A支援機関登録制度 登録支援機関
連帯保証の解除を見据えた再生型M&Aを専門に、年間60件以上のM&A仲介の成約実績があります。
他社で断られた案件のご相談も承っています。ご相談は無料です。
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最終更新日: 2026年9月10日